田神六兎の明るい日記帳

田神六兎の過去、現在、そして起こるであろう出来事を楽しく明るくお伝えします。

勝手解釈

2019年09月09日 | 日常生活
 昔々、役場の担当指導課に〇〇さんて方がいらっしゃいました。大学を卒業して間もない私は、資格試験の猛勉強中の身でした。ある日、上司の書類の訂正に伺いました。言われた通りに直す作業でしたので難しくはありません。電話で打ち合わせが済んでいますから、最後の確認は、訂正印が押されているかどうかです。
 
 勉強中だった私は、独学ではどうしても理解できない条文を、思い切って〇〇さんに問いかけました。「申し訳ありませんが、法文のここからですが、私の理解では・・・・」と、モゴモゴ言いました。
 
 「おお、若いの、声に出して読んでみろ」と大声。私は小さな声で読みました。すると「もっと大きな声で読め」と学生時代の法学でも無かったような命令です。どうにか読み終えると「若いの、君の解釈を言ってみろ」私は自分の解釈を言いました。
 
 聞き終えた〇〇さんが「それは君の勝手解釈だ。都合が良いように解釈しちゃいかん。良いか、その条の次の、お尻の方に、前条ってのがあって、いろいろ書いてある。そこが関連してくる。おおむね君の解釈で良いが、完全じゃないことがわかるはずだ。そこは勝手解釈しがちだから気を付けろ!」
 
 驚いたのはその課の若い人たちが『ほーっ、なるほど』みたいな顔をしていました。帰りしな中堅の吏員が『良かったね。試験勉強バッチシ、がんばりな』と励ましてくれました。おかげで法学試験は一発合格できました。
 
 近頃中年の人、理屈っぽく勝手解釈する人がいます。団地内ルールは複雑です。住民の知恵で、困る人の意見を聞きながら、徐々に決まりが固まります。法的には慣例法です。あるときそれらを名文化しましたが、とても読まなければ分かりませんし、その経緯を知っていないと、なかなか理解できません。
 
 わがままな中年の人達は,自分の意見や考えを注意されると、あらゆる解釈で、自分を正当化しようとします。とても見苦しいです。その延長上に、あおりや、クレーマーさんがいるような気がしてなりません。