8月18日から、アメリカの野党民主党全国大会が、初めてバーチャルで、中西部ウィスコンシン州ミルウォーキーで行われているが、2日目の今日、ジョー・バイデン前副大統領(77)を党大統領候補に正式指名した。大統領選公約となる政策綱領も採択する見通しだ。
共和党のドナルド・トランプ大統領(74)との本選に勝利すれば、就任時で史上最高齢の大統領となる。バイデン氏は20日に指名受諾演説に臨み、打倒トランプを強く打ち出す。
バイデン氏は既に、2月以降に実施された党予備選で全米50州や自治領などの代議員の過半数を獲得している。
18日は各州代議員らが順にその結果を報告し、バイデン氏の指名を正式に確認した。今回の党大会は新型コロナウイルスの影響を受け、党幹部や代議員らはオンラインを通じ遠隔参加する「バーチャル大会」となっている。
18日の大会では党所属の新鋭政治家17人が基調演説する一方、クリントン、カーター両元大統領、ミッシェルオバマ夫人、クオモニューヨーク州知事らも登場、それぞれの立場から結束をアピールした
また、新型コロナウイルスへの対応強化や富裕層減税見直しなどを掲げた政策綱領を採択し、今後4年の政権構想の基礎とする。同盟関係の強化や多国間協力の枠組み重視なども盛り込む。
一方、共和党は24日に行う予定の党大会で、トランプ氏を正式指名する。トランプ氏は27日に首都ワシントンで受諾演説を行い、再選への決意を示す。
11月3日に行われる本戦まであと2か月半となったが、挑戦するバイデン氏は副大統領候補に黒人女性のハリス上院議員(55)を選び、トランプ大統領、ペンス副大統領のコンビに挑む。
現段階では、バイデン氏が10ポイント近く優位に立っているが、4年前も、トランプ氏が6ポイントほどの劣勢を跳ね返して当選しているので、形勢はまったく分からない。
4年前、民主党のクリントン候補が、トランプ氏にまさかの敗退を喫したのは、民主党内部の政策不一致による統率の乱れにあった。
今回も、候補者選びのライバルだったサンダース上院議員が求める国民皆保険制度について、バイデン氏は受け入れないため、不協和音がない分けではなく、そこからの亀裂が生じかねないという不安材料がある。
一方、トランプ氏は、隠れトランプ支持者や岩盤支持者が定着しているため、不気味さが残る。
また、大統領選挙を待つかのように、先に、イスラエルとUAE(アラブ首長国連邦)が国交正常化を図った。トランプ陣営は大成果として大々的にピーアールしている。
バイデン候補側は、有力株のハリス氏を副大統領候補に選び、さらに優位性を保ったまま本戦に入れるか、残り期間が僅かの中で、予断を許さない戦いが続く。
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