日曜日の昼下がり、ふたつの無料コンサートに行ってきました。
・最初は、午後3時半からのオルガンコンサート。会場は、サン・ジェルマン・デ・プレ教会(Eglise St-Germain-des-Pres)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/56/37d1b6e90be4410f11f73483475d13f6.jpg)
この教会、もともとは542年といいますから1,460年以上も前、クローヴィスの子でフランクの王、シルドベールにより建立されたそうです。当時は荒野の中。その4年後、パリの司教、ジェルマンが聖人としてここに葬られると、サン・ジェルマン・デ・プレ(原野の聖人ジェルマン)教会と呼ばれるようになったとか。その後ヴァイキングの襲撃による荒廃やフランス革命による一部消失などがあったものの、その後修復されて今日の姿になっているそうです。ロマネスク建築を代表する教会で、奥行き65m、幅21m、高さ19m。今では左岸の顔になっています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/f7/272c9006edfcc8516b9105efb493b33a.jpg)
この日のパイプオルガン演奏は、山上はるさん。エリザベト音楽大学でオルガンを学んだ後、81年に渡仏。オルセー音楽院、ブローニュ音楽院を卒業。現在、ナンテール市立音楽院で教鞭をとりながら、ヨーロッパを中心に演奏活動を行っていらっしゃる方です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/df/320eacced0a653f35af15a99844a662e.jpg)
曲目は、バッハのコラール変奏曲。天から啓示が下されるような、あるいは雷が落ちてくるような、激しく、それでいて厳かな演奏です。天井を見上げれば、まるで星空のようで、久遠の時を示しているようでもあり、左右のキリストの生涯を描いた壁絵からは、救いの手が魂へ差し伸べられているようであり、教会で聴くと、コンサートホールとは違った感動に包まれます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/38/8fba46f50828f42f2a146c56a8728ea1.jpg)
演奏を目当てにやってきた人たちに観光客も加わり、ほぼ満席状態。1時間の演奏を満喫しました。
・ふたつ目は、5時からのソプラノとピアノによるコンサート。会場は、アメリカン・チャーチ(Eglise Americaine)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/1e/385fbbc7cd69d1a11adc874ced6a55cb.jpg)
海外最初のアメリカン・チャーチとして1857年に完成。その後1930年に今の場所(オルセー河岸、アンヴァリッドの近く)で新たに完成を見たそうです。ゴシック・フランボワイヤン様式。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/25/79d0d5f7d337562958042d649edc7508.jpg)
外観はフランス風ですが、中に入ると、上の写真のように一部にアメリカ風の建物が混じっています。以前ご紹介したアメリカン・ホスピタルにも似た雰囲気です。やはり「アメリカ」にこだわるのでしょうね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/32/e4/4e083f85e23c182d48bec4c970e34cb3.jpg)
オルガンは、3,328本のパイプからなっているそうで、その前のシャンデリア、そして周囲のステンドグラスと絶妙にマッチしています。
ソプラノはロザリン・マルテル(Rosalyne Martel)、ピアノはドミニク・フルニエ(Dominique Fournier)とキャロリン・シュスター・フルニエ(Carolyne Shuster Fournier)。曲目は、モーツァルト、シューマン、シューベルト。心に染み入るような美しいソプラノでした。曲の内容とかよりも、とにかくその声の美しさや豊かさに大満足の1時間半でした。
“l'officiel des spectacles”(ロフィシエル・デ・スペクタクル)とか“pariscope”(パリスコープ)といった情報誌を見ていると、よく無料のコンサートが紹介されています。とくに教会で行われるものに多いのですが、決していい加減なものではなく、プロのしっかりした演奏になっています。感動すれば、出口で若干の寄付をすればいいだけで、誰でも聴きに行くことができます(といっても、実際はほぼ全員白人)。
教会で聴くクラシック音楽。心が洗われるようなひと時でした。
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・最初は、午後3時半からのオルガンコンサート。会場は、サン・ジェルマン・デ・プレ教会(Eglise St-Germain-des-Pres)。
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この教会、もともとは542年といいますから1,460年以上も前、クローヴィスの子でフランクの王、シルドベールにより建立されたそうです。当時は荒野の中。その4年後、パリの司教、ジェルマンが聖人としてここに葬られると、サン・ジェルマン・デ・プレ(原野の聖人ジェルマン)教会と呼ばれるようになったとか。その後ヴァイキングの襲撃による荒廃やフランス革命による一部消失などがあったものの、その後修復されて今日の姿になっているそうです。ロマネスク建築を代表する教会で、奥行き65m、幅21m、高さ19m。今では左岸の顔になっています。
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この日のパイプオルガン演奏は、山上はるさん。エリザベト音楽大学でオルガンを学んだ後、81年に渡仏。オルセー音楽院、ブローニュ音楽院を卒業。現在、ナンテール市立音楽院で教鞭をとりながら、ヨーロッパを中心に演奏活動を行っていらっしゃる方です。
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曲目は、バッハのコラール変奏曲。天から啓示が下されるような、あるいは雷が落ちてくるような、激しく、それでいて厳かな演奏です。天井を見上げれば、まるで星空のようで、久遠の時を示しているようでもあり、左右のキリストの生涯を描いた壁絵からは、救いの手が魂へ差し伸べられているようであり、教会で聴くと、コンサートホールとは違った感動に包まれます。
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演奏を目当てにやってきた人たちに観光客も加わり、ほぼ満席状態。1時間の演奏を満喫しました。
・ふたつ目は、5時からのソプラノとピアノによるコンサート。会場は、アメリカン・チャーチ(Eglise Americaine)。
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海外最初のアメリカン・チャーチとして1857年に完成。その後1930年に今の場所(オルセー河岸、アンヴァリッドの近く)で新たに完成を見たそうです。ゴシック・フランボワイヤン様式。
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外観はフランス風ですが、中に入ると、上の写真のように一部にアメリカ風の建物が混じっています。以前ご紹介したアメリカン・ホスピタルにも似た雰囲気です。やはり「アメリカ」にこだわるのでしょうね。
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オルガンは、3,328本のパイプからなっているそうで、その前のシャンデリア、そして周囲のステンドグラスと絶妙にマッチしています。
ソプラノはロザリン・マルテル(Rosalyne Martel)、ピアノはドミニク・フルニエ(Dominique Fournier)とキャロリン・シュスター・フルニエ(Carolyne Shuster Fournier)。曲目は、モーツァルト、シューマン、シューベルト。心に染み入るような美しいソプラノでした。曲の内容とかよりも、とにかくその声の美しさや豊かさに大満足の1時間半でした。
“l'officiel des spectacles”(ロフィシエル・デ・スペクタクル)とか“pariscope”(パリスコープ)といった情報誌を見ていると、よく無料のコンサートが紹介されています。とくに教会で行われるものに多いのですが、決していい加減なものではなく、プロのしっかりした演奏になっています。感動すれば、出口で若干の寄付をすればいいだけで、誰でも聴きに行くことができます(といっても、実際はほぼ全員白人)。
教会で聴くクラシック音楽。心が洗われるようなひと時でした。
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