満州国 知らなかった・・

　故郷のすぐ近くで起こっていた歴史の悲話、今日まで全く知りませんでした。
　
　私は早熟でした。本が好きで、家中の本を読みあさるので、両親は見せたくない本もあり、私にたくさんの本を買い与えていました。私は、活字から得る知識で、生活の殆どを知っていたと思います。
　
　私の兄達の名は、戦に勝利し、満州国が発展することを願うような名前が付けられています。戦後生まれの私は、母方父方の祖父の漢字を一字づつもらう、単純な命名です。兄達の名前で、戦前を知る、ませた子供でした。
　
　故郷で不思議に思ったことは、外国人差別や民と言われる人達に、決して差別が無かったことです。もちろん貧乏も差別ではありませんでした。しかし、見たこともない『ロシア人』だけには、侮蔑の言葉や、野蛮人と言っていました。もしかしたら、こんなことが彼女たちへの贖罪の気持ちだったかも知れません。
----------------------------------------------------------------------

----------------------------------------------------------------------