イトーヨーカドー秋田店の撤退が決まっている、秋田駅前の「秋田ショッピングセンター」。
以前の記事は、こちらのほか、こちらとこちら。
地下食品売場の後継テナントについては、複数のマスコミで「首都圏に展開し、秋田未出店の『西武・そごう』グループの食品スーパーと契約締結に向けて交渉中」などといった報道が繰り返され、具体的な企業名は分からなかった。
持株会社の「セブン&アイ・ホールディングス」でなく、その傘下の「西武・そごう」と限定して報道しているので、上記条件を満たす企業・店舗となるとかなり限定される。コメントもいただいたが、「まさか秋田に?」と思うような店だったのだが…
今日の魁新報(3面)やオンライン(9時34分更新)に
「「シェルガーデン」入居前向き」(オンライン版の見出し)という記事がついに出た。やっぱり!
「高級食品スーパー「シェルガーデン」(東京)が入居する方向で交渉が進んでいることが、3日分かった。早ければ週明けにもASCとテナント契約を締結する見込み。」だという。
※ASC:秋田ショッピングセンターの略
魁が親会社の「そごう・西武」と、秋田ショッピングセンター両者に取材したようで、「店名や商品構成は未定。」で、ヨーカドーの現従業員の再雇用の動きもあるようなことが書かれていた。
僕を含め、多くの方が、「シェルガーデン」をご存じないだろうから、まずはそれを調べた。(参考:公式サイトとWikipedia)
シェルガーデンは「高級志向のスーパーマーケットチェーン『ザ・ガーデン自由が丘』を展開する企業」で、「「高質食品スーパーマーケット」をコンセプトとし、生鮮品では主に国産の高級食材を、菓子や調味料などでは輸入食材を重点的に取り扱ってきた。」。
現在の店舗名は、「ザ・ガーデン自由が丘」だが、最初の店舗(1966年に自由が丘に出店)名は社名と同じ「シェルガーデン」だった。シェル石油のガソリンスタンドに併設した店舗だったそうなので、それにちなむのだろう。
その後、1995年に「ザ・ガーデン自由が丘」に変更し、西武系列となり、後にセブン&アイ傘下となって現在に至る。
現在は、東京都、埼玉・神奈川・千葉・茨城の各県で、「ザ・ガーデン自由が丘」18店舗(自由が丘以外に所在する店舗も「ザ・ガーデン自由が丘○○店」と創業地“自由が丘”の名が付く。うち吉祥寺店はリニューアル休業中で間もなく再開)と「THE GARDEN+PLUS」1店舗を営業中。
独立した店舗よりも、百貨店の西武やそごうの地下、JR東日本の駅ビル「アトレ」「ルミネ」にテナントとして入っている方が多い。また、武蔵小金井店は、イトーヨーカドーの地下に入居している。
といったところ。
まず、前から半信半疑だったのだが、「秋田未出店」どころか1都4県にしか展開していない店舗が、いきなり秋田に来るとはビックリ。
秋田だけ飛び地なのは、商品搬入のコストがヨーカドーの比じゃなさそうだが、大丈夫なんだろうか。
そして、イトーヨーカドーの後継として、高級スーパーが入るのはどうなんだろう?
イトーヨーカドー秋田店には、隣接して、同じセブン&アイ系列の百貨店「秋田西武」がある。
現状では、ヨーカドー地下が大衆的な食料品・生活用品、隣の秋田西武の地下食品売場が高級な食品と、セブン&アイ系列が近接する中で、うまく棲み分けされていたはず。
ヨーカドー跡にも高級スーパーが入れば、同じ企業グループ内で高級食品売場同士が競合し、共倒れになってしまわないか、心配。
高齢者や車のない学生、旅行者などが、秋田駅前で気軽に食料品などを購入できるという意味で、イトーヨーカドー食品売場はありがたかったのだが、この点の利便性が損なわれてしまわないだろうか。
新聞には「店名や商品構成は未定。」とあるので、ひょっとしたら「ザ・ガーデン自由が丘」ではない、別の新たな店舗ブランドを立ち上げる可能性も考えられるので、続報を待ちたい。
あとは、細かい点だが、セブン&アイ系列なので、プライベートブランド「セブンプレミアム」商品は扱うと思われるので、この点は安心。
一方、秋田ではヨーカドー以外で使い道がない電子マネー「nanaco」の扱い(現在のザ・ガーデンでは武蔵小金井店のみ利用可)や、セブン銀行のATMが残るのか、といった点は気になる。
秋田市中心市街地に、引き続きセブン&アイ系列のスーパーが入ってくれるという点では、ありがたく安心できる。
さて、
黄色と赤の看板が目立つ
イトーヨーカドー秋田店では、7月21日から「閉店売りつくし」が行われている。
閉店を告げる掲示
新聞に週に何度か折り込まれていたカラー印刷のチラシはなくなり、原則週に1度、黄色い紙に印刷(いちおうカラーだけど)されたチラシが来るだけになってしまった。
生鮮食料品なんかは次々に仕入れて「売りつくし」をやっているわけだから、まだ、本格的なセールではないのだろうが、10月中旬には閉店らしいので、あと1か月少しでヨーカドーがなくなると思うと、寂しい。
【4日23時追記】
イトーヨーカドー秋田店自体は、秋田ショッピングセンターオープン時から入居しているので、30年居たことになるが、地下食品売場にヨーカドーが居たのは、実はそれよりずっと短い。
オープン当初は、地元のスーパー「なかよし」が、地下で食品売場を担当していたのだった。わりと最近(10年くらい前?【2015年7月22日追記・2001年春頃かと思われる】)、なかよしが撤退し、地下もヨーカドー直営になった。
ちなみに、近くの旧ジャスコ秋田店(現在の秋田フォーラス)や旭北地区の長崎屋秋田店(現在のドン・キホーテ秋田店)でも、同様に食品売場は「なかよし」が入っており、ブルーチップをくれたものだった。
【6日追記】
週が明けて、本件が他のマスコミ(テレビ)でも報道された。
秋田朝日放送(AAB)では、魁新報が伝えたのとほぼ同じ内容。
一方、NHK秋田放送局の夕方のニュースでは
「イトーヨーカドー閉店後「ザ・ガーデン」出店へ」として、
「そごう・西武傘下の高級スーパー「ザ・ガーデン自由が丘」が入店することで合意に達し…」
などと、「ザ・ガーデン自由が丘」という店名になることまで決定したかのように伝えていた。(企業名の「シェルガーデン」は1箇所も出てこなかった)
NHKさん。本当?
※繰り返しますが、「株式会社シェルガーデン」という企業がやっているスーパーの名前が「ザ・ガーデン自由が丘」。
現段階では、シェルガーデンが秋田駅前に進出することは確定的だが、店舗名や商品構成は未定だと認識していた。
すなわち、店名が「ザ・ガーデン自由が丘」になるとは限らず、地方進出に当たって新たな店舗ブランドを立ち上げて展開するという含みを持たせているように感じていたのだけど…
NHKさん。ホントに本当?
【7日追記】
昨日の報道は、NHKの勇み足ではなく、6日に行われた西武・そごう並びにシェルガーデン両者の公式発表に基づくもののようだった。(NHKさん。ゴメン)
今朝の魁新報などのほか、日本経済新聞(オンライン2時45分更新)にも「そごう・西武、秋田に高級スーパー 12月に開業」として掲載された。
それらによれば、
店舗名は「『ザ・ガーデン自由が丘』SEIBU」。
店舗面積は約1800平方メートルで「「ザ・ガーデン」の標準的な店舗の6倍程度で、最大規模(日経より)」。
低価格商品や単身世帯向けの少量食品にも力を入れたい意向のようだ。酒類も扱う模様(現在のイトーヨーカドー秋田店は、“セブンプレミアム”商品以外の酒は、他のテナントに配慮して扱っていないはず)。
魁によれば、秋田西武地下食品売場があることについて、「シェルガーデンは「競合を避けるため、品ぞろえのすみ分けを図る」としている」そうだ。
ということは、新たな店舗ブランドではなく、おおむね従来通りの「ザ・ガーデン自由が丘」が秋田にできるということか。
引っかかるのは店舗名が「『ザ・ガーデン自由が丘』SEIBU」と、なぜかお尻に「SEIBU(西武)」が付くこと。(既存店舗にはつかない)
「秋田西武」は隣の建物だから、知らない人は混乱しそう…
ひょっとして(根拠のない憶測です)、一部の西武百貨店の店舗がやっているみたいに、「本館/別館」とか「食品館」といったように棟を分け、秋田ショッピングセンターも秋田西武の一部として扱うつもりなのだろうか?
※その後、このことに関して、2013年に変化が起こる。
そして、どのマスコミも、「東北進出は初」などと東北にできるのは初めてと書いているが、それどころか「首都圏以外の地方進出は初」でしょ。
なんでこういう言い回しをするのかねぇ。 【9日訂正】かつて滋賀県の西武大津店に出店していたことがあったそうだ。(現在は撤退)
【7日22時40分さらに追記】
イトーヨーカドーのサイトでは、折り込みチラシを前日22時から閲覧できる。
8日折り込みのチラシを見たら、
「10月11日(月)をもって閉店いたします。」
とあった。祝日の体育の日が最終日か。
※続き(閉店時)はこちら
以前の記事は、こちらのほか、こちらとこちら。
地下食品売場の後継テナントについては、複数のマスコミで「首都圏に展開し、秋田未出店の『西武・そごう』グループの食品スーパーと契約締結に向けて交渉中」などといった報道が繰り返され、具体的な企業名は分からなかった。
持株会社の「セブン&アイ・ホールディングス」でなく、その傘下の「西武・そごう」と限定して報道しているので、上記条件を満たす企業・店舗となるとかなり限定される。コメントもいただいたが、「まさか秋田に?」と思うような店だったのだが…
今日の魁新報(3面)やオンライン(9時34分更新)に
「「シェルガーデン」入居前向き」(オンライン版の見出し)という記事がついに出た。やっぱり!
「高級食品スーパー「シェルガーデン」(東京)が入居する方向で交渉が進んでいることが、3日分かった。早ければ週明けにもASCとテナント契約を締結する見込み。」だという。
※ASC:秋田ショッピングセンターの略
魁が親会社の「そごう・西武」と、秋田ショッピングセンター両者に取材したようで、「店名や商品構成は未定。」で、ヨーカドーの現従業員の再雇用の動きもあるようなことが書かれていた。
僕を含め、多くの方が、「シェルガーデン」をご存じないだろうから、まずはそれを調べた。(参考:公式サイトとWikipedia)
シェルガーデンは「高級志向のスーパーマーケットチェーン『ザ・ガーデン自由が丘』を展開する企業」で、「「高質食品スーパーマーケット」をコンセプトとし、生鮮品では主に国産の高級食材を、菓子や調味料などでは輸入食材を重点的に取り扱ってきた。」。
現在の店舗名は、「ザ・ガーデン自由が丘」だが、最初の店舗(1966年に自由が丘に出店)名は社名と同じ「シェルガーデン」だった。シェル石油のガソリンスタンドに併設した店舗だったそうなので、それにちなむのだろう。
その後、1995年に「ザ・ガーデン自由が丘」に変更し、西武系列となり、後にセブン&アイ傘下となって現在に至る。
現在は、東京都、埼玉・神奈川・千葉・茨城の各県で、「ザ・ガーデン自由が丘」18店舗(自由が丘以外に所在する店舗も「ザ・ガーデン自由が丘○○店」と創業地“自由が丘”の名が付く。うち吉祥寺店はリニューアル休業中で間もなく再開)と「THE GARDEN+PLUS」1店舗を営業中。
独立した店舗よりも、百貨店の西武やそごうの地下、JR東日本の駅ビル「アトレ」「ルミネ」にテナントとして入っている方が多い。また、武蔵小金井店は、イトーヨーカドーの地下に入居している。
といったところ。
まず、前から半信半疑だったのだが、「秋田未出店」どころか1都4県にしか展開していない店舗が、いきなり秋田に来るとはビックリ。
秋田だけ飛び地なのは、商品搬入のコストがヨーカドーの比じゃなさそうだが、大丈夫なんだろうか。
そして、イトーヨーカドーの後継として、高級スーパーが入るのはどうなんだろう?
イトーヨーカドー秋田店には、隣接して、同じセブン&アイ系列の百貨店「秋田西武」がある。
現状では、ヨーカドー地下が大衆的な食料品・生活用品、隣の秋田西武の地下食品売場が高級な食品と、セブン&アイ系列が近接する中で、うまく棲み分けされていたはず。
ヨーカドー跡にも高級スーパーが入れば、同じ企業グループ内で高級食品売場同士が競合し、共倒れになってしまわないか、心配。
高齢者や車のない学生、旅行者などが、秋田駅前で気軽に食料品などを購入できるという意味で、イトーヨーカドー食品売場はありがたかったのだが、この点の利便性が損なわれてしまわないだろうか。
新聞には「店名や商品構成は未定。」とあるので、ひょっとしたら「ザ・ガーデン自由が丘」ではない、別の新たな店舗ブランドを立ち上げる可能性も考えられるので、続報を待ちたい。
あとは、細かい点だが、セブン&アイ系列なので、プライベートブランド「セブンプレミアム」商品は扱うと思われるので、この点は安心。
一方、秋田ではヨーカドー以外で使い道がない電子マネー「nanaco」の扱い(現在のザ・ガーデンでは武蔵小金井店のみ利用可)や、セブン銀行のATMが残るのか、といった点は気になる。
秋田市中心市街地に、引き続きセブン&アイ系列のスーパーが入ってくれるという点では、ありがたく安心できる。
さて、
黄色と赤の看板が目立つ
イトーヨーカドー秋田店では、7月21日から「閉店売りつくし」が行われている。
閉店を告げる掲示
新聞に週に何度か折り込まれていたカラー印刷のチラシはなくなり、原則週に1度、黄色い紙に印刷(いちおうカラーだけど)されたチラシが来るだけになってしまった。
生鮮食料品なんかは次々に仕入れて「売りつくし」をやっているわけだから、まだ、本格的なセールではないのだろうが、10月中旬には閉店らしいので、あと1か月少しでヨーカドーがなくなると思うと、寂しい。
【4日23時追記】
イトーヨーカドー秋田店自体は、秋田ショッピングセンターオープン時から入居しているので、30年居たことになるが、地下食品売場にヨーカドーが居たのは、実はそれよりずっと短い。
オープン当初は、地元のスーパー「なかよし」が、地下で食品売場を担当していたのだった。わりと最近(10年くらい前?【2015年7月22日追記・2001年春頃かと思われる】)、なかよしが撤退し、地下もヨーカドー直営になった。
ちなみに、近くの旧ジャスコ秋田店(現在の秋田フォーラス)や旭北地区の長崎屋秋田店(現在のドン・キホーテ秋田店)でも、同様に食品売場は「なかよし」が入っており、ブルーチップをくれたものだった。
【6日追記】
週が明けて、本件が他のマスコミ(テレビ)でも報道された。
秋田朝日放送(AAB)では、魁新報が伝えたのとほぼ同じ内容。
一方、NHK秋田放送局の夕方のニュースでは
「イトーヨーカドー閉店後「ザ・ガーデン」出店へ」として、
「そごう・西武傘下の高級スーパー「ザ・ガーデン自由が丘」が入店することで合意に達し…」
などと、「ザ・ガーデン自由が丘」という店名になることまで決定したかのように伝えていた。(企業名の「シェルガーデン」は1箇所も出てこなかった)
※繰り返しますが、「株式会社シェルガーデン」という企業がやっているスーパーの名前が「ザ・ガーデン自由が丘」。
現段階では、シェルガーデンが秋田駅前に進出することは確定的だが、店舗名や商品構成は未定だと認識していた。
すなわち、店名が「ザ・ガーデン自由が丘」になるとは限らず、地方進出に当たって新たな店舗ブランドを立ち上げて展開するという含みを持たせているように感じていたのだけど…
【7日追記】
昨日の報道は、NHKの勇み足ではなく、6日に行われた西武・そごう並びにシェルガーデン両者の公式発表に基づくもののようだった。(NHKさん。ゴメン)
今朝の魁新報などのほか、日本経済新聞(オンライン2時45分更新)にも「そごう・西武、秋田に高級スーパー 12月に開業」として掲載された。
それらによれば、
店舗名は「『ザ・ガーデン自由が丘』SEIBU」。
店舗面積は約1800平方メートルで「「ザ・ガーデン」の標準的な店舗の6倍程度で、最大規模(日経より)」。
低価格商品や単身世帯向けの少量食品にも力を入れたい意向のようだ。酒類も扱う模様(現在のイトーヨーカドー秋田店は、“セブンプレミアム”商品以外の酒は、他のテナントに配慮して扱っていないはず)。
魁によれば、秋田西武地下食品売場があることについて、「シェルガーデンは「競合を避けるため、品ぞろえのすみ分けを図る」としている」そうだ。
ということは、新たな店舗ブランドではなく、おおむね従来通りの「ザ・ガーデン自由が丘」が秋田にできるということか。
引っかかるのは店舗名が「『ザ・ガーデン自由が丘』SEIBU」と、なぜかお尻に「SEIBU(西武)」が付くこと。(既存店舗にはつかない)
「秋田西武」は隣の建物だから、知らない人は混乱しそう…
ひょっとして(根拠のない憶測です)、一部の西武百貨店の店舗がやっているみたいに、「本館/別館」とか「食品館」といったように棟を分け、秋田ショッピングセンターも秋田西武の一部として扱うつもりなのだろうか?
※その後、このことに関して、2013年に変化が起こる。
そして、どのマスコミも、「東北進出は初」などと東北にできるのは初めてと書いているが、
なんでこういう言い回しをするのかねぇ。 【9日訂正】かつて滋賀県の西武大津店に出店していたことがあったそうだ。(現在は撤退)
【7日22時40分さらに追記】
イトーヨーカドーのサイトでは、折り込みチラシを前日22時から閲覧できる。
8日折り込みのチラシを見たら、
「10月11日(月)をもって閉店いたします。」
とあった。祝日の体育の日が最終日か。
※続き(閉店時)はこちら