ゆみねこ日記

日常日記です。

1月の読書記録 その2

2017-02-01 10:23:18 | ブックレビュー
1月の文学・出版業界の最大のイベントと言えば、芥川賞・直木賞。
純文学は苦手なので芥川賞の受賞作にはあまり興味はないのですが、
直木賞は毎回注目しております。

今回の第157回直木賞の受賞作は、大好きな恩田陸さんの
「蜜蜂と遠雷」

この結果は本当に嬉しくて、思わず家でガッツポーズ!
素敵な作品なので、手元に置きたいですね~。


あと、4月に発表になる「本屋大賞」の候補作10点が。
こちらも好きな作品・感動した作品が多くノミネートされていて、
とても楽しみです。


ちなみに10作中6作品は読了。
2作品は図書館の予約待ち。あとの2作は合わなさそうなのでゆっくり
待って読むかも?




>三島由宇、当選確実! (文学の扉)三島由宇、当選確実! (文学の扉)感想
ほとんど行き来のなかった父方のおじいちゃんは、代議士だった!春休みにおじいちゃんの選挙のお手伝いをすることになった三島由宇は、児童会副会長の小学校5年生。選挙についてのあれこれを小学生にも分かりやすく書いた1冊。面白いけど、まはら三桃さんの作品としてはちょっと不満が残るかな。
読了日:1月24日 著者:まはら三桃
白球ガールズ白球ガールズ感想
野球好きなおじいちゃんの期待に応えようと少年野球のチームに入った青山由佳。小学校時代は誰よりも上手でチームのエース、ところが中学生になると周りの男子がどんどん上達、女の子ならではの悩みにもぶつかる。そして致命的なことは、女子の硬式野球の部活をやっている高校が少ない!一大決心をして女子野球部のある四国の高校に転入したものの。思わぬ壁にぶつかる。。王道の部活小説、楽しく読了できました。
読了日:1月24日 著者:赤澤竜也
探偵は女手ひとつ探偵は女手ひとつ感想
女手ひとつで娘を育てる椎名留美は、元警察官の探偵、しかし仕事のほとんどは便利屋。彼女が活躍する町は山形、時々仕事で仙台にもやってくる。バリバリの山形弁で元の職場とのパイプを駆使し、舎弟のような相棒とともに大活躍、さらっと読めて文句なしの面白さでした。これ、映像化しないかなぁ?でも、山形弁をネイティブに話す女優さんは渡辺えりさんくらいしか浮かばない(笑)
読了日:1月25日 著者:深町秋生
信さん信さん感想
読み友さんの感想で手に。とても良い本でした。昭和30年代、まだ貧しかった九州の炭鉱のあった町で、親に恵まれなかった一人の少年と、彼を温かく見守った近所の親子の交流。信さんはマモルの母に母親としての愛情と初恋の両方の想いがあったのでしょうね。遥い町も掌編ながら心に残るお話でした。
読了日:1月25日 著者:辻内智貴
桜風堂ものがたり桜風堂ものがたり感想
2017年本屋大賞ノミネート作品。これは書店員さんたちの支持を集める作品ですよね!地方の本屋さんや書店員さんの努力、本当に良い作品を売りたいという熱意、ネット社会の弊害を含めて色々考えさせられ、時折涙でうるうる。流した涙は確かに悲しいものではありませんでした。本と本屋さんを愛するすべての人にお勧めします。読んで良かった!
読了日:1月26日 著者:村山早紀
ギンカムロ (集英社文庫)ギンカムロ (集英社文庫)感想
美奈川護さん、初読み。これも読み友さんの感想で手に。「花火には、二つしかない。一瞬で消えるか、永遠に残るか。」 花火工場の爆発事故で両親を亡くした高峰昇一が、辛い過去を背負う女性職人・風間絢とともに、高峰煙火工業の復活・再生を目指す。花火師についてのあれこれ、花火の美しさ・奥深さ、たっぷりと堪能できました。
読了日:1月26日 著者:美奈川護
中野のお父さん中野のお父さん感想
娘とこんなに仲の良いお父さん、身近で見たことないかも?イヤミスの後に読めば良かったかも。美希がバスケの試合のコーチをする「数の魔術」が好きでした。
読了日:1月26日 著者:北村薫
孤虫症孤虫症感想
「私が失敗した理由」から、興味を持ってこの本に。高級マンション・スカイヘブンの住人と、関わりのあった人間たちに蔓延する謎の病気・・・。虫やらエログロで読み心地は最悪、でもやめられない。これは真梨幸子の力量なのでしょう。あ、褒めてますから(笑) 主人公だと思っていたら、あれっと言う展開。仕掛けが巧妙です。
読了日:1月27日 著者:真梨幸子
サイレント・ブレスサイレント・ブレス感想
現役ドクターが書いた終末医療の物語。大学病院で働いていた水戸倫子は、突然三鷹にある訪問クリニックへ異動になる。乳がんの末期・筋ジストロフィーの若者・老化を認めたがらない家族・言葉を発しない少女・がん治療の権威の大学の名誉教授、そして水戸家の父。生かす医療から死を迎える医療、そのときが近づいたときに家族に負担がかからないように、私も自らの意思を明確に伝えておきたいと思いました。南杏子さん、初読み。お勧め本です!
読了日:1月27日 著者:南杏子
クラッシュマンクラッシュマン感想
2016年5月の伊勢志摩サミットとオバマ大統領の広島訪問、そこを狙った国際テロ組織。ISなのか、タリバンなのか、はたまた連合赤軍のなれの果てなのか。クラッシュマンと呼ばれる男と、さくらメンバーの戦い。田臥さん、格好良かった!これを読むと、オバマさんが懐かしい…。
読了日:1月28日 著者:柴田哲孝
ラプラスの魔女ラプラスの魔女感想
安定の面白さ、ボリュームにもめげず一気に読了しました。脳科学が進歩したら、本当にラプラスの悪魔や魔女が生み出されるのか。それを国家戦略に使用したら、怖くなります。
読了日:1月29日 著者:東野圭吾
壁の男壁の男感想
感動しました。今まで読んだ貫井さんの作品中で、一番印象に残ります。なぜ伊苅は、決して上手ではない絵を壁に書き続けるのか。彼の人生を遡って見えてきた真実に泣きました。お勧めします! 
読了日:1月29日 著者:貫井徳郎
知里幸恵(ちりゆきえ)物語 (PHP心のノンフィクション)知里幸恵(ちりゆきえ)物語 (PHP心のノンフィクション)感想
読み友・四耐四不さんの感想で手に。1903年から1922年、わずか19年の生涯で早世した知里幸恵さん。金田一京助氏と出会い、アイヌ語を後世に残す大きな業績を残した彼女のことを児童向けに分かりやすく書かれた1冊です。時代とはいえ若い女性には辛い体験も多く、読みながら涙がでました。北海道・登別のクマ牧場でアイヌの家を見学したことを思い出しました。
読了日:1月29日 著者:金治直美
無罪無罪感想
シンナー中毒の男に2歳の息子と妻の命を奪われ、被害者遺族となった新聞記者・小坂。重度の鬱で2人の子供を殺めその後再婚した香織。どちらの裁判も刑法第三九条が関わる。薬物などで心神耗弱は納得いかないので、小坂の気持ちにのめり込んでしまいました。平沼先生は考えが甘い!小坂の未来に少し希望が見られて良かったです。裁判官、簡単に刑を軽くしないで欲しい。
読了日:1月30日 著者:深谷忠記
猫に知られるなかれ猫に知られるなかれ感想
戦後日本の、GHQ統治時代。戦争の影と闇を背負った男たちの戦い。この時代の話、結構好きです。
読了日:1月30日 著者:深町秋生
終の日までの終の日までの感想
安定の家族小説集。亡き父が遺したマンションに4人の兄弟姉妹が集まって、遺産分割を話し合う「月の庭」・終活を始めた母と戸惑う娘を描いた「準備万端」が特に印象に残りました。「つまらない人」の奥さん、何だか共感もてず。末期癌の妻と夫の「いちにさんぽ」、泣けました!
読了日:1月30日 著者:森浩美
草花たちの静かな誓い草花たちの静かな誓い感想
ロスの高級住宅地に住む叔母が日本を旅行中に急逝する。甥の小畑弦矢は総額42億円以上と言われる莫大な遺産の相続人となるが、27年前に死んだはずの叔母の娘が行方不明になっているという事実を知る。従妹の失踪の謎に込められた強く深い母の愛情。叔母の残したもので新たな事業を起こすという決断。宮本作品ならではの読み心地の良さです。草花の咲き乱れる庭で、キクエ叔母さんはずっと語り続けていたのでしょうね。じんわりと感動が続く良作です。
読了日:1月31日 著者:宮本輝
小説 夕凪の街桜の国小説 夕凪の街桜の国感想
たった一発の原爆で、あたりまえの幸せを断ち切られた平野家。被爆により、多くの人の身体と心に深い傷をつけたという現実。語り継がねばならない、広島・長崎。これは映画も見なくては。
読了日:1月31日 著者:国井桂,こうの史代,佐々部清

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1月の読書記録 その1

2017-02-01 09:57:03 | ブックレビュー
1月、遠出をせずに家で過ごす時間が多かったので読書量は増加!

中身の濃い読書を楽しめました。

お勧めしたい本もたくさん!


丸山正樹さん「漂う子」 三羽省吾さん「ヘダップ!」 
南 杏子さん「サイレントブレス」 貫井徳郎さん「壁の男」
辻内智貴さん「信さん」 村山早紀さん「桜風堂ものがたり」
宮本 輝さん「草花たちの静かな誓い」

あとは児童書ジャンルですが、まはら三桃(みと)さんの作品色々





2017年1月の読書メーター
読んだ本の数:57冊
読んだページ数:17989ページ
ナイス数:6652ナイス

漂う子漂う子感想
タイトルの意味を、読み終えてからじっくりと噛みしめています。生まれてきたことを歓迎されない命、親の身勝手で捨て去り殺されてしまうこともある。恋人の教え子を探すことになった直の戸惑いもよく描かれていました。親を殺すより子供を殺す方が、罪が軽い…。ガツンとくる言葉でした。丸山さんの2作目、待っていた甲斐がありました。重いテーマですが、みなさんにお勧めしたいと思います。年明けの1冊でした。
読了日:1月1日 著者:丸山正樹
よるのばけものよるのばけもの感想
昼の教室での自分と夜の教室でばけものになった自分。風変わりで教室に居場所のない矢野さんと、夜の学校で出会ってからのこと。とても難しい問題を描いていると思いますが、残念ながら、ちょっと合わない作品でした。矢野さんの言葉使いに馴染めなかったのも一因かな~? 
読了日:1月1日 著者:住野よる
歪んだ蝸牛歪んだ蝸牛感想
テレビ局が舞台。買収劇や内部の人間を罠にかけるとか、エンタメとして読めば中々面白い。軽く読めるので、重いものの合間に読むにはいいですね。
読了日:1月2日 著者:田中経一
無人地帯(ノーマンズランド)無人地帯(ノーマンズランド)感想
廃村になってしまった山奥の集落で、オオカミ犬と暮らす純平。かつて純平の同窓生だった市長秘書の敏郎や、利権に食らいつく元不良たち。純平の心を操った黒幕のサイコっぷりが気持ち悪かった。敏郎があの人といっしょになるのかと思ったけど、外れました。
読了日:1月3日 著者:永瀬隼介
ふたり天下ふたり天下感想
北沢さんの歴史エンタメは、読みやすくて大好きです。関ケ原以降、まだ徳川が真の天下平定を成していない混乱期。黒田長政と結城秀康が組んで天下を狙う。歴史は変えられないけれど、もしかしたらと想像をすることは楽しい。
読了日:1月4日 著者:北沢秋
室町無頼室町無頼感想
第156回直木賞候補作品。応仁の乱に先立つこと六年。力を失った室町幕府と当時の体制に挑んだ無頼たち。分厚さに一瞬怯みましたが、読み始めると怒涛の展開。おもしろかったです。蓮田兵衛・骨皮道賢・吹き流し才蔵、みなそれぞれ魅力的でした。
読了日:1月6日 著者:垣根涼介
砂漠の影絵砂漠の影絵感想
イラクでイスラム過激派に拉致された日本人5人。過激派の要求は、自衛隊のイラクからの即時撤退。日本政府との交渉は決裂、処刑の日時は迫る。武装組織の内部分裂、日本で待つ家族たち。人質5人の事情。どういう結末が待っているのか、一気に読み切りました。事故責任論・・・作られた世論?平和ボケの日本人、考えさせられる1冊です。
読了日:1月7日 著者:石井光太
クズリクズリ感想
クズリというあだ名を持つ暗殺者が、横浜で大暴れ。中国暗黒組織の殺し方がえげつなくてげんなり。
読了日:1月7日 著者:柴田哲孝
雨色の仔羊 警視庁捜査一課十一係 (講談社ノベルス)雨色の仔羊 警視庁捜査一課十一係 (講談社ノベルス)感想
久しぶりに母とショッピングを楽しむ塔子の携帯に1本の電話が。タオルに血で書かれたSOSを手がかりに如月塔子と鷹野の捜査が始まる。カギを握る9歳の優太くん、頑なに口をつぐむその理由は。十一係のメンバーはやはり「無敗のイレブン」?公安事案が絡むちょっと複雑な展開でしたがこのシリーズはやはり面白い。次につながる終わり方なので楽しみです。
読了日:1月7日 著者:麻見和史
走狗走狗感想
一気に読み切りました。幕末、禁門の変の戦いで、西郷・大久保に認められ、下級武士からのし上がり、日本の警察の基礎を築いた川路利良。日本国家のためという目的が、いつのまにか陰謀と裏切りに飲み込まれてしまったのが惜しまれる。伊東さんの文章は読みやすいので、歴史が苦手な人にもお勧めです。
読了日:1月8日 著者:伊東潤
ヘダップ!ヘダップ!感想
泣きました!高校卒業後、サッカーの4部リーグにあたるチームに入った桐山勇の成長譚。地域に密着して、仲の良いメンバーとサポーターに囲まれ、スポンサー企業のスーパーで仕事をしながらのサッカー人生。彼が1年弱でつかんだもの、気付いたこと。咲田さん・赤瀬監督が良かったです。この本、お勧めします!
読了日:1月9日 著者:三羽省吾
魔法使いと副店長 (文芸書)魔法使いと副店長 (文芸書)感想
単身赴任中の41歳のスーパー副店長の部屋に、突然飛び込んできた魔法使い見習いのアリス。魔法の腕は未熟で次の満月までに課題を達成しないと一人前の魔法使いにはなれない。副店長のあたふたぶりとアリスの天真爛漫さは思わずクスクス笑えたりも。アリスの悲しい過去は切なかったです。ラストまで仕掛けがあって楽しめました。やはり越谷さん、良いです。お勧めです。
読了日:1月9日 著者:越谷オサム
冷蔵庫を抱きしめて冷蔵庫を抱きしめて感想
8つの短編。どの作品も心に闇を持つ主人公が登場。表題作は摂食障害を持つ女性が主人公、新婚早々互いの食の好みの相違。ちょっと心配したけれどダンナがいい奴で良かった!DV男に逆襲する女を描いた「ヒット・アンド・アウェイ」が一番好みでした。
読了日:1月10日 著者:荻原浩
マガイの子マガイの子感想
名梁和泉さん、初読み。山で行方不明になった子供が無事に戻って来た・・・。しかし、それは魔物に食われ、同じ姿に産み落とされたマガイ。その伝説がいまだに残る田舎の閉塞感、逃れて東京で暮らし始めた美大生・風哩。怪しいカルト教団が出てきてやや失速した感がありましたが、概ね満足な読後でした。
読了日:1月11日 著者:名梁和泉
デッド・リミットデッド・リミット感想
何だこりゃー!結局誰も救われない。黒幕があの国で、誘拐された子供はそんな使われ方って、酷すぎる~!
読了日:1月11日 著者:遠藤武文
アレグロ・ラガッツァアレグロ・ラガッツァ感想
あさのさんが吹奏楽?!ちょっと意外な感じで手にしましたが、さすがに青少年を描かせたら超一流(上から目線でスミマセン)。面白くてスイスイ読了しました。
読了日:1月11日 著者:あさのあつこ
静かな雨静かな雨感想
宮下さんのデビュー作。美しい文章と表現力。一言で感想を書き表せない自分がもどかしいです。記憶や思い出より、その時々の「思い」が人を作る、この文章にとても共感しました。そして、こよみさんの美味しいたい焼きが食べたくなりました。
読了日:1月12日 著者:宮下奈都
黒涙黒涙感想
中国スパイvs警察組織。助っ人のインドネシア人・ラウタンや謎の美女・シンシア、スラスラ読めるエンタメ作品。あの人物が怪しいと思ったら、当たりでした。シンシアのような女性、いかにも今の中国に居そうな・・・。
読了日:1月12日 著者:月村了衛
鷹のように帆をあげて鷹のように帆をあげて感想
親友の死の悲しみから中々立ち直れない中学1年生の理央が、ペットショップで出会った鷹を育て始める。鳥は生まれながらに飛ぶわけではない。鷹を飛ばす為の努力と、理央の成長。とても爽やかで、良かったです。読み友さんの感想で手に。
読了日:1月12日 著者:まはら三桃
壁と孔雀 (ハヤカワ・ミステリワールド)壁と孔雀 (ハヤカワ・ミステリワールド)感想
政治家の楯となって負傷した警視庁SPの土壁英朗は、怪我のリハビリ中の休暇に、北海道の母の墓参りに赴く。そこにはふた周りも年下の異父弟・未来が。母を殺したのは自分だと、座敷牢で暮らす弟。旧家である篠太家の謎や因縁、面白かったです。英朗さん・未来くん・お祖母ちゃんが、平穏に暮らせたら良いですね。小路さんの作品なので、根っからの悪党は出てきません(笑)
読了日:1月13日 著者:小路幸也
クローバーナイトクローバーナイト感想
5歳の長女・2歳の長男を育てる鶴峯家。パパは公認会計士、ママはアパレルブランドを起業した。熾烈な保活・過酷なお受験、これは都会に住んで子育てをしている人には理解できそうですが、地方在住でお受験や保活に無縁の人にはわからない世界かも?でも、辻村さんのこういう作品も嫌いではありません。読みやすいので一気に読了です。
読了日:1月13日 著者:辻村深月
女學生奇譚 (文芸書)女學生奇譚 (文芸書)感想
「この本を読んではいけない」、不気味なメモが挟んである1冊の古書。その本を残して失踪した兄を捜すという妹の依頼で「女學生奇譚」を読み、調査を開始したフリーライター・八坂駿とカメラマン篠宮。本の中身がおどろおどろしく、最後まで一気に読みました。篠宮のキャラが赤堀センセイをちょっと連想。面白かったです。
読了日:1月14日 著者:川瀬七緒
風待心中風待心中感想
山口さんの江戸ものは初めて。幼い頃から利発で、町人の出ながら医者になった真吉。母親思いで眉目秀麗、女の心を捉えてやまない自慢の息子。順調に出世の階段を上り、前途洋々かとおもったら・・・。母の愛情が切なかったです。面白かった。
読了日:1月14日 著者:山口恵以子
屋根をかける人屋根をかける人感想
キリスト教の伝道者として、近江八幡に赴任し、卓越した商才で建築事務所・メンソレータムの近江兄弟社を創業した、W.M.ヴォーリズの生涯を描いたもの。青い目の近江商人と呼ばれ、日本人として生きることを選んだ波乱の人生。戦後の天皇人間宣言のくだりは特に興味深いものでした。面白さという点では、玉岡かおるさんの「負けんとき」に軍配!両方読むと、更に良いと思いました。
読了日:1月15日 著者:門井慶喜
氷の轍氷の轍感想
釧路の千代ノ浦海岸で身元不明の老人の遺体が発見された。捜査に当たる大門真由と先輩刑事の片桐。夏も冷え冷えとした釧路の情景、八戸の夏との対比。警察ものではあるけれど、悲しい女たちの来し方を、北原白秋の「他ト我」で効果的に描いている。引き込まれて一気読みでした。お勧め!
読了日:1月16日 著者:桜木紫乃
ふたつの星とタイムマシンふたつの星とタイムマシン感想
「タイムマシンでは、行けない明日」を読んでから、前作がこちらと知って手に。7つの短編がゆるやかにつながり、中々良かったです。恋人ロボットが面白かったです。あと、平沼先生視線のものが読みたかったなぁ。西野さんの装画、素敵です!
読了日:1月17日 著者:畑野智美
夜明けまで眠らない夜明けまで眠らない感想
あ~やっぱり面白い!アフリカの内戦地帯で傭兵をしていた、タクシー運転手の久我。彼のタクシーに忘れられていた、外国製の携帯電話。ヤクザにメキシコ人マフィア、外交官に警察。美女も絡んでハラハラドキドキの展開。たまにハードボイルドを読むと、スカッとします。
読了日:1月18日 著者:大沢在昌
廃工場のティンカー・ベル廃工場のティンカー・ベル感想
廃工場・廃線・廃校・廃園(遊園地)・廃村・廃道(登山道)、6つの寂れたものにまつわる人とその思い。どれもビターなものを描いているけれど、読み心地は悪くありません。廃線跡と猫のお話が良かったです。
読了日:1月18日 著者:永嶋恵美
伝説のエンドーくん伝説のエンドーくん感想
緑山中学校の2年生担任の教師たちの目線で物語が進みます。割と問題もなく落ち着いたこの学校、至る所にエンドーくんの落書きがあり、教師たちはそこから何らかのものを受け取っている。はたしてエンドーくんは何者なのか?読み進めていて早い時点でおそらくは?と予想していた人物でした。読友さんの感想から手にして、とても感動した1冊です。エンドーくんと奥さま、素敵です。あとがきも最高。
読了日:1月18日 著者:まはら三桃
踊り子と探偵とパリを踊り子と探偵とパリを感想
小説家志望のロンドンの富豪の息子が、家を飛び出して暮らし始めたパリで出会った謎めいた米国籍の探偵。人気者の踊り子と伝説の宝石、大物詐欺師。盛り沢山で面白かったです。クライマックスの場面があっさりし過ぎていたのがちょっと残念!
読了日:1月19日 著者:小路幸也
アルテーミスの采配アルテーミスの采配感想
AV嬢にインタビューをして「アルテーミスの采配」という本を出版する。その企画のためにインタビューをした女性たちが次々に謎の死を。女性たちがなぜその業界に入ったのか?これはイヤミスというより復習譚。グロいシーンも多々あったけれど一気に読了しました。【教訓】女性よ、危険なもの・場所には迂闊に近寄るべからず。我が身と家族を守るため賢明になりましょう。でも、罠にはめられたら。。。
読了日:1月20日 著者:真梨幸子
鉄のしぶきがはねる鉄のしぶきがはねる感想
このところ追いかけているまはら三桃さん。こちらは工業高校電子機械科の紅一点・三郷心が、ものづくり研究部に。旋盤を使って鉄の塊を加工する。地味なテーマですが、コンクールを目指す清々しい物語、ちょっと恋もあり。育った町が小さな金属加工の工場が多い土地だったので、旋盤や研磨、指の怪我などなど、身近で見聞きしたことや工場の匂いを懐かしく思いました。
読了日:1月20日 著者:まはら三桃
涙香迷宮涙香迷宮感想
竹本健治さん、初読み。このミス1位ということで手に。私には合わず、囲碁・連珠・いろは歌の部分はほぼ飛ばし読みでした。黒岩涙香という人物については、全く知らなかったので、むしろ彼の生涯を描いたものを読みたくなってしまいました。
読了日:1月21日 著者:竹本健治
雨利終活写真館雨利終活写真館感想
芦沢さんの今までの作風とは違い、ちょっとハートウォーミングな短編集でした。遺影を撮影する「雨利終活写真館」を舞台にした物語。主人公・黒子ハナの祖母が遺した不可解な遺言状、十二年目の家族写真、妊娠中の夫婦の写真の謎、遺影を2枚撮影した男性。読みやすくて面白かったです。ハナの彼氏、最低!
読了日:1月21日 著者:芦沢央
209号室には知らない子供がいる209号室には知らない子供がいる感想
川沿いの高級マンション・サンクレール。209号室に住む・葵という少年に関わることで、じわじわと家庭が崩壊してゆく。コドモの王国、飯村家の夫と姑が腹立たしい。嫌な奴と思ったあの人の元夫がいい人だったのにびっくり。高齢女性の話す新潟弁、嫌らしくてげんなり。
読了日:1月21日 著者:櫛木理宇
たまごを持つようにたまごを持つように感想
弓道に励む中学生たち。団体戦が男女混合チームでも良いとか、知らなかったことが多々。空気が読めずトラブルメーカーながら器用で努力せずとも上手になる天才・実良、ハーフでイケメンの春・不器用でちょっと気の弱い早弥。三人が目標に向かって頑張る姿が清々しく、一気に読めます。お勧め!
読了日:1月21日 著者:まはら三桃
私が失敗した理由は私が失敗した理由は感想
真梨さん、面白い仕掛けを。。これじゃ、悪口レビューを書けない!(笑)「孤虫症」は未読なので読まねば!
読了日:1月22日 著者:真梨幸子
こちらの事情こちらの事情感想
8つの短編集でした。どれも家族がテーマで我が身に置き換えたり、子育ての頃を思い出したり。「晴天の万国旗」「短い通知表」が特に印象に残りました。
読了日:1月22日 著者:森浩美
社長室の冬社長室の冬感想
記者の身分のまま社長室に異動になった南。小寺社長の急死で社長交代、外資系企業との買収劇。南の身に降りかかる重い役割。中々読み進めるのに時間はかかりましたが、読み応えは充分満足。
読了日:1月24日 著者:堂場瞬一
 
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