イオン東北運営の秋田市のスーパー、マックスバリュ泉店に、昨年秋頃から珍しいモノがいる(ある)。
2020年11月1日、青果売り場で初めて遭遇した時は、一瞬びっくり。
箱型のロボットが、店内をひとりで動き回っている!
「遠隔警備中」みたいなシールが貼ってあったので、すぐ納得。
でも、この店にそんなものがいるとは。今のところ同社運営の秋田市内の他店(総合スーパーのイオン含む)では、見ていない。
ネットを見ても、全国的にイオン系スーパーにいるということでもなさそう。なぜイオン東北の、なぜマックスバリュ泉店に配置されたのか分からない。
なお、東北以外の一部マックスバリュには、棚を巡回して商品管理をするロボットがいるらしい。
ロボットに「OMRON」のロゴがあったので、ネット検索するとすぐに判明。
2020年5月から提供を始めた「複合型サービスロボット」。充電式で「清掃・警備・案内」する。
泉店にいるのは、AEONロゴなどもなく、オムロン公式サイトの画像そのままの姿だと思われる。ただ、ボディの色合いは上の画像よりも、若干青っぽく見える気がする【10日追記・改めて見たらそうでもなく、写真と同じく見えたかも…】。
幅500mm×奥行790mm×高さ871mm、約85kg。前面に縦長の液晶ディスプレイがあって、店の宣伝みたいなのを映している。音声が流れることもあり、「ごばばばーい」の歌など流す。ポイント5倍デーでない日に「ごばばばーい」が聞こえてきて、しかも音が動くので、おかしいなと思ったら、コイツだった。
液晶がなく自走していなければ、手押し床磨きの機械か、小さめのコピー機か何かにも見えそう。【10日追記・後部には排気口などもあって、よりOA機器っぽい】
後部側には手で押せそうな棒状のハンドルと、十字など数個のボタン。巡回ルートは手押しして教えるそうで、その時に使うのか。
店にいるロボットといえばソフトバンク「Pepper」だが、それより背が低く、顔や手などもない。実務型ロボットだ。
泉店では、店内の売り場通路をくまなく動き回る。レジの間や会計後袋詰めスペースでは見たことがないけど。やや小型の店舗なこともあり、外周でない中の売り場の通路は狭めなのだが、そこにも入る。
たいていは、広告の音声以外ほぼ無音で動くのだが、掃除機みたいな音をさせて移動(速度はほぼ同じ)することも。その時は掃除しているわけだが、これまで1度しか遭遇していない。【2021年5月28日追記・巡回の途中で、突然掃除機が作動し始めたこともあった。タイマーじかけなのかもしれないし、床面の状況を感知して掃除モードに入るのかもしれない。】
専門のロボット掃除機のように隅々まではできなそう。真ん中をすーっと吸う程度だから。店内は少しでも清潔であるべきだろうから、やらないよりはいいのでしょうけど。水や雪は吸っても大丈夫なのか、紙幣や手袋のような落とし物も吸ってしまうのかなど、気になる。
移動速度は人と同じかやや遅いくらいか。営業中なのでお客がいるが、基本的にはうまく避ける。
通常は通路の中央を動き、面と向かって歩いてくる人がいた場合は、かなり手前で察知し、斜め前へ進路を変えて、通路の隅を進んですれ違う。
近くの曲がり角から人が出てきた場合などでも、機敏に隅へ避けられる。客とぶつかるということは、あまり考えられないと思う。たまにいる走り回る子どもよりのほうが危ないでしょう。
ただ、買い物かごは苦手な模様。この店は赤いカゴだけど、それをロボットの真正面になるようにして、腕にかけたり手に持って歩いている(体は通路隅)と、かなり近くまで気づかず、あわてて避ける。
狭くてすれ違えないなど避けられない場合は、止まる。棚の商品を熱心に吟味する客がいる時なども止まって待つ。フリーズしたかのようで、ジャマなのだけど、それでしばらく待っても状況が変わらなければ、あきらめたかのように方向転換して、別の通路へ進む。
【10日改めて見て追記】広い通路で人がいなければ、感覚としては“かなり”速く動く。急ぎ足の人くらいの速度。雪や水で転倒しないよう、ひざ丈くらいのコーン状のものが2つ置かれていたが、それを丁寧によけて走行。もしかしたら、先方の床近くの低い位置に主に照準を合わせて障害物を検知しているのかもと思った。だから、腕から下げているカゴには反応しづらいのかも。
店内の一角に充電器がある。自分でそこまで移動(位置的にバックもしないと収まらないが見たことない)し、充電中もディスプレイと音声は作動。
イオン銀行ATMの隣なので、ATMの順番待ちをする人などがいると、やはり止まって待つ。この場合は方向転換せず待ち続けるのかもしれないが、出入り口付近でもあるので、やはりジャマ。
【2021年5月28日追記】2021年春に、その出入り口は封鎖された。これにより充電箇所は「隅っこ」となり、人と重なる機会は減ったようだ。
【2021年7月30日追記】2021年6月下旬に、封鎖されていた出入口が復活。同時に、充電場所が移設。外から見て左でなく、正面のメインのドアを入ってすぐの左、パン売り場手前のお盆など季節商品が台売りされる左隣という、目立つ位置になった。今までよりは通行の支障にはならなそうで、充電中に広告画面がよく見えるメリットはある。充電場所の設定をやり直したことになるのだろう。
そもそも、この店の狭い通路では、カートや車椅子、足の悪い客の移動を妨げてしまう場合もあるようにも思うし、どの程度店の業務の手助けになっているのか、とも考えてしまう。
総合スーパーイオンの上の階(衣料品売り場など)などは、客も店員も少なく広いから、適任で重宝されるのではないでしょうか。
客の反応は、大人でも興味深そうにじっと見る人もいる【11日追記・動いてきたロボットと鉢合わせして、ものすごくびっくりしてまじまじと見ていたおじさんもいた】。「遠隔警備」とか書かれると、見られているかもと思う人もいるだろう。常連客は当然のように気に留めない。「触るな」などとは書いてないはずだけど、触ったらどうなるのだろう。
そして子ども。熱心なファンが複数いる。
「お掃除ロボット!」と後ろから行動を共にする子(お掃除はしていないモードだったけど)、充電場所に不在で「ロボットいなーい」と残念がる子(店内のどこかにはいるのだけど)、ロボットにまとわりつき、母親に「しつこくしてると通報されるよ」と諭される子など。
しかも小学校入学前後くらいの女の子にも人気。ロボットに興味を持つのに男女は関係ない。でも、そのくらいの年代だと、まだ女の子はお人形さんみたいなのを好みそうなのに。こんな機能重視の機械に興味を持つのか。
子どもたちが親しみを抱く感情は、理解できる。
人と同じくらいの速度で、人に道を譲ったり待ったりしながら動くのには親近感がわく。あきらめて方向転換する時や、充電したくてけなげに待ち続ける姿には、同情したくなる。
顔も手もなく、人を避けるか待つだけしかしないロボットだけど。
ペッパーなどのように会話したり積極的にコミュニケーションする必要がないのが、かえって安心できるという面もあるだろう。
せっかくなら、飾りでいいから顔を付けたら、もっと親しんでもらえるのではと考えていると、思い出したロボットがいた。正確にはロボットもどきだけど。
かつてNHK教育テレビ(現・Eテレ)の小学校4年生の理科の学校放送番組に出ていた「コスモ」である。以下、その思い出。長い思い出話ですので、読み飛ばしてください。
学校放送は、すべての学年向けに番組があるわけではない。
その中で小学校の理科は、1960年前後から(低学年が生活科になる)1991年度までは、6学年すべてで番組があった。番組名も「理科教室小学校○年生」で統一されていた。※1・2年生は「なんなんなあに」「はてなはてな」のサブタイトルあり。
僕が小学校低学年だった1980年代前半は、4年生以上は堅い内容に思えた。キャラクターもお兄さんお姉さんもいなく、ナレーションと「先生(理科教育専門の小学校教諭など)」で進行するような。
ところが、自分たちがその学年に達する1985年頃になると、いくぶん軟化した。
特に4年生。
まず、お兄さんが登場。1985~1986年度は「ムロさん」、1987~1989年度は「ロングさん」。※したがって、リアルタイム(放送時期と学年が一致する)で見ていたのは1975年度から1978【8日訂正】1979年度生まれの人。
その“相方”が「コスモ」。
ロボットという設定で、お兄さんと流暢に会話し、多少動く。
「わたしは充電するから、ムロさん調べておいてね。♪じゅうでんじゅうでん」と歌いながら引っ込んでいくシーンがあって、教室で見ていてみんな笑った思い出がある。※一人称がわたしということ【8日追記・およびそのほかの言動から】は性別は女だったのだろう。
ネット上には当時の映像や画像は見当たらない(と指摘して懐かしむ声もちらほら)が、薄い青~水色のボディで、脚がない自走可能な胴体から、頭と両腕・両手が出ていた(これらも多少動くはず)と記憶する。しゃがんだ人間と目が合うほどの高さ、人よりやや広い横幅程度。
オムロンのロボットは、色合い、大まかなサイズ感、動き、充電式であることがどことなくコスモに通じ、頭と手を付ければ、ちょっとスリムなコスモになりそう。
コスモの名は、Wikipediaによれば、1985年に開催されたつくば万博のマスコットキャラクター「コスモ星丸」らしい。姿はまったく別。ちょっと短絡的な命名。
コスモの実態は、電動の操り人形(ほんとは充電式ではなかったかも?)。最後には「コスモ 声:白石冬美」とともに「操演」の人の名前も出ていたはず。
当時の小4の理科では、ジャガイモ栽培、太陽と月の動き、川の流れの単元もあって屋外ロケが必須だが、地面が安定した屋外ならロケにも出ていたかな。
コスモ(とムロさん・ロングさん)の出演が4【8日訂正】5年間だったとは、意外に短い。
しかし、コスモの後任ロボがいる。
「マッキー」。忘れていたがWikipediaなどを見たら、そうそうと思い出した。
1990~1995年度に放送された「はてなをさがそう~小学校4年・理科~」。
番組のスタイルはほぼ変わらなかったが、生活科実施を見据えて、理科教室シリーズ全般の見直しがされたそうだ。
そのロボットがマッキー。ボディは黄色(まさか真っ黄色だからマッキー??)で、頭は丸みを帯びて(コスモは角張っていたはず)赤いリボンがある。声は松島みのり。
マッキーのサイズ感はコスモとそっくり。
ネットには、コスモを改造・塗装変更してマッキーにしたのではないかとの説があるが、そうかも(昔の僕もそう思ったような気もする)。
また、コスモは途中でマイナーチェンジされたかもという投稿もあった。そう言われればそんな気もするし、そうであればタイミングとしては、ロングさんに交代して僕が5年生になった時の可能性がある(というかそこしかないだろう。お兄さんが同じなら前年の再放送もあるはずなので)。
とすると、コスモ~マッキーで11年間活躍したことになる。
さらにこれは知らなかったが、マッキーの後任もいるそうで「コロンブス」という、緑系で、全体の雰囲気は共通するロボット。
もし、コスモがほんとうにロボットならば、店内巡回ぐらいできるし、子どもやお客さんに愛想良くしてくれそう(かえってうるさい?)。
上記の通り、ネット上にはコスモの画像はおそらく皆無。検索すると、2014年にツイッターに鉛筆がきのイラストとともに「すいません、質問なんですが 20数年まえにNHKの教室テレビでこんな 女の子のロボットが出てくるの番組ありましたよね!?」との投稿があった。
詳しく見ると、最初の投稿は個人ユーザーから「NHK広報局(@nhk_pr)」のアカウントに対して行われ、それを受けたNHKは「誰か!」と引用リツイート。いちばん知っていて、情報も多い、というか当事者なのに、他人に頼るって…
奇特な他ユーザーから47件の返信があり、(見当違いもあったが)コスモかマッキーだとの指摘が多数あった。放送期間が長かったためか、マッキーとの回答が多かったが、質問者の年齢も分からないし、いちばんの差異である色の記憶の言及がないので、この画像では断定できないと思う。頭が角張っていることからすれば、コスモかもしれない。
中には、「コスモの妹がマッキー」というのもあったが、それはどうだろう?
ちなみに理科教室小学校4年生は、ムロさん&コスモ登場時から、オープニングも大きく変わった。
音楽は、それまではクラシックみたいな落ち着いたものだったが、電子楽器のアップテンポの音楽。たしかエレクトーン奏者でもある小寺久美子という方が音楽担当だった。
画面は、実写映像に重ねて、数字の「4」の三角形の部分が重なるように動いてから、「理科教室小学校 4 年生」みたいなちょっと飾り気のある文字になったはず。CGではなく、テロップをアニメーションのように動かしていたのだと思う。同じ手法と思われる映像は、当時のニュース番組のオープニングでもよくあった。
理科教室は自分の学年とずれた年度も含めて、他学年でもインパクトのあるものが多かった(小3のギザギザCGとか、後の小2の「ひとみ博士」とか、小1のキートン山田氏&やったくん&めるちゃんとか)が、リアルタイムで自分の対象学年だったものでは、コスモがひときわ個性的だったかもしれない。
2020年11月1日、青果売り場で初めて遭遇した時は、一瞬びっくり。
箱型のロボットが、店内をひとりで動き回っている!
「遠隔警備中」みたいなシールが貼ってあったので、すぐ納得。
でも、この店にそんなものがいるとは。今のところ同社運営の秋田市内の他店(総合スーパーのイオン含む)では、見ていない。
ネットを見ても、全国的にイオン系スーパーにいるということでもなさそう。なぜイオン東北の、なぜマックスバリュ泉店に配置されたのか分からない。
なお、東北以外の一部マックスバリュには、棚を巡回して商品管理をするロボットがいるらしい。
ロボットに「OMRON」のロゴがあったので、ネット検索するとすぐに判明。
2020年5月から提供を始めた「複合型サービスロボット」。充電式で「清掃・警備・案内」する。
泉店にいるのは、AEONロゴなどもなく、オムロン公式サイトの画像そのままの姿だと思われる。ただ、ボディの色合いは上の画像よりも、若干青っぽく見える気がする【10日追記・改めて見たらそうでもなく、写真と同じく見えたかも…】。
幅500mm×奥行790mm×高さ871mm、約85kg。前面に縦長の液晶ディスプレイがあって、店の宣伝みたいなのを映している。音声が流れることもあり、「ごばばばーい」の歌など流す。ポイント5倍デーでない日に「ごばばばーい」が聞こえてきて、しかも音が動くので、おかしいなと思ったら、コイツだった。
液晶がなく自走していなければ、手押し床磨きの機械か、小さめのコピー機か何かにも見えそう。【10日追記・後部には排気口などもあって、よりOA機器っぽい】
後部側には手で押せそうな棒状のハンドルと、十字など数個のボタン。巡回ルートは手押しして教えるそうで、その時に使うのか。
店にいるロボットといえばソフトバンク「Pepper」だが、それより背が低く、顔や手などもない。実務型ロボットだ。
泉店では、店内の売り場通路をくまなく動き回る。レジの間や会計後袋詰めスペースでは見たことがないけど。やや小型の店舗なこともあり、外周でない中の売り場の通路は狭めなのだが、そこにも入る。
たいていは、広告の音声以外ほぼ無音で動くのだが、掃除機みたいな音をさせて移動(速度はほぼ同じ)することも。その時は掃除しているわけだが、これまで1度しか遭遇していない。【2021年5月28日追記・巡回の途中で、突然掃除機が作動し始めたこともあった。タイマーじかけなのかもしれないし、床面の状況を感知して掃除モードに入るのかもしれない。】
専門のロボット掃除機のように隅々まではできなそう。真ん中をすーっと吸う程度だから。店内は少しでも清潔であるべきだろうから、やらないよりはいいのでしょうけど。水や雪は吸っても大丈夫なのか、紙幣や手袋のような落とし物も吸ってしまうのかなど、気になる。
移動速度は人と同じかやや遅いくらいか。営業中なのでお客がいるが、基本的にはうまく避ける。
通常は通路の中央を動き、面と向かって歩いてくる人がいた場合は、かなり手前で察知し、斜め前へ進路を変えて、通路の隅を進んですれ違う。
近くの曲がり角から人が出てきた場合などでも、機敏に隅へ避けられる。客とぶつかるということは、あまり考えられないと思う。たまにいる走り回る子どもよりのほうが危ないでしょう。
ただ、買い物かごは苦手な模様。この店は赤いカゴだけど、それをロボットの真正面になるようにして、腕にかけたり手に持って歩いている(体は通路隅)と、かなり近くまで気づかず、あわてて避ける。
狭くてすれ違えないなど避けられない場合は、止まる。棚の商品を熱心に吟味する客がいる時なども止まって待つ。フリーズしたかのようで、ジャマなのだけど、それでしばらく待っても状況が変わらなければ、あきらめたかのように方向転換して、別の通路へ進む。
【10日改めて見て追記】広い通路で人がいなければ、感覚としては“かなり”速く動く。急ぎ足の人くらいの速度。雪や水で転倒しないよう、ひざ丈くらいのコーン状のものが2つ置かれていたが、それを丁寧によけて走行。もしかしたら、先方の床近くの低い位置に主に照準を合わせて障害物を検知しているのかもと思った。だから、腕から下げているカゴには反応しづらいのかも。
店内の一角に充電器がある。自分でそこまで移動(位置的にバックもしないと収まらないが見たことない)し、充電中もディスプレイと音声は作動。
イオン銀行ATMの隣なので、ATMの順番待ちをする人などがいると、やはり止まって待つ。この場合は方向転換せず待ち続けるのかもしれないが、出入り口付近でもあるので、やはりジャマ。
【2021年5月28日追記】2021年春に、その出入り口は封鎖された。これにより充電箇所は「隅っこ」となり、人と重なる機会は減ったようだ。
【2021年7月30日追記】2021年6月下旬に、封鎖されていた出入口が復活。同時に、充電場所が移設。外から見て左でなく、正面のメインのドアを入ってすぐの左、パン売り場手前のお盆など季節商品が台売りされる左隣という、目立つ位置になった。今までよりは通行の支障にはならなそうで、充電中に広告画面がよく見えるメリットはある。充電場所の設定をやり直したことになるのだろう。
そもそも、この店の狭い通路では、カートや車椅子、足の悪い客の移動を妨げてしまう場合もあるようにも思うし、どの程度店の業務の手助けになっているのか、とも考えてしまう。
総合スーパーイオンの上の階(衣料品売り場など)などは、客も店員も少なく広いから、適任で重宝されるのではないでしょうか。
客の反応は、大人でも興味深そうにじっと見る人もいる【11日追記・動いてきたロボットと鉢合わせして、ものすごくびっくりしてまじまじと見ていたおじさんもいた】。「遠隔警備」とか書かれると、見られているかもと思う人もいるだろう。常連客は当然のように気に留めない。「触るな」などとは書いてないはずだけど、触ったらどうなるのだろう。
そして子ども。熱心なファンが複数いる。
「お掃除ロボット!」と後ろから行動を共にする子(お掃除はしていないモードだったけど)、充電場所に不在で「ロボットいなーい」と残念がる子(店内のどこかにはいるのだけど)、ロボットにまとわりつき、母親に「しつこくしてると通報されるよ」と諭される子など。
しかも小学校入学前後くらいの女の子にも人気。ロボットに興味を持つのに男女は関係ない。でも、そのくらいの年代だと、まだ女の子はお人形さんみたいなのを好みそうなのに。こんな機能重視の機械に興味を持つのか。
子どもたちが親しみを抱く感情は、理解できる。
人と同じくらいの速度で、人に道を譲ったり待ったりしながら動くのには親近感がわく。あきらめて方向転換する時や、充電したくてけなげに待ち続ける姿には、同情したくなる。
顔も手もなく、人を避けるか待つだけしかしないロボットだけど。
ペッパーなどのように会話したり積極的にコミュニケーションする必要がないのが、かえって安心できるという面もあるだろう。
せっかくなら、飾りでいいから顔を付けたら、もっと親しんでもらえるのではと考えていると、思い出したロボットがいた。正確にはロボットもどきだけど。
かつてNHK教育テレビ(現・Eテレ)の小学校4年生の理科の学校放送番組に出ていた「コスモ」である。以下、その思い出。長い思い出話ですので、読み飛ばしてください。
学校放送は、すべての学年向けに番組があるわけではない。
その中で小学校の理科は、1960年前後から(低学年が生活科になる)1991年度までは、6学年すべてで番組があった。番組名も「理科教室小学校○年生」で統一されていた。※1・2年生は「なんなんなあに」「はてなはてな」のサブタイトルあり。
僕が小学校低学年だった1980年代前半は、4年生以上は堅い内容に思えた。キャラクターもお兄さんお姉さんもいなく、ナレーションと「先生(理科教育専門の小学校教諭など)」で進行するような。
ところが、自分たちがその学年に達する1985年頃になると、いくぶん軟化した。
特に4年生。
まず、お兄さんが登場。1985~1986年度は「ムロさん」、1987~1989年度は「ロングさん」。※したがって、リアルタイム(放送時期と学年が一致する)で見ていたのは1975年度から
その“相方”が「コスモ」。
ロボットという設定で、お兄さんと流暢に会話し、多少動く。
「わたしは充電するから、ムロさん調べておいてね。♪じゅうでんじゅうでん」と歌いながら引っ込んでいくシーンがあって、教室で見ていてみんな笑った思い出がある。※一人称がわたしということ【8日追記・およびそのほかの言動から】は性別は女だったのだろう。
ネット上には当時の映像や画像は見当たらない(と指摘して懐かしむ声もちらほら)が、薄い青~水色のボディで、脚がない自走可能な胴体から、頭と両腕・両手が出ていた(これらも多少動くはず)と記憶する。しゃがんだ人間と目が合うほどの高さ、人よりやや広い横幅程度。
オムロンのロボットは、色合い、大まかなサイズ感、動き、充電式であることがどことなくコスモに通じ、頭と手を付ければ、ちょっとスリムなコスモになりそう。
コスモの名は、Wikipediaによれば、1985年に開催されたつくば万博のマスコットキャラクター「コスモ星丸」らしい。姿はまったく別。ちょっと短絡的な命名。
コスモの実態は、電動の操り人形(ほんとは充電式ではなかったかも?)。最後には「コスモ 声:白石冬美」とともに「操演」の人の名前も出ていたはず。
当時の小4の理科では、ジャガイモ栽培、太陽と月の動き、川の流れの単元もあって屋外ロケが必須だが、地面が安定した屋外ならロケにも出ていたかな。
コスモ(とムロさん・ロングさん)の出演が
しかし、コスモの後任ロボがいる。
「マッキー」。忘れていたがWikipediaなどを見たら、そうそうと思い出した。
1990~1995年度に放送された「はてなをさがそう~小学校4年・理科~」。
番組のスタイルはほぼ変わらなかったが、生活科実施を見据えて、理科教室シリーズ全般の見直しがされたそうだ。
そのロボットがマッキー。ボディは黄色(まさか真っ黄色だからマッキー??)で、頭は丸みを帯びて(コスモは角張っていたはず)赤いリボンがある。声は松島みのり。
マッキーのサイズ感はコスモとそっくり。
ネットには、コスモを改造・塗装変更してマッキーにしたのではないかとの説があるが、そうかも(昔の僕もそう思ったような気もする)。
また、コスモは途中でマイナーチェンジされたかもという投稿もあった。そう言われればそんな気もするし、そうであればタイミングとしては、ロングさんに交代して僕が5年生になった時の可能性がある(というかそこしかないだろう。お兄さんが同じなら前年の再放送もあるはずなので)。
とすると、コスモ~マッキーで11年間活躍したことになる。
さらにこれは知らなかったが、マッキーの後任もいるそうで「コロンブス」という、緑系で、全体の雰囲気は共通するロボット。
もし、コスモがほんとうにロボットならば、店内巡回ぐらいできるし、子どもやお客さんに愛想良くしてくれそう(かえってうるさい?)。
上記の通り、ネット上にはコスモの画像はおそらく皆無。検索すると、2014年にツイッターに鉛筆がきのイラストとともに「すいません、質問なんですが 20数年まえにNHKの教室テレビでこんな 女の子のロボットが出てくるの番組ありましたよね!?」との投稿があった。
詳しく見ると、最初の投稿は個人ユーザーから「NHK広報局(@nhk_pr)」のアカウントに対して行われ、それを受けたNHKは「誰か!」と引用リツイート。いちばん知っていて、情報も多い、というか当事者なのに、他人に頼るって…
奇特な他ユーザーから47件の返信があり、(見当違いもあったが)コスモかマッキーだとの指摘が多数あった。放送期間が長かったためか、マッキーとの回答が多かったが、質問者の年齢も分からないし、いちばんの差異である色の記憶の言及がないので、この画像では断定できないと思う。頭が角張っていることからすれば、コスモかもしれない。
中には、「コスモの妹がマッキー」というのもあったが、それはどうだろう?
ちなみに理科教室小学校4年生は、ムロさん&コスモ登場時から、オープニングも大きく変わった。
音楽は、それまではクラシックみたいな落ち着いたものだったが、電子楽器のアップテンポの音楽。たしかエレクトーン奏者でもある小寺久美子という方が音楽担当だった。
画面は、実写映像に重ねて、数字の「4」の三角形の部分が重なるように動いてから、「理科教室小学校 4 年生」みたいなちょっと飾り気のある文字になったはず。CGではなく、テロップをアニメーションのように動かしていたのだと思う。同じ手法と思われる映像は、当時のニュース番組のオープニングでもよくあった。
理科教室は自分の学年とずれた年度も含めて、他学年でもインパクトのあるものが多かった(小3のギザギザCGとか、後の小2の「ひとみ博士」とか、小1のキートン山田氏&やったくん&めるちゃんとか)が、リアルタイムで自分の対象学年だったものでは、コスモがひときわ個性的だったかもしれない。
でも、それだけかなあ。
印象ある教育の学校番組といえば
・ともだちいっぱい
・このまちだいすき
・ムシムシQ
・さわやか3組
・ふえはうたう
・さんすうすいすい
ですかね。
ほかにポッケとかいう猿が出てくるやつや林家こぶ平が出てくるやつもなんか印象あります。
学校では基本テレビ見せてくれなかったのですが、小6のときに長野五輪を見せてくれたことがありました。
いまではおかあさんといっしょもこの括りになってるようですが、むかしはいまのあさイチの枠だったんですよね…
ポッケは特別支援学校・学級向け「いってみようやってみよう」、現正蔵師匠は低学年(~中学年?)の安全教育「あんぜんパトロール」ですね。
我々世代向けでもあったのは、ふえはうたう、さんすうすいすい、いってみようやってみようだけですが、FMENさん世代と比べると笛と算数は登場人物や中味はだいぶ違っていたはず。
我々の頃は全教科ではないですが、わりと活用していました。時間割を調整したり、先生が私物のビデオデッキを持ち込んだりして、学校放送番組を見せられたものです。平成以降の教育現場ではあまり使わないのでしょうかね。
おかあさんといっしょを学校放送や教育番組と同一扱いするのは、違和感があります。「子ども番組」ってとこでしょうか。逆に真の学校放送番組を子ども番組扱いするのも違うと思いますが、NHK関連のサイトでもそうしてしまうことも。
昔は朝(「おはようジャーナル」などの次枠の9時半頃?)に総合で、夕方の再放送は教育でしたが、17時とか少し遅い時間でした。
そちら方面はなかなか行きづらく。
新駅開業に期待しましょう。
学校放送と言いますとNHK教育の道徳番組に伝説の番組があります。
1997年の虹色定期便「プロジェクト・エデン」がそれでまるで特撮番組のノリ。
子供達にも話題になったそうですが
先生方には余りのぶっ飛んだ内容にとまどったそうです。
今のコロナ過を予言したような内容でこりゃDVD化は無理だなあと。
この番組、ロケが川崎市民プラザなど川崎市に拘ったので私も”大きなお友達”になって録画して見てました。
住んでいたアパートの近所が映ってました。
yutubeにあったのでちょっと貼ってみます。
これがあのお堅いNHK教育の「さわやか3組」など同じシリーズの道徳番組と信じられますでしょうか。
「虹色定期便」名前は知っていて、中味も若干記憶にあります。1998年以降は、元の道徳ドラマに戻ったようですけどね。
子どもウケと先生ウケ・教育効果の比率のバランスを大胆に動かしすぎたのかもしれません。視聴者にウケればいいとはいかないのが、学校放送。NHK側で力は入っていたのでしょうけれど。
当時は、小説・映画「パラサイト・イヴ」や、教育テレビでも「天才てれびくん」内のアニメ「ジーンダイバー」など、遺伝子やDNAを扱った作品がありました。身近になりつつあった時代だったのでしょう。
ロケの都合でしょうが、学校放送のロケ地は東京近郊の町が多いですが、静岡、茨城、山梨などが多く川崎ほど近場なのも珍しいかもしれません。