3月15日、ニュージーラン南部クライストチャーチで、2カ所のイスラム教モスクでの男の銃乱射による死者は1人増え50人になった。
この他、36名の負傷者がいて、その内2名は重体になっているとのことだ。
容疑者の男は、28歳のオーストラリア人で、銃5丁を持ち、その内1丁は大量殺戮のできる半自動小銃だったようだ。
自身の犯行状況をSNS動画で発信していたとのことだがら、何とも異常な行為である。
当初はこの男の他、男女2人が逮捕されたが、この2人は犯行に関係していないことが分かり、結局、オーストラリア人の男1人の単独犯行と見られている。
犯行の動機は、いずれ明白になろうが、アメリカ政府の専門家は、容疑者のSNSへの書き込みから、2011年にノルウェーで移民受け入れを進めていた政府や与党・労働党の関係者77人を殺害した白人至上主義者の男の供述を思い起こさせると述べている。
人種問題での排他的な思想によるテロ行為は、今に始まったことではないが、特に最近は、シリア難民の欧州への避難により、欧州では右翼が台頭、ドイツを含め主要国でも、国民の対立が深まっている。
アメリカでは、コロンビアの難民の阻止、さらにミャンマーのロヒンギャ迫害など、世界中で民族対立が起こっている
加えて、世界のリーダー国家アメリカのトランプ大統領が、メキシコ国境への壁建設に執念を燃やすなど、あからさまな移民排斥が強まっている。
今回の事件は、白人至上主義者による異常行動がもたらしたものと見られているが、単にそれだけでなく、世界は移民問題を中心に、様々な人種間、国家間の分断が先鋭化していることを示唆している。
このような時代背景から、今回のような狂喜的な異常犯罪は、どこの国でも起こり得ると見なければならない。
それにしても、今回の容疑者が、銃を5丁も所持していて、その内、戦争で使用するような半自動小銃を持っていたというから、何故、それが見逃されていたのか、疑問点が多い。
「隗より始めよ」の格言ではないが、先ず、世界各国の銃規制を強化することが絶対に必要だ。「関連:3月16日」
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