広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

秋田駅に自動精算機

2019-09-21 20:05:21 | 秋田のいろいろ
今月、JR東日本秋田支社(仙台支社や新潟支社でも同様らしい)では、一部無人駅に設置していた簡易式自動精算機を、駅員のいる駅と同型に更新するか、廃止してその機械をそのまま乗車駅証明書発行機に転用するか、どちらの対応を進めている。
消費税率引き上げの準備が理由の1つなのは分かるが、どちらも驚いた。後者については、ただの駅名や発券日時を記しただけの紙を出すのに、磁気情報を記録できるきっぷ用紙を使うなど無駄が多いのではないかと、疑問を感じていた。
今度は秋田駅に、驚くべきものが登場した。

秋田駅の在来線改札内・中央改札口を入ってすぐの左への曲がり角にあった、駅弁の「橋上売店」が、今年春に閉店した。
その後しばらく、店だった「箱」は残っていた(この記事後半)が、お盆明け頃には撤去されて、壁が姿を現したが、ベニヤ板やシートで覆われていた。現在の秋田杉材の壁面装飾は後付けで、その設置時に売店も新しくなっていたので、撤去後の壁の再装飾が必要なのかなとと思っていた。
9月7日
今になってよく見れば、駅弁屋よりも改札口寄り、前から装飾壁だった部分も、白くなっている。
なお、関係ないと思うが、この向かいの5・6番ホームから上ってくるエスカレーターの交換工事も、同時期に行われていた。

今週中頃までには、既にこうなっていたようだが、今日時点では、
全面が杉材で覆われた
新しい部分は杉材の色合いが違い、既存部分と凹凸がずれている。

その中に、縦長にへこんだ部分があり、黄色いものが収まっていた。
これって!!!(上にやけに余白があるような…)
まだ「調整中」だけど、
「のりこし精算機」が1台設置された!
「のりこし精算機」または「自動精算機」とは、所持している乗車券類の区間を越えて、その駅で下車しようとする時、そのきっぷを挿入すると不足額が表示され、その額を投入すると「精算済み」の券が出てきて、それを自動改札機に入れれば出られるという仕組み。(←やけに「その」が多い説明)
精算窓口(有人通路)を通らずに済み、車内で車掌に頼まなくてもいい。

これまで地方の駅では、自動改札機が増えても、自動精算機は広まっていなかったと思う。僕も首都圏で2~3度しか使ったことがなく、なじみがない機械であった。
地方では、途中で気が変わって秋田駅までに変更しようなどと思う人も少なそうで、目的地まできっぷを買うことがほとんどだろう。だから、地方にはそぐわないものかと思っていた。

一方、秋田駅や弘前駅のような大きな駅に普通列車が到着した直後は、有人通路に行列ができることがある。
これは、青春18きっぷや車掌から買ったペラペラのきっぷなど、自動改札機を通れない乗車券を持つ人が降りるためもあるが、特にワンマン列車では、券売機のない無人駅から乗った人が精算(この場合は運賃全額の支払い)をするため。
おつりのやり取りだけでなく、入金をレジスターに打ち込まないといけない決まりらしく、自動改札機ですいすい抜けていく人を横目に、数分も待たされることがある。

でも、このことは、自動精算機では解決しないか…と思ったら、たぶんそうじゃない。以下、推測です。
簡易型券売機を転用した発券機から出てくる乗車駅証明書には、乗車駅の磁気データが書き込まれているのではないだろうか。
その証明書をこの精算機に入れれば、精算を済ませることが可能ではないだろうか。

行列はできてしまうにしても、多少はスムーズになるだろう。JR東日本側としては、接客も現金管理も機械任せで、とても楽になるし。
そうだとすれば、新型に更新せずに券売機を廃止した駅が複数あり、そこでは無駄に見えた大げさな乗車駅証明書発行機になったことも、筋が通りそう。「大人/こども」の区分があったのも説明が付く。
仙台支社・新潟支社の大きい駅では、既に精算機があるから、その設備投資はいらないし。


そうだとしても、元券売機の乗車駅証明書発行機のある駅はいいけれど、以前から使われる白い感熱紙の乗車駅証明書やワンマン列車内の整理券を取った人は、精算機の恩恵にあずかれない。
それらも機器更新するのか? 磁気情報を書き込める整理券なんてあるだろうか。だったらSuica導入のほうが手っ取り早い?

また、のりこし精算機導入で業務の効率化になったとしても、秋田駅では中央改札口だけの話。
中央改札以外の駅ビルの2つの改札口は、下車客の動線として精算機は使えないから、引き続き人手による精算だろう。この改札口は、自動改札機がなく、業務は子会社委託。子会社の人たちは楽にならない。JR本体だけ楽してるようにも感じてしまう。


秋田駅に設置された自動精算機は、透明フィルムがかかっていたようなので、中古品などでなく新品。
右上の使用できるカード類の表示は、「オレンジカード」のみでICカードマークはなし。
ただ、Suicaエリアと機種は同じようだし、調整すればICカードに対応させられるだろう。エリア内ではこの機械でICカードへのチャージもできる。
Suica導入へ向けて、着々と準備が進んでいるということではないかと、期待しておきたい。
くぼんでいて目立たないけど、後で看板が付くかな
まずは、長らく有人通路での支払いに慣れた乗客を、うまく精算機に誘導してほしい。

※その後、10月5日には精算機が稼働しているのを確認。「精算機」の表示が付いたが、学校の教室のクラス名表示板のような小さいもの。10月14日に見ると、表示版がピクトグラム・多言語表示のものに変わっていたが、まだ目立つとは言い難い。また、本文の通りボディにはオレンジカードが使えるマークがあるが、稼働後の画面には「現在オレンジカードは使えません」と表示。この記事参照。
2023年秋頃に、新しい精算機に更新された

コメント (8)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2019.10バスダイヤ改正 | トップ | キャッシュレス還元マップに不安 »
最新の画像もっと見る

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
決まり手は肩すかし (あんなか)
2019-09-22 00:47:03
ついに秋田駅でもSuica初対応かと期待したのですが
どうやら未対応みたいですね。
それでも自動清算機が設置されたのは喜びたいです。
秋田駅前では駐車場跡地で芝生広場の工事も始まるようですし目の前のABS局舎も後は機材搬入を松ばかりのようで
STL鉄塔もライトアップされていました。
返信する
Suica対応かどうかは (taic02)
2019-09-22 17:44:43
青森(新青森)、盛岡、山形の各駅に設置されるかどうかも判断のポイントかもしれません。

ABSの外観はすっかりできあがりましたね。テレビ局だからか、稼働開始までは時間がかかるものだなと見ていますが。慣らし訓練とか電波関係の手続きとか、これから本番なのでしょうね。
その向かいの駐車場後の広場もできれば、新たな光景が広がることでしょう。
返信する
Unknown (Unknown)
2019-09-24 21:06:49
秋田駅は中途半端なんですよ。乗客に分かりやすい案内板が無い。JR東の大半はJREポイントなのに秋田駅はカオカカードのまま。Suicaが肝心の鉄道に使えない。利便性を考えるならこれらの改善をしてほしいです。
返信する
鉄道会社 (taic02)
2019-09-25 00:41:54
駅周辺の整備や開発をやってくれるのは感謝すべきなのでしょうが、鉄道会社として鉄道にもう少し本腰を入れてくれてもと思うこともなくはありません。
Suicaは秋田以外も含めて、地方に早く入れてほしいです。
返信する
豊橋駅方式が秋田駅にいい (まなぶ)
2019-10-11 23:58:58
JR東海では豊橋駅有人改札にレシップ製のバスの運賃箱を設置しています。これは飯田線ワンマン列車では整理券にバーコードをつけており、整理券を運賃箱に投入すると運賃が表示され、乗客がセルフで運賃精算をできる優れものです。

すき家のセミセルフレジみたいなイメージです。昨今の人手不足や業務量削減に一役買えるので、秋田駅や山形駅のようなワンマン列車が発着する駅に向いてます。

701系のワンマン整理券に乗車駅バーコード乗せるのは難しくないです。あとはJR秋田支社のやる気です。
返信する
運賃箱精算機 (taic02)
2019-10-12 18:01:16
路面電車などでは駅に運賃箱を置く例がありますが、JRで、かつバーコードによる無人精算となると珍しいですね。知らなかったです。
豊橋駅には2台あって、釣り銭が出ない(両替機付き)タイプだそうですが、どうせなら釣り銭式運賃箱にすれば、さらにスムーズでしょうね。あと、子ども運賃で精算する時は、駅員に見て(操作して)もらわないとならないのでしょうか。

秋田地区の場合、ワンマン列車であっても車内の整理券でなく、駅に設置された乗車証明書を取る乗客もいるので、そちらへの対応が必要にはなります。
Suica導入を進めたいであろう(そのわりには進めない)JR東日本全体の方向性もあるでしょうが、場合によっては、バス同様運賃箱にICを読み取りさせることも技術的には可能。

JRに限らずローカル鉄道のターミナル駅では、駅側にも客側にも有効な精算機だと思います。設備投資も多くはなさそうなので、普及してもいいですね。
返信する
精算機 (まなぶ)
2019-10-12 22:23:52
そうですね。JRでワンマン整理券は飯田線だけです。

JR東はsuicaが浸透している水戸支社や仙台支社の区間にも簡易券売機を精算機対応乗車駅証明書発行機に改造してる駅が最近増えています。

精算機対応証明書なら無人駅の現金管理がいらなくなるのでメリットは大きいですね。

精算機と有人ともに秋田駅でsuica残高で無人駅からの運賃払えるといいんですが、現在は車掌端末機だけになっています。JR西の短距離券売機はモバイルsuicaでのきっぷ購入や残高入金ができるので、それに近い券売機や精算機への改造が望まれます。
返信する
精算機対応証明書 (taic02)
2019-10-15 20:51:41
精算機対応の乗車証明書は、JR東日本全体の方針みたいですね。
Suica導入済みエリアでもとなると、社員の削減と負担軽減が目的なのでしょう。
Suica未導入エリアでは、それに加えて対応させてくれれば…と願うばかりです。
返信する

コメントを投稿