ゆみねこ日記

日常日記です。

9月の読書記録その2

2014-10-01 16:41:22 | ブックレビュー
文字数の関係で、その2です。



帰命寺横丁の夏帰命寺横丁の夏感想
児童書です。ある夏の日に不思議な女の子を見つけてしまったカズ。学校で地域の古地図を調べたら、自宅の周りが「帰命寺横丁」と呼ばれていて、それを調べることに。祈れば生き返ると言われる帰命寺様、謎の女の子あかりを必死で守ろうとするカズが格好良かったです。作中の「月は左にある」、これがとっても素敵な作品で面白い。83歳になってまた生きる希望を持ったお婆さんも素敵でした。大人が読んでも良いですね。
読了日:9月24日 著者:柏葉幸子,佐竹美保
はるか遠く、彼方の君へ (一般書)はるか遠く、彼方の君へ (一般書)感想
1987年生まれの若い作家さんの作品。修学旅行中の3人の高校生が、京都の博物館で「草薙の剣」を見ているときに突然気を失って飛ばされたのは源平合戦の最中の時代。歴史上の人物が魅力的に描かれ、3人の戸惑いと成長ぶりが面白く、主人公夕鷹の変化が一番素敵だった。この若さでこのクオリティの作品を描かれるとは、先がとても楽しみ。タイトル、とても素晴らしく、納得です。
読了日:9月25日 著者:安澄加奈
フィッシュストーリーフィッシュストーリー感想
4編の短編。表題のフィッシュストーリーが良かったです。時空を超えた奇蹟、こんなつながりって、あったら素敵ですよね。ポテチも良かった。今村の母がとても魅力的、こんなお母さん良いですね~!
読了日:9月26日 著者:伊坂幸太郎
我慢ならない女我慢ならない女感想
作家樺山ひろ江とそれを支える姪明子。ひろ江の作品が作中作として出てくるが、とても面白い。付き合い難くて扱いにくいこの作家と秘書役明子のコンビ、書きたいものを生み出す作家の苦しみ、売れるものを書かせたいと言う編集者の思い、読書好きとしては、作家さんの創作力に常に畏敬の念を持っているので、とても興味深く楽しい読書になりました。桂さん、すごい!
読了日:9月26日 著者:桂望実
かつどん協議会かつどん協議会感想
これは原さんの初期の作品。ちょっと私には合わなかったようです。残念!面白い視点で描かれていることは確かです。
読了日:9月27日 著者:原宏一
四龍海城四龍海城感想
道東のとある海岸近くにあると言う「四龍海城」。拉致されたり、迷い込んだりしてしまうと出ることが出来ないと言う。門番は出城料を支払えばこの城を出ることが出来ると言う。何とも不思議なファンタジー、ラストは切なくて少し哀しい。健太郎のひと夏の成長譚とも言えるのかしら。
読了日:9月28日 著者:乾ルカ
八月の魔法使い八月の魔法使い感想
8月15日、世間はお盆休みの真っただ中。家庭用の洗剤メーカー「オニセン」の会議室で起こったことは、魔法なのか?!会社の権力争いを扱ったお話なのに、そんなにドロドロしてなくて、読みやすかったです。事故報告書の中身が面白くて爆笑。
読了日:9月28日 著者:石持浅海
どんまいっ! (幻冬舎文庫)どんまいっ! (幻冬舎文庫)感想
キャメル、マッハ、ゲイリー、この3人の男子高校生のトリプルデートから約30年。6人の話とその周辺の話を交えた連作短編。会話が面白くて時々爆笑、これはうっかり外で読むと危ないかも?気分転換に軽く読むのには良い本かと思います。でも、サーっと読めたけれど、内容は忘れてしまうかもしれませんね。
読了日:9月29日 著者:椰月美智子
ヴェサリウスの柩ヴェサリウスの柩感想
麻見さんのデビュー作。国立大学医学部の解剖学研究室を舞台にした、不気味な脅迫事件と殺人事件。かなりグロテスクな記述も多くて少し苦戦…。でも、一気に読ませる筆力はさすがです。犯人は誰だろうと謎を追いかけながらの読書が出来ました。
読了日:9月30日 著者:麻見和史
サイン会はいかが?―成風堂書店事件メモ (ミステリ・フロンティア)サイン会はいかが?―成風堂書店事件メモ (ミステリ・フロンティア)感想
シリーズ第3弾も安定の面白さ!タイトルの「サイン会はいかが?」が良かったです。「君と語る永遠」「ヤギさんの忘れもの」も好き。多絵ちゃん、ますます推理が冴えてますね。不器用なところもご愛敬。
読了日:9月30日 著者:大崎梢

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9月の読書記録その1

2014-10-01 16:32:10 | ブックレビュー
9月も楽しく読書が出来ました。

イチオシは木内昇(きうちのぼり)さんの「櫛挽道守」。
櫛職人として生きる、一途な女性の生涯を描いたもの。

田中彩子さんの「天狗ノオト」も素敵でした。
児童書ですが、大人にもお勧め!


2014年9月の読書メーター読んだ本の数:49冊読んだページ数:13957ページナイス数:4620ナイスあぽわずらい あぽやん3あぽわずらい あぽやん3感想常にお客様へのサービスを第一に仕事をしてきた遠藤くん、今回は大航トラベルにも大きな波がやって来て。会社の利益優先の上司に真っ向から挑み、心が折れそうになってしまった彼を救ったのは、やっぱりお客様との関わりだった。これで「あぽやん」シリーズはひとまず区切りなのかな?森尾さんとの未来が明るいものであることを祈りつつ読了。読了日:9月1日 著者:新野剛志
だから荒野だから荒野感想夫名義の車とETCカードだけをたよりに、家を飛び出した朋美。心の通わない夫と二人の息子を残したまま。家族というものは実に危なっかしいバランスの上に成り立っているのですよね。ダンナのゴルフバッグを売り払ったりするところは、ちょっと小気味よく感じたけれど、私は朋美には共感出来ない。この家族の場合は母親が家に戻って少しはましになるのかも?読了日:9月1日 著者:桐野夏生
天狗ノオト天狗ノオト感想読友さんのお勧め本。児童書と言うより、大人のファンタジーと言っても良いですよね~!亡くなったじいちゃんが遺した日記に「天狗ニアフ」と一文記されていた。日記とは別にじいちゃんが記していたノオト、山の不可思議な世界を探検する小学生たち。山の中には異界がある、私もそれを信じたいですね。面白かったです!読了日:9月2日 著者:田中彩子
櫛挽道守櫛挽道守感想読み終えて静かな感動に浸っています。幕末の木曽で櫛挽きの娘として生まれ、一流の腕を持つ父の後を追い、当時としては許されることのない櫛挽き職人となった登瀬。女として生きることを望む妹、家を守ることのみに執着する母、早世した弟を思い置かれたその場所で腕を磨く生き方、これも多くの人に読んでいただきたい本ですね。読了日:9月3日 著者:木内昇
避雷針の夏避雷針の夏感想閉鎖的で人のウワサが大好きな田舎町、そこに住まうことになったよそ者一家。こんな町には絶対に住みたくないです。。しかし、作者さんは私の出身県と同じ新潟生まれ。作中の方言は聞き覚えのある言い回しで。村八分とSNSを上手く噛みあわせた作品だと思います。読了日:9月4日 著者:櫛木理宇
沈黙の書沈黙の書感想風の息子ヴェリルと戦が続くオーリエラントの地。彼が手にした「沈黙の書」とその意味。執拗に彼に付きまとう長い影の男。世界感に馴染むまでやや時間がかかりましたが、さすがにこういう世界を描かせたら乾石さんは素晴らしい。希望と闇の戦いは果てしないもの。面白かったです。読了日:9月5日 著者:乾石智子
残り火残り火感想息子を痴漢冤罪の後遺症による自死で失った男が、老母を助けてくれた青年にかけられた連続通り魔の容疑を晴らすために奔走するといった物語かと思いきや…。最後の大どんでん返しに驚愕。。読了日:9月5日 著者:小杉健治
100万分の1の恋人100万分の1の恋人感想愛する人が遺伝する難病のリスクを背負っていたとしたら、自分はそれを受け止めることが出来るのだろうか? ハンチントン病という遺伝病は親から子へ50%の確率で遺伝すると言う。ケンはその病の父を持つ幼なじみの恋人ミサキとの将来を真剣に思い悩む。まだ治療法が確立されていないというこの病、一日も早く根治出来る方法を見つけて欲しいと思いました。榊さん、初読み。読了日:9月5日 著者:榊邦彦
モラトリアムな季節モラトリアムな季節感想3部作の2番目にあたるこの本、七夕しぐれ⇒リアスの子を読んで最後に読了。作者は私より3歳年下なので、昭和50年代前半の空気感が懐かしかったです。自伝的小説ではあるけれど、創作部分も多いと思いますが、作家熊谷達也の原点を作った時代のことが少し理解出来たかも。リアルに仙台の地名が出てくるので、地図を片手の読書になりました。読了日:9月6日 著者:熊谷達也
僕の父は母を殺した僕の父は母を殺した感想被害者家族でありながら、加害者家族にもなる。衝撃的なタイトルそのままの事実。12歳で母を喪い、その母を殺害した父と暮らした2年間。父を目の前で詐欺容疑で逮捕され、その後父が犯した養父と実母への殺害事実が明らかになる。本人が犯した罪ではなくても就職や恋人との交際での差別もあり、罪を犯した父への複雑な思いもある。この本を出版したり各地での講演活動も行っているとか。作者ご自身がこれからの人生を幸せに過ごせるように祈って読了。私としては死刑制度については何とも言えません。ただ、終身刑がないという現実には不満です。読了日:9月6日 著者:大山寛人
帝の毒薬帝の毒薬感想昭和19年から27年、終戦間近の満州ハルピン、存在は確かなのに謎に包まれた731部隊、帝銀事件の真相、そして血のメーデーへと。すべての黒幕は誰だったのか、いまだに闇の中にある。犯人とされた平沢貞通氏は死刑判決を受けながら歴代法務大臣が執行に踏み切れなかったという事実。やはり冤罪だったのでしょうね…。読了日:9月7日 著者:永瀬隼介
坂木司リクエスト!  和菓子のアンソロジー坂木司リクエスト! 和菓子のアンソロジー感想10人の作家さんによる和菓子がテーマの短編集。小川一水さん・木地雅映子さん・牧野修さんは初読み。柴田さんの作品のカフェ、行ってみたくなります!あと日明さんの「トマどら」、これ食べてみたいです。恒川さんの作品でおはぎ、牡丹餅以外にも呼び名があることを知りました。和菓子、奥深いですね~。読了日:9月8日 著者:坂木司
聖者の凶数 警視庁捜査一課十一係 (講談社ノベルス)聖者の凶数 警視庁捜査一課十一係 (講談社ノベルス)感想シリーズ第5弾。顔や腕を損壊され、体に謎の数字を刻まれた死体。そして猟奇的な殺人事件は連続して起こる。塔子は鷹野とともに捜査に当たる。面白いんだけどねー、このシリーズの真犯人のパターン、途中でいつも分かってしまうのだ。。読了日:9月8日 著者:麻見和史
石の神 (福音館創作童話シリーズ)石の神 (福音館創作童話シリーズ)感想門付けの子として生まれた捨吉は、神も仏も信じられず放浪の果てに拾われ、申吉と名付けられて石工の弟子となる。兄弟子寛次郎は申吉の腕を怖れ、才をうらやむ。田中さん2作目ですが、やはり児童書と呼ぶにはレベルが違い過ぎという感あり。でも、中学生くらいなら充分に理解して楽しめるのでは?もちろん大人の読書家さんにもお勧めです。読了日:9月9日 著者:田中彩子
負けんとき〈上巻〉―ヴォーリズ満喜子の種まく日々負けんとき〈上巻〉―ヴォーリズ満喜子の種まく日々感想一柳子爵家の娘として生まれ、華族女学校ではなく、女子高等師範学校へ進んだ満喜子。女が虐げられてきた環境の中で、あえて父の言いなりにならずに自分の道を歩み始める。彼女が25歳でアメリカへ旅立つまでの物語、これは面白くて一気に読みました。下巻へ!読了日:9月9日 著者:玉岡かおる
負けんとき〈下巻〉―ヴォーリズ満喜子の種まく日々負けんとき〈下巻〉―ヴォーリズ満喜子の種まく日々感想メンソレータムとあの可愛いナースのロゴで有名な近江兄弟社、無知な私は兄弟で経営されているのかしら?くらいの感覚でした。アメリカ人でありながら、日本を近江八幡を愛したメリル・ヴォールズと妻満喜子の生涯、とても興味深く読了しました。玉岡さんの描かれる一代記ものは読みごたえがあり、大好きです。これも、もっと多くの人に読んでもらえたら良い本だと思います。読了日:9月10日 著者:玉岡かおる
美人薄命美人薄命感想深水さん初読み。読友さんの感想から読了しました。イマドキの大学生総司が進級と卒論対策で始めた独居老人への弁当を配達するボランティア。様々な老人たちの中に目の不自由なカエばあちゃんが居た。ばあちゃんの昔話と総司の今を交互に綴り最後は感動。良い本でした。お勧めします。カエさんのような、可愛いおばあちゃんになりたいものです。読了日:9月11日 著者:深水黎一郎
もしも俺たちが天使ならもしも俺たちが天使なら感想詐欺師谷川と元刑事染井、喧嘩好きな捷。谷川のキャラが面白い。サラリと読み終えました。映像化したら見ごたえありそうです。読了日:9月11日 著者:伊岡瞬
東京ダンジョン東京ダンジョン感想地味な地下鉄保線作業員として毎日仕事に励む哲也と、経済状況に不満を抱き地下鉄にテロを仕掛けた朝宮たち。朝宮たちの言い分は理解できてもテロと言う手段だけは断じて許せませんね。哲也が尊敬する先輩畑中のように成長して行く姿は格好いい。弟が軟弱過ぎて情けない…。読了日:9月12日 著者:福田和代
凶悪 ある死刑囚の告発凶悪 ある死刑囚の告発感想世の中には実に巧妙に人の生命や財産を奪い、のうのうと暮らしている人物がいるものです…。死刑判決を受け小菅の東京拘置所にいる後藤良次死刑囚の訴えで、先生と呼ばれた不動産ブローカーを追う、新潮45の記者の実録本。その後茨城県警に上申書を提出し、事件が明らかにされる。こういうハイエナのような輩に食いものにされないように、しっかりと生きなくてはねぇ。読了日:9月13日 著者:「新潮45」編集部
水底の棘 法医昆虫学捜査官水底の棘 法医昆虫学捜査官感想赤堀先生シリーズ第3弾。相変わらず虫に関する蘊蓄は凄いですね。荒川河口の中州で見つかった遺体は虫や動物による損傷が激しく、身元特定が困難。小さな手がかりを元に赤堀の執念の捜査がすべての解決に結びついてゆく。岩楯さん鰐川さんのコンビもナイスでした。読了日:9月14日 著者:川瀬七緒
桜の首飾り桜の首飾り感想桜にまつわる7編の物語。華やかさだけでなく、桜の持つ切なさやはかなさ、千早さんの筆で表すとこういう美しいものになると。あとがきがとても素敵でした。読了日:9月14日 著者:千早茜
旅者の歌 始まりの地旅者の歌 始まりの地感想壮大な旅の始まりの物語。自分の生まれおちた場所だけしか知らなかった若者が、広大な世界を旅することとなる。まだまだ物語は序章、今後の展開がすごく楽しみでワクワクします。早く続きが読みたい~!読了日:9月15日 著者:小路幸也
旅者の歌 始まりの地旅者の歌 始まりの地読了日:9月15日 著者:小路幸也
平成大家族平成大家族感想元歯科医師の緋田龍太郎は、穏やかで落ち着いた人生を送っていた…。そこへ長女一家が転がり込み、次女も妊娠して戻って来る。家には引きこもりの長男と、認知症の始まった老義母も。それぞれの目線で描かれるこの一家のあれこれ、家族の形は様々だけど、それぞれの落ち着き先も明るいもので読み心地は良かったです。中島さんのこういう文章、好きですね~。読了日:9月16日 著者:中島京子
猫のキモチ―この子だれの子?猫のキモチ―この子だれの子?感想可愛い猫ちゃんたちと、その子を可愛がる飼い主さんの愛情。見て思わずほっこり、ニヤニヤ。読了日:9月16日 著者:
戻る男戻る男感想もし、過去に戻って自分の失敗を塗り替えられたら?そんなことが出来たら、私はどこへ戻るかな?これは、今まで読んだ山本甲士さんの作風とちょっと違っていたけれど、中々楽しめました。あっという間に読めますよ!読了日:9月17日 著者:山本甲士
津波の墓標津波の墓標感想テレビや新聞で伝えられなかった、あの時の真実。とても重い内容ですが、こういうものはキチンと読んで忘れてはならないと思いました。読了日:9月17日 著者:石井光太
癒し屋キリコの約束癒し屋キリコの約束感想銀杏商店街の昭和堂というレトロな喫茶店、オーナーのキリコさん、雇われ店長のカッキー。そこで流れる音楽は懐かしの昭和歌謡。こんなお店があったらカッキーが魔法をかけて美味しくしてくれるコーヒーを飲みに行ってみたくなりますね。物語の序盤はキリコのキャラクターに馴染めなくてちょっと苦戦したけれど、中盤からラストまでは一気に読破。読了日:9月17日 著者:森沢明夫
翔ぶ少女 (一般書)翔ぶ少女 (一般書)感想震災で両親を亡くした3兄弟が医師のゼロ先生と共に暮らして行く。何故にこの名前か、と言うことがタイトルに現れているのでしょうね。良かったのですが、羽はどうなのかしら?読了日:9月18日 著者:原田マハ
スパイクス ランナースパイクス ランナー感想碧李が競技場に戻ってきた。県大会での無様なレースからひと冬を越し、5000mのレースに。大会のわずか1レースの前後を描いた1冊なのに、何と読み応えがあるのでしょう!三堂貢という天才ランナーとの出会い、この二人のこれからが楽しみになってきました。読了日:9月18日 著者:あさのあつこ
レーン ランナー3レーン ランナー3感想ランナー第3弾。碧季と貢、二人のランナーが抱えているものが明らかになってきた。レースを期待していたけれど、それはまた次のお楽しみと言うことかしら?楽しみに待ちます。読了日:9月18日 著者:あさのあつこ
日輪の遺産日輪の遺産感想テレビで映画を見てから手にしました。真柴老人の死をきっかけに手にした手帳から、終戦直前のシーンに引き込まれてゆく。学徒動員された少女たちの悲劇、悲しくてやり切れません。真柴の古武士のような佇まいが、堺雅人さんの演技にかさなり映画、原作ともに良かったです。読了日:9月19日 著者:浅田次郎
独立記念日 (PHP文芸文庫)独立記念日 (PHP文芸文庫)感想24の短編ですが、少しずつ登場人物がつながっていて、最初と最後は見事につながり感動でした。独立、人間はいつかどこかで何かから独立しなくてはいけないのですよね。お勧めですよ!読了日:9月20日 著者:原田マハ
ワーカーズ・ダイジェストワーカーズ・ダイジェスト感想表題の作品とオノウエさんの不在という短編。表題作の方は、同い年で同姓の男女のそれぞれの仕事にまつわる日常を交互に描き、彼らのこれからを暗示させるもので、結構好きな作品。オノウエさんの方は何だか消化不良でよく分からなかった。読了日:9月21日 著者:津村記久子
芸者でGO!芸者でGO!感想八王子の置屋を舞台にした5人の芸者衆の物語。アヒルバスのデコちゃんや、野猿美術館の館長さんも登場し、更にはカキツバタ文具の名前も。山本作品のコラボが楽しくてそしてちょっぴり泣ける。お仕事小説でもあるけれど、男と女の物語でもあり、楽しい読書が出来ました。読了日:9月22日 著者:山本幸久
五郎治殿御始末五郎治殿御始末感想明治維新と言う時代の転換期に、武士と言う立場を捨てざるを得なかった男たちのあれこれ。6つの短編それぞれが読み応えがありました。「柘榴坂の仇討」が映画公開されるのですね。表題の五郎治の始末、「けっして逃げず、後戻りもせず、能うかぎりの最善の方法で、すべての始末をつけねばならぬ」ここでは、男の始末はとなっていますが、女でも共感。とてもいい本でした。お勧めです。読了日:9月23日 著者:浅田次郎
流転の細胞流転の細胞感想国内2例目となる赤ちゃんポストが開設された、埼玉県北部の小都市。ポストに赤ちゃんを託す女性を取材しようと目論む大日本新聞社の女性記者。そこで彼女が目にしたのは、ある日忽然と姿を消してしまった知人の女性だった。先が気になりどんどん読み進めることは出来たけれども、石葉さんにも記者長谷部友美にも、あまり共感出来なかったですねぇ。仙川さんの本は読みやすいのですが、さっと読んでさっと忘れてしまいそうな読後感。読了日:9月23日 著者:仙川環
雪の香り雪の香り感想学生時代に知り合い、同棲した謎めいた女雪乃。忽然と姿を消した雪乃と再び巡り合ったのは12年後。新聞記者となった男は、とある捜査情報に雪乃の名前を見て、密かに事件を調べ始める。これは、ミステリーでもあり、純愛ものでもある。しかし、おばさんの私には雪乃に惹かれる恭平くんの気持ちがよく分かりません。彼女の謎が明かされても、やっぱりあの性格は、うーん…といった感じですね。読了日:9月23日 著者:塩田武士
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