隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

1904.猫とアリス

2019年04月08日 | ハードボイルド

                                            

猫とアリス
読 了 日 2019/04/08
著  者 芦原すなお
出 版 社 東京創元社
形  態 文庫
ページ数 274
発 行 日 2015/02/20
ISBN 978-4-488-43007-8

 

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成15年6月に読んだ『ハート・オブ・スティール』の続編だ。同作はその後東京創元社から、『雪のマズルカ』と改題されて発行されたから、正式には『雪のマズルカ』の続編だ。
芦原すなお氏の作品に出合ったのは、東京創元社の『みみずくとオリーブ』が最初だった。同じく平成15年の2月だった。あまり売れない作家の美人の奥さんが、知り合いの刑事が持ち込む事件を、話を聞くだけであたかも安楽椅子探偵よろしく、解明してしまうという短編シリーズで、『嫁洗い池』、『わが身世にふるじじわかし』へと続く。
売れない作家というところは異なるものの、まるで芦原氏自身と奥さんをモデルにしたかのような、ホンワカとした雰囲気を醸していたから、というだけでなくもともと僕は、安楽椅子探偵譚に傾倒している。たちまちその魅力にはまったのだが、何しろ作品数は少なく、間もなく読み切ってしまうのだった。
そこでほかの作品もと思って読んだのが、前述の『ハート・オブ・スティール』だ。

 

 

ところがこちらの作品は超ハードボイルドと言ったらいいか?夫の死後私立探偵事務所を継いだ笹野里子は、夫が残したもう一つのリボルバーを携えて、ハードな仕事をこなしていくのだ。鋼鉄の心臓というタイトルそのままの行動たるや、読んでいて思わずギョッとさせる。 そうしたシリーズに続編が出来るとは思ってもいなかったから、タイトルに惹かれてAmazonで取り寄せた本書が、まさしく続編であることを知って、驚いたのだ。

このところ―3-4週間前から、何かすることが面倒になって、読書もままならない状態だ。特に従来読書の時間となっていた夕刻から、夕食後の時間に本を開いて読み始めると、途端に眠くなってしまうのは、体が読書をやめろということなのだろうから、僕はさっさと本を閉じて寝ることにしている。
一方夜の時間にテレビをつけて見るともなしに、クイズ番組などを見ていると、ついつい時間を忘れて見続けることになり、気が付いて慌てて本を開くと、前述のごとくの状態になり、寝てしまうということが続いている。
僕が従来テレビをあまり見なかったのは、時間を忘れて面白くもない番組を見続けることが、無駄な時間を過ごすという思いでいたからだが、先述のような状態から別に見たいとも思わない番組で、時間つぶしをするようなことが何日か続いている。単なる日常生活のスランプならいいが、そうでないと人生の終末への入り口に差し掛かっているのか?

 

 

晩はまだ肌寒い感じだが、桜の満開が北の地方まで届くような勢いで、いよいよ本格的な春の到来、と思いきやまだ寒さが戻ってきた。もう少し灯油のお世話になる日もあるのか、と、先日はカミさんと他にも買い物があるので、近くのホームセンターに行ってきた。
最近このホームセンターでも灯油の販売を始めたのだ。もともとこの会社は石油の卸業が主流だったことから、なぜほかの企業でもやっている灯油の販売をしないのかと思っていた。遅まきながら今年に入って駐車場の一角に販売スペースを設けて、僕が従来買っていたガソリンスタンドより安い価格で販売を始めたのだ。
我が家からの距離はスタンドまでと似たような距離なので、安いホームセンターに乗り換えた。 もうすぐ灯油の必要もなくなるが、1リッター当たり1円でも2円でも安い方が、貧乏暮らしの我が家にとっては助かる。18リッター2缶を1缶ずつ車に積んで、以前なら18リッター2缶を両手に持っても、それほど重さを感じなかったのに、今では1缶持ってもふらつくほど力がなくなった。

その時は重いと思っただけの事だったが、多分それが引き金になったか、今になって腰の曲げ伸ばしに鋭い痛みが伴って、少しの動作にも不便をきたす事態だ。歳は取りたくないと感じるのはこんな時だ、なんてのんびり言ってる場合ではない。
以前カミさんが通っていた整形外科を受診した。ドクターはレントゲン写真を診て、「骨には異常がないから、心配はいらない」という。だが、そのあと電気をかけたり、ウォーターベッドのマッサージを受けたりして、張り薬と内服薬を処方されて、しばらくリハビリに通うようにとのことだった。
メール便配達という仕事を休むわけにはいかないので、今日受け付けた荷物は、事務的な準備だけして、明日配達することにした。何日か憂鬱な日が続く。

 

収録作
# タイトル
1 青蛇
2 クリスクロス・六本木
3 猫とアリス
4 デュオニソスの館
5 無間奈落

 

 

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