50歳のフランス滞在記

早期退職してパリへ。さまざまなフランス、そこに写る日本・・・日々新たな出会い。

イメージいろいろ・・・ブリュッセル

2008-05-05 00:10:00 | ヨーロッパ
ブリュッセルといえば、世界一美しいとも言われるグラン・プラス(Grand Place)と小便小僧。


ヴィクトル・ユゴーが「世界で最も美しい広場」といい、ジャン・コクトーが「豊穣なる劇場」と讃えたグラン・プラス。市庁舎や王の家、ギルドハウス(ギルドに加入している商人たちの住まい)などに囲まれています。確かに、石畳の広場を優雅にして歴史を感じさせる建物が取り囲んでいる広場は、世界一かどうかはともかく非常に美しいものがあります。カフェなどの前にはテラスが設けられ、多くの観光客がビールで喉を潤したり、コーヒーを前にお喋りを楽しんだりしています。

その北東から延びる狭い通りには、小さなレストランがびっしり並んでいます。

目指すは、もちろん、20年ぶりのブリュッセルのムール貝。白ワイン蒸しをはじめいくつかの調理方法がありますが、いずれにせよ大きな器に入れて食べきれないくらいのムール貝が出てきます。そして、フリット。あわせて17~23ユーロほどで楽しめます。パリでもチェーン展開している「レオン」(Léon)の本店もここブリュッセルにあります。

また、グラン・プラスの市庁舎脇を南西に300mほど進むと、通りの角に小さな像が。小便小僧です。

正式には“Manneken Pis”と言うそうですが、ジュリアンというニックネームで呼ばれているとか。1619年に誕生したブリュッセルの最長老市民は、世界三大ガッカリのひとつとも言われる場合があるほど小さいのですが、何しろ、小便小僧、人間の実物大ほどに大きいと、却ってグロテスク、これくらいの小ささが愛嬌でいいのかもしれません。

さて、ここブリュッセルの宿泊先ですが、南仏や今回の他の都市同様、ネット上で探して予約を入れておいたのですが、夕方6時頃に到着すると、オーバーブッキングで部屋がない! 同じホテル・チェーンの他のホテルへ移ってほしい、ふたつのホテルから選べる、そこへの移動代(タクシー代)はホテル側が負担する・・・こう言われてしまいました。グラン・プラスのすぐそばという立地条件がよくて決めたホテルなのに、他へ行けとは・・・他のホテルの場所を地図で示してほしいと頼むと、別々の地図をネット上から印刷しようとするので、位置関係が分かるよう1枚の地図で示すよう頼むと、ブリュッセル中心部からはちょっと距離があるので同じ地図に入らない! そんな不便なホテルはとんでもない! 近くの他のホテルを紹介するように頼みました。周りを見渡すと、「私たちも同じ問題を抱えている」というカップルが二組。ホテルでオーバーブッキングに遭うとは! 人気のある中心部のホテルで予約を集め、チェックインの遅い客は郊外の人気のない系列ホテルへ回す・・・そんな商魂なのでしょうか・・・

そして、移ったホテルは、朝食別で1泊138ユーロ(週末割引で99ユーロ、ネット予約ならもっと安かったはずです)。冷蔵庫なし、ティッシュ・ペーパーなし、外の騒音が聞こえる・・・このくらいは時々ありますからいいのですが、驚いたのは、フェイス・タオルがない。大きなバスタオルがフェイス・タオルも兼用なんだそうです。しかも、チェックアウト後に一時荷物を預かってもらうのも、有料!・・・ブリュッセルのホテル、「宿泊客よりホテルの利潤優先」のしっかり経営をしているようです。そういえば、グラン・プラスのカフェには、2階にあるトイレを示す表示板に、“トイレは階上、ただし25サンチーム”という大きな文字が。世界一美しい広場の格のあるカフェとは思えない案内表示でした。「イメージよりもお金!」なのでしょうか。

ガッカリついでに言ってしまえば、ベルギーを走る多くの電車の車両、フランス国鉄そっくりのデザイン。たぶんフランスの同じ製造メーカーに頼んでいるのでしょうが、色使いも青、赤、白(シルバー)のトリコロール。ここまでフランスと一緒とは・・・ご存知でしょうが、ベルギーの国旗は黒、黄色、赤の三色です。


美しい広場と可愛い小便小僧、そして「しっかり経営」・・・イメージがひとつにまとまりにくい多面体都市、ブリュッセルでした。


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1 コメント

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きれいな街 (リエ)
2008-05-08 18:18:27
きれいな街ですね。写真を楽しませていただきました。
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