昨日(日本時間)行われた全豪オープンテニスの準々決勝で、注目された錦織圭(世界ランク24位)は、世界ランク第4位のアンデイ・マリー(英)と対戦したが、3-6、3-6、1-6と0-3のストレートで敗れ、1932年の佐藤次郎以来80年ぶりとなる4強入りは適わなかった。
この試合、錦織は、第1、第2セットで、幾度もジュースまで持ち込み、もう一歩のところでゲームポイントを取ることができなかった。それだけマリーの方がねばり強かった。第3セットは、かなり疲労が嵩み、はっきりと実力の差が見えた。
マリーとは、昨年上海の大会で初めて顔を合わせたが、その時は、3-6、0-6と完敗しており、その試合と比べれば、ランキング も上がっただけにかなりの善戦と言って良い。
四大大会で初めてシードがついた今大会、錦織は、1回戦こそストレート勝ちだったが、2、3回戦はともに3時間を超える苦闘だった。2回戦では地元豪州の中堅マシュー・エブデンを相手に、2セットダウンの窮地からなんとか生還、3回戦は試合巧者のジュリアン・ベネトー(フランス)との3時間半の神経戦を制した。
4回戦進出を果たした錦織は、第6シードのウィルフリード・ツォンガ(フランス)と対戦、2008年全豪準優勝のビック・サーバーの強豪ツォンガを錦織は鉄壁のリターンで対抗し、ベースラインの打ち合いでも相手のパワーを制し 自身初、日本男子としては1996年ウィンブルドンでの松岡修造以来の四大大会の8強入りを果たした。全豪での日本男子の8強は、1932年に佐藤次郎が4強、布井良助が8強入りして以来80年ぶり、1968年オープン化(プロ解禁)以降では初めてだった。
ただ、現在の世界男子テニス界では、ジョコビッチ(セルビア)、ナダル(スペイン)、フェデラー(スイス)、マリー(イギリス)のビック4は別格と見られている。
四大大会のベスト4は、ほぼこの4人の指定席となり、ランキング5位以下の選手との間には明らかなギャップが認められる。その一角のマリーとかなりやれるところを見せた22歳の錦織には、今後さらに実力アップが期待されている。「写真:男子シングルス準々決勝でマリーと対戦する錦織(25日、豪州・メルボルンで)=読売」
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