すずきせいこの「日々雑感」

政治や暮らし、孫のことから平和・原発問題まで“本音でしなやかに”・・・

“原発マネー”の構図と建築家吉村順三氏を熱く語る大橋秀三氏

2019年09月28日 | 日々思うこと

昨日、関西電力の会長ら幹部20人が福井県高浜町の元助役(今年3月90歳で死亡)から、計3億2000万円を受け取っていたというニュースにビックリです。これは金沢国税局から申告漏れを指摘されたことで発覚、またしても“原発マネー”の癒着の構図が浮き彫りです。さかのぼること2014年、関西電力の内藤元副社長が1972年から18年間にわたり、原発推進が目的で「歴代総理や自民党有力者らに年間数億円を献金」 というニュースがありましたが、「原資はすべて電気料金」と語っていたことを思い出しました。

9月最後の土曜日は、上越の樹下美術館の設計者の大橋秀三さんの講演会「建築と私」へ、娘と一緒に出かけました。去る8日、上越市立高田図書館での『大橋秀三建築展』があり、直接お話しを伺っていたことで楽しみです。大橋秀三さんは1948年生まれで私とほぼ同世代で、県立高田工業高校卒業後に新宿の大手デパートに就職し建築設計から離れていたそうです。ある時、建築家の吉村順三氏の手掛けた軽井沢の山荘に魅了されたことがきっかけとなって上越市へ戻って建築設計事務所を開設、その後、大きなコンペで劇的な逆転入選のエピソードなど、途中で言葉を詰まらせながら熱く語られて前半の終了です。

吉村順三氏といえば私も20代の頃に建築雑誌などで、その作品と功績をキャッチしていただけにタイムスリップのひと時でした。大橋さんは数学が嫌いで構造計算は苦手なれど“ひらめき”を大切に平面図よりも生き生きとした空間を重視と、その感性の豊かさが伝わってきました。

また大橋さんは建築設計にコンセプトが重要で、「コンセプトのないものは羅針盤のない船のようだ」と・・・。そして樹下美術館のコンセプト、地域に根ざした美術館として2007年6月に竣工で、模型や画像を用いながら当時のお話しが続きました。さらに美術館計図をなんと長さ30メートルの巻き物にまとめられ、床に広げての説明で改めてその情熱に驚きです。https://www.juca.jp/blog/

講演終了後は花束を手に、館長とのツーショットです。その後、会場で再会した糸魚川出身のI・Aさんとお茶をご一緒に、しばしのおしゃべりです。5時を過ぎ薄暗くなった中で娘と別れて、小雨の国道8号を心暖かくして帰途に着き、久しぶりの夜道の運転で肩が凝ったものの7時少し前に無事帰宅です。

7時のニュースで、ラグビーWカップ日本チームが優勝候補の強豪アイルランドを相手に逆転勝利が伝わってきました。今日はラガーマンの爽やかさと、青年のように建築を語る大橋さんのお話しを聴くことができた有意義な一日でした。