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長野の交差点名'23

2023-05-23 23:43:45 | 旅行記
2023年3月のJR東日本パス旅行記。前回までの長野市内を歩いた範囲内で見た、信号機周辺に設置される「交差点名」表示板こと「主要地点」案内標識。信号機に添加されることも多いが、警察ではなく道路管理者の管轄。また、同じ県内ならば道路管理者(国道/県道/市町村道)に関わらず、その形式や設置の方針は共通化されている感じがする。
無名交差点が多く消極的な秋田県と反対に、長野県では多くの交差点に名前が付いていた。そのおかげで、前回触れた議員会館に気付くことができた。※以下、便宜的に主要地点標識を「交差点名(の表示)」と表記します。

2016年に取り上げたように、長野県では、市町村名と英語を併記した新しい表示もある一方、昭和から使い続けているであろう手書き表示板も見られた。
まずは2016年も紹介した例外。今回も変わっていなかったが、改めて、
「善光寺」
善光寺山門に掲げられている「鳩字の額」の文字を使った表示板。どうせならもう少し大きく、またなんとか工夫して英語も入れたほうがいいのでは。

前回の通り、善光寺裏手には「善光寺北」「善光寺西」交差点もある。善光寺を名乗る交差点名はこれですべて。
「善光寺北」
古めかしい手書き表示板。サイズや質感は、ほかの場所(昔の秋田県でも)にもある。特徴的なのが、ハネを省略して単純化したような、直線的な独特の筆跡。

昔の秋田県では、横型信号機の底面に表示板を直付けしていたが、ここでは違う設置方法。
裏面は何も書いていない
信号機を設置するアームから、表示板を吊り下げている。


「善光寺西」
ここは3枚のうち1枚が、善光寺北と同様に信号機の直下に吊り下げ。2枚は、信号機の横、アームの途中から吊り下げている。

アームに、他の標識(指定方向外進行禁止)があるので、そこだけ交差点名を信号機直下にしたのかもしれないし、あるいは信号機の路面からの高さが違って、直下吊り下げでは大型車に接触してしまうため、横に付けたのかもしれない。
なお、善光寺北交差点では、3枚とも直下で、他の標識はなし。

善光寺西も、善光寺北と同じような筆跡で、「西」は「価」のつくりのよう。
完全に同一の書体ではなく、「光」の最後の1画は北は「L」、西は「し」、寺の「寸」のハネは北はないが西はある。それに、西は手書き地点名表示としては、文字の線が細め。


「桜枝町」
これは標準的か。一般的な手書きの丸ゴシック体で直線的ではない。「枝」を上張りしたような痕跡がある。


新しいもの。
「信大教育学部前」
信号柱からして新しくて光り輝く。柱の先端がとがっているのは秋田でもあるし、前回の議員会館前も同じものだった(鳥が止まらないように?)が、ここはとんがりの下に輪が3つ。善光寺にちなんで仏塔の「九輪」をモチーフにしているのだろうか。これじゃあ“三輪”だけど。

新しい表示板も、手書き板と同様に、アームから吊り下げて設置している。
吊り下げ金具には、ネジ穴が3つある
2016年の記事のように、長野県の新しい表示板では、信号機の上に突き出して設置される場合もある。全国的に(秋田県も)は、板の背面を直接アームに取り付けるのが一般的。

表示板の内容は、左に市町村名を縦書きし、下に英字併記で、これが長野県のスタンダード。
信州大学を日本語では「信大」、英語は「Shinshu Univ.」と表記。英語で「前」を略しているが、「議員会館前」なども同じだった。
さらに長野県で特徴的なのが、
右手前


車両進行方向から見て右手前に当たる表示板には、英語のみを表示している。つまり、進行方向正面(左)は日英併記で、その裏面に英語のみが表示されている。
ということは、表示板を裏表とも使うために、アーム直付けでなく、下げたり上げたりの設置にしているのか。長野オリンピックを契機に、英語のみが設置されたという話があるが、詳細不明。そして、教育学部前の県庁通り側のような、丁字路突き当り側には、英語のみの表示は設置されないようだ。

交差点によっては、正面側が日本語のみ表示している場合もある(後述)が、多数派ではなさそう。
正面に英語も併記してあるのだし、右手前まで視線が向きづらいだろうし、英語のみの表示は少々無駄な気もしなくはない。日本語表示さえろくにない秋田県からすれば、ぜいたくの極み。


教育学部前から県庁通りに曲がってしまったので、行かなかったが、同じ通りのすぐ西隣の交差点が「西長野」交差点。以下、Googleマップストリートビューより。
一帯のエリア名を名乗る交差点だが、大きな交差点ではない。
東進向き正面の信号機
交差点名は日本語のみ(右手前は英語のみ)。文字が薄れているので、古いのかも。

そして、信号機に白と緑の斜めのシマシマの背面板、いわゆる「ゼブラ板」が設置されている。ストリートビューをさかのぼると、2012年5月から2014年9月の間に設置(柱や信号機は変わっていなそう)。
ゼブラ板は、大昔の信号機には必ず設置されていた。秋田市では1980年代中頃の幼少の頃、わずかに残っていたのを覚えている。
現在では、信号機の存在を見落とされやすい箇所に、ピンポイントで設置されているが、都道府県によって積極性は異なるようだ。秋田市内では、秋田駅前・中央通りに1つあるくらい(少し前は、国道13号の牛島の跨線橋下にもあった)。長野には、ほかにもちらほら存在するそうだ。
では、なぜここにゼブラが付けられたか。
交差点西側からのストリートビュー
交差点の先には、青い案内標識が見え、その先に教育学部前交差点の信号機も見える。標識や教育学部前の信号に注意を奪われ、手前の西長野の信号を見落とすことがあるのかもしれないが、その可能性は少ない気がする。
むしろ、手前、左では?
上の画像で赤になっている、右側から北進する車が見る信号機。右側の道路は、直交していないので、信号機もその角度に合わせて設置されている。東進車にも、その点灯色が見えてしまい、誤認すれば信号無視になってしまう。だから、東進車の本来の信号機のほうにゼブラを付けて、目立たせているのではないだろうか。

こういう条件の交差点では、秋田県警ならば、信号機のフード(ひさし)を筒状の「ダブルフード」、もしくは見える範囲を狭めた「視角制限」のフード(または薄型信号機)で対応することが多い(この記事など)。長野県警でも視角制限のものはあるそうだが、もしかしたらあまり好まないのかもしれない。


後で長野のお菓子を取り上げるかもしれませんが、訪問記は以上。JR東日本パス旅行記は続く

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