米長官、北朝鮮制裁積極履行求める=中ロは緩和前向き―安保理会合
【ニューヨーク時事】国連安全保障理事会は27日午前(日本時間同日深夜)、北朝鮮の核問題をめぐる閣僚会合を開いた。議長を務めるポンペオ米国務長官は「非核化の実現まで安保理の制裁を積極的に履行し、継続しなければならない」と要請した。これに対し、北朝鮮に近い中国やロシアは制裁緩和を求め、米国との温度差があらわになった。
トランプ米大統領は、金正恩朝鮮労働党委員長との2度目の会談を調整し、北朝鮮との非核化交渉を進める方針。ただ、ポンペオ氏は「国際社会による制裁が(米朝対話実現の)外交成果をもたらした」とみなしており、交渉本格化を前に、なし崩し的に制裁緩和を求める機運が高まることを警戒している。
一方、ロシアのラブロフ外相は「北朝鮮による段階的な(非核化などの)軍縮措置に対し、制裁緩和で応じるべきだ」と主張。正恩氏が非核化を約束した19日の平壌共同宣言を受け、対話機運を支持する決議案提案にも意欲を示した。
また、中国の王毅外相も、北朝鮮による決議の履行状況に応じて制裁を緩和できるなどと明記した既存の決議に言及。北朝鮮による非核化への「重要な誓いや行動」を受けて、「安保理は(決議の定めた)方向で検討する必要がある」と述べた。朝鮮半島情勢が融和ムードに転じたことを受け、安保理では制裁をめぐる米国と中ロの駆け引きが今後も続きそうだ。
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国連安保理閣僚会議で河野外相は北朝鮮制裁を緩める事のないように各国に呼びかけ、
議長のポンペオ米国国務長官も制裁履行を訴えました。
しかしロシアや中国は北朝鮮の努力を認め制裁緩和に前向きに検討すべきだと。
国益を考えての対応だと思いますが、やはり中ロの北朝鮮寄りの態度には納得できません。
かつての6カ国協議でも北朝鮮への制裁に待ったをかけたのは中国とソ連でした。
あの判断が北朝鮮の暴走を招いたと言っても過言ではないです。
あの時、もっと北朝鮮の核開発に危機感を持っていればと思わずにはいられません。
中国やロシアは北朝鮮を利用し、北朝鮮も中国やロシアを利用するという構図ですが、
北朝鮮の国内情勢が異常と感じるなら、中ロはもっと真剣に考えてもらいたいです。
密告社会に収容所送り、そして見せしめの公開処刑。
一般国民は極貧の生活を強いられ、運が良ければ生き延び、悪ければ餓死か処刑。
こんな状態の国を何とかするのが周辺国であり国連ではないのですか。
こんな時に国連の無力さを感じ、時には敗戦国が集中砲火を浴びる仕組みに虚しさを感じます。
国連は理想だけで成り立つ団体であればその存在意義はありません。
武力で世界を支配し、武力で国際社会を意のままに動かそうとする国には厳しくし、
国際社会に貢献する国を評価すべきです。
いつまでも敵国条項に拘るような国連に加入する意味があるのかと思いますが、
それでも国連は国際社会の秩序を守る機関としての役割を果たすと信じ、そして期待します。