隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

0127.テロリストのパラソル

2001年09月11日 | ハードボイルド
テロリストのパラソル
読 了 日 2001/09/06
著  者 藤原伊織
出 版 社 講談社
形  態 文庫
ページ数 388
発 行 日 2001/05/24
ISBN 4-06-263817-7

 

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41回江戸川乱歩賞と第14回直木賞をダブル受賞した作品。
冴えない中年のアル中バーテン・島村が、寝覚めの一杯を飲っている新宿の公園で、突如爆発が起こる。事件を皮切りに、隠れる ように静かに暮らしてきた島村の生活が一変する。

僕は若い頃のある時期、ハードボイルド映画に夢中になっていたことがある。否、ハードボイルドというより、アクション映画 だ。ストレスを感じたことは、あまりないのだが、無意識の内にたまったストレスを解消していたのかもしれない。
だが、ミステリーに関しては、ハードボイルドに興味がなかった。本格ミステリーに傾倒していた僕は、どちらかと言えばハー ドボイルド作品を軽視していたのかもしれない。年をとって若い頃を振り返ると、いろんなことに僕は偏見を持っていたことに 気付く。
ミステリー文学賞は、いろいろ増えて、受賞作がTVドラマになったり映画化されたりするので、しばらく活字離れを起こしてい た僕は、映像化されたものを先に見てしまうことが多かった。
この作品も、根津甚八氏主演のドラマを見ているが、原作を読むと、どうもイメージが違うようだ。まあ、映像と小説は別物と 考えればいいのだが。
島村の働く流行らないバーに、事件の後、様々な人物が現われて、次第に事件に巻き込まれていく。事件の根は、遠く学生運動 盛んなころの時代に遡る。

 

 

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