5月に入って、パリは快晴続き。最高気温も25度前後まで上がってきています。初夏、フランス人にとっては真夏のような気候です。雲ひとつない快晴の日には、どこかへピクニック・・・と、4日に出かけたのが、シャンティイ。
パリから北へ40kmほど、快速電車で30分弱、RER(近郊鉄道)でも45分で行ける場所にシャンティイの街があります。この街を有名にしているのは、ルネッサンス様式の城。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0d/b5/fcfd7cdd4d7f7c8a71400d6536b673ab.jpg)
この城、最寄のシャンティイ・グビィユー駅から2.5kmほど。しかも、歩くしかないというピクニックにはもってこいの立地です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/f5/1ceb7d4534f810e2b9f4dafc2697330c.jpg)
駅から城へはRoute de l'Aigle(ワシの道)が便利とガイドブックに出ていたりしますが、ご覧の通り、すぐ近くに車道があるとは言うものの森の中の小道。女性が一人で歩くにはちょっと・・・かもしれません。少し遠回りでも、街の中心街のほうを通っていくほうが安全かもしれないですね。
さて、シャンティイ城は、14世紀に建設されたオルジュモンという要塞があった場所に、1560年頃、モンモランシー大元帥のために立てられたといわれる城です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/90/b0db1968d7bb407386a84961fc014c7a.jpg)
北東部分に当たるグラン・シャトーはフランス革命時に破壊されてしまいましたが、ルイ・フィリップの息子であるオマール公(1822-1897)の絵画コレクションを収容するために1875年から10年ほどの歳月をかけて再建されました。そして完成の翌年、1886年に、オマール公はシャンティイ城をフランス学士院に寄贈。ただし、展示方法を変えないようにという要望を添えたそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/17/4f5e36a2c9145ac1110d4d952acc36c5.jpg)
今日ではコンデ博物館と呼ばれるグラン・シャトーにはオマール公が受け継いだり、自ら蒐集した美術品が、オマール公の所有時と同じように展示されています。それらの中には、ラファエロ、ドラクロワ、コロー、プッサン、ワトーなどの傑作も含まれています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/71/e4a60aa9df4a9714f74441ef6cc05082.jpg)
(小さいですが、左側、ラファエロの作品です)
なお、絵画以外に工芸品も展示されていますが、その中に、瀬戸焼の壺、柿右衛門といわれる皿なども混じっています。19世紀、日本の美がフランスで話題になっていた一例のようですね。
プティ・シャトーに入ってすぐのところにあるオマール公の図書室には、11世紀からの古書(113,000冊の印刷本と700冊の手稿本)が所蔵されています。貴族階級の教養の幅の広さを表しているようです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/fe/1b307ef56954b9ab8857ec5014560231.jpg)
シャンティイ城には、ルイ14世時代の有名な料理人、ヴァテールの厨房を改装したレストラン、ラ・キャピテヌリーがありますが、団体の利用が多いため、早めの予約が必要なようです。4日も団体の予約で満席。利用できませんでした。
そして、ヴェルサイユなどの庭園を設計したル・ノートル作の庭園では、博物館に名を残すコンデ公がルイ14世を招いての大饗宴を開催したとか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/53/ab9358ab0c6629146790e1d10b8c3a55.jpg)
イギリス庭園や農村の擬似集落(Hameau)、子どもの遊戯ゾーンなども整備されていますが、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6f/7e/6a7d38d5d5c3e7045687ce8fc3450967.jpg)
やはり、木洩れ日の中を歩く森の散策が楽しいひと時です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/9d/c9abe0676d25912b1eaa0b937b792abb.jpg)
新緑、そよ風、小川・・・
この城の隣にあるのが、競馬場と馬の博物館。オマール公の兄がイギリスの競馬に夢中になり、自らも騎乗。その影響で、城の隣に競馬場を整備。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/50/28/7d09f3f21021148c4e3e3d99532f19a6.jpg)
そして豪邸と見間違う厩舎を建てたようです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/5c/1290071569ba17950c620443ff094bf6.jpg)
城と庭園の入場料が10ユーロ。そしてオーディオ・ガイド(日本語あり)の利用料が2ユーロ。ただし、オーディオ・ガイドを借りる際には身分証明書(滞在許可証・パスポートなど)を預けなくてはなりません。それほど返さない人が多かったのか、万一に備えてのしっかりした対策なのか。ただ、借りる方からしてみれば、大切な身分証明書を預けて無くならないかの方が心配です。何しろ、人の出入りの多い入り口脇のテーブルに堂々と蓋もせずに置いたままなのですから。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/bb/f472118d593e1f57e0484652f82ac8cf.jpg)
城のすぐ前は広い緑地と有料駐車場。芝の上では、家族連れがサンドウィッチを頬張ったり、サッカーやバレーボールに打ち興じたり。アイスクリームなどを売る店も登場。今年の5月上旬は、1日・8日・12日が祝日。大型連休にしている人も多いようです。有給休暇は多く取得率も高いですが、それでもまとまって休めるのは嬉しいのでしょう、言ってみればフランス版、ゴールデン・ウィーク。太陽を全身に浴びて、寛いだ休日を過ごしていました。
パリから北へ40kmほど、快速電車で30分弱、RER(近郊鉄道)でも45分で行ける場所にシャンティイの街があります。この街を有名にしているのは、ルネッサンス様式の城。
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この城、最寄のシャンティイ・グビィユー駅から2.5kmほど。しかも、歩くしかないというピクニックにはもってこいの立地です。
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駅から城へはRoute de l'Aigle(ワシの道)が便利とガイドブックに出ていたりしますが、ご覧の通り、すぐ近くに車道があるとは言うものの森の中の小道。女性が一人で歩くにはちょっと・・・かもしれません。少し遠回りでも、街の中心街のほうを通っていくほうが安全かもしれないですね。
さて、シャンティイ城は、14世紀に建設されたオルジュモンという要塞があった場所に、1560年頃、モンモランシー大元帥のために立てられたといわれる城です。
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北東部分に当たるグラン・シャトーはフランス革命時に破壊されてしまいましたが、ルイ・フィリップの息子であるオマール公(1822-1897)の絵画コレクションを収容するために1875年から10年ほどの歳月をかけて再建されました。そして完成の翌年、1886年に、オマール公はシャンティイ城をフランス学士院に寄贈。ただし、展示方法を変えないようにという要望を添えたそうです。
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今日ではコンデ博物館と呼ばれるグラン・シャトーにはオマール公が受け継いだり、自ら蒐集した美術品が、オマール公の所有時と同じように展示されています。それらの中には、ラファエロ、ドラクロワ、コロー、プッサン、ワトーなどの傑作も含まれています。
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(小さいですが、左側、ラファエロの作品です)
なお、絵画以外に工芸品も展示されていますが、その中に、瀬戸焼の壺、柿右衛門といわれる皿なども混じっています。19世紀、日本の美がフランスで話題になっていた一例のようですね。
プティ・シャトーに入ってすぐのところにあるオマール公の図書室には、11世紀からの古書(113,000冊の印刷本と700冊の手稿本)が所蔵されています。貴族階級の教養の幅の広さを表しているようです。
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シャンティイ城には、ルイ14世時代の有名な料理人、ヴァテールの厨房を改装したレストラン、ラ・キャピテヌリーがありますが、団体の利用が多いため、早めの予約が必要なようです。4日も団体の予約で満席。利用できませんでした。
そして、ヴェルサイユなどの庭園を設計したル・ノートル作の庭園では、博物館に名を残すコンデ公がルイ14世を招いての大饗宴を開催したとか。
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イギリス庭園や農村の擬似集落(Hameau)、子どもの遊戯ゾーンなども整備されていますが、
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やはり、木洩れ日の中を歩く森の散策が楽しいひと時です。
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新緑、そよ風、小川・・・
この城の隣にあるのが、競馬場と馬の博物館。オマール公の兄がイギリスの競馬に夢中になり、自らも騎乗。その影響で、城の隣に競馬場を整備。
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そして豪邸と見間違う厩舎を建てたようです。
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城と庭園の入場料が10ユーロ。そしてオーディオ・ガイド(日本語あり)の利用料が2ユーロ。ただし、オーディオ・ガイドを借りる際には身分証明書(滞在許可証・パスポートなど)を預けなくてはなりません。それほど返さない人が多かったのか、万一に備えてのしっかりした対策なのか。ただ、借りる方からしてみれば、大切な身分証明書を預けて無くならないかの方が心配です。何しろ、人の出入りの多い入り口脇のテーブルに堂々と蓋もせずに置いたままなのですから。
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城のすぐ前は広い緑地と有料駐車場。芝の上では、家族連れがサンドウィッチを頬張ったり、サッカーやバレーボールに打ち興じたり。アイスクリームなどを売る店も登場。今年の5月上旬は、1日・8日・12日が祝日。大型連休にしている人も多いようです。有給休暇は多く取得率も高いですが、それでもまとまって休めるのは嬉しいのでしょう、言ってみればフランス版、ゴールデン・ウィーク。太陽を全身に浴びて、寛いだ休日を過ごしていました。
いつもためになる記事をお書きになっていて、大変勉強になります。
シャンティ、私も先日行ってきました。私は動物が好きなので、馬の博物館をじっくり見ていたら、お城を見る時間がなくなってしまいました。
同じ場所でも、視点が違うと、こんなに印象が違ってくるのだなぁと思います。シャンティいはとてもよかったので、また行きたいです。次はレストランを予約しようと思います。貴重な情報、ありがとうございました。
これからも、読者を知的に刺激する記事をお書きになってくださいね。陰ながら応援しています。
厩舎とは思えない豪華な建物ですね。
シャンティ城の美しさはもとより、ラファエロ、ドラクロワ、コロー、絵画のコレクションもすごいですね。
パリからこんなに近くなのですから次回は是非足を伸ばしてみたいと思います。
プロヴァンス、ブリュージュ、ストラスブールブリュッセル、ケルン、シャンティ、おかげで居ながらにして、ヨーロッパ旅行をさせていただきました。
行きたい所ばかりでどうしましょう!