自民党総裁選を１ヶ月後に控え、総裁候補者は安倍晋三氏、麻生太郎氏、谷垣禎一氏の３人になりそうだ。この間、額田福四郎氏、山崎拓氏も立候補に手を上げかけたが、安倍氏の圧倒的な優勢を目の前にして立候補を諦めたようだ。この動きの中で感じるのは、日頃、派閥も異なり安倍氏との関わりが薄い議員までが、勝ち馬に乗りたいばかりにこぞって安倍氏支持に回っていることである。そこには政治の理念も政策も二の次に、自らの出世に汲々としているサラリーマン根性丸出しの議員の実態しか見えてこない。つまり安倍氏という自民党会社の新社長に取り入り、あわよくば課長や部長（大臣など）にしてもらいたいという平均的サラリーマンの姿と重なって見える。政治を志した者の理想や理念はどうなってしまったのか。反逆精神や自尊心はどこへ行ってしまったのか。これらの国会議員に国を託す国民は一抹の不安を感じる筈だ。
国連安全保障理事会で、ようやくイスラエルとレバノン・イスラム教シーハ派民兵組織シズボラとの停戦を促す決議が満場一致で承認された。今後国連部隊のレバノン駐留人員を増やす過程を経て、イスラエル軍の撤退、ヒズボラの攻撃停止を進めて行くことになる。しかし、撤退期限など細かいところが明確でないことにより、国連決議を受諾したというイスラエルやヒズボラが実際に停戦するまでには紆余曲折が予想され、その間、両軍の交戦が続くことになる。それだけ国連決議についてアメリカ、フランスなどの思惑が絡み合い、詳細な取り決めが後回しにされた。一日も早く完全な停戦を実現すべきだ。
