我楽多(がらくた)日記

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「谷間の灯」

2013年12月17日 22時55分25秒 | 吉屋信子・他 少女小説

少女小説 

谷間の灯 円地文子 昭和23年

   




俊江は、夫のめかけ あぐり 殺しの刑期を終え、刑務所を出て来た。
幼かった娘、悦子は、親身に世話をしてくれた弁護士、
有吉の娘 ますみ として美しく育てられていた。

俊江は、有吉の口添えで、ますみの学校の寄宿舎で働く事になった。
だが、そこにはあぐりの娘 綾乃種子 がいた・・・。

俊江は母と名乗れるのだろうか?
綾乃、種子とはわかり合える日は来るのだろうか?





不覚にも()最後は涙してしまいました。

文章の流れがとても流暢で、
読み始めてすぐ「これはおもしろい」と感じる作品でした。

特に、有吉氏が俊江に 悦子の存在を知らせる場面は、
意外な告白ながらもあまりに自然な流れだったため、
私も、俊江並みに「えっ!」とビックリしてしまいました。

働き者で親切な俊江が、母親殺しの罪人だった事を知り
心が苦しくなる綾乃。
読んでる方も切なくなって来てしまうほどです。



   

挿絵は辰巳まさえ







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