河野 啓一/花冠同人

河野啓一の俳句ブログ

11.04.29牡丹

2011-04-29 13:55:18 | Weblog
「好きな句」
春雷や昔せし事せざりし事/小西宏
”地震かみなり火事親父”ではありませんが、小さい時にいたずらをして、あるいは勉強をしなくて、一喝をくらったことを想いだしました。機知に富んだ愉快な句ですね。

「投句」
名も知らぬ小鳥行き交い春深し
牡丹を一輪活けてデイの朝
春花壇もうおしまいと妻が言う

11.04.28春深し

2011-04-28 17:10:17 | Weblog
「好きな句」
春深しパンふっくらと焼き上がる/後藤あゆみ
上五と中五下七との取り合わせがユニークで、調和が素晴らしいと思いました。如何にもおいしそうなパンが目に浮かびます。

「投句」
春深き庭や草の葉どこまでも
夏近しさざめき合える森の木々
水仙花咲き終えずして春は行く

11.04.27山藤

2011-04-27 17:26:43 | Weblog
「好きな句」
春の宵あす剪る蘭の鉢と座す/川名ますみ
十分に楽しませてもらった蘭の花も時期がきて明日剪定する予定に。感謝の気持ちと惜しいような気持ちが入り混じった春宵のひとときかと想像しました。

「投句」
山藤の高きに見えて樹々もまた
山藤やせせらぎの音遠く咲いており○
藤棚の短き房に背伸びする
★せせらぎの遠き音あり山の藤/河野啓一(正子添削)

1104.26平戸躑躅

2011-04-26 12:59:09 | Weblog
「好きな句」
杉の香の竿まっすぐに鯉のぼり/後藤あゆみ
竿まっすぐに空高く泳ぐ鯉のぼりの爽やかさ。
昔、青竹の先に泳がせたことなどを想い出しました。

「投句」
透き通る平戸つつじの紅き色
ドクターの笑顔映して里桜
検査値に異常はなくて四月尽

今日は斎藤Drの日。3本採血してたくさん検査値が出たが、異常値は中性脂肪のみ。クレアチニン、尿酸もOK。
赤血球はいつも上限いっぱい。リンパ球がL。やはり年か?。
病院の向い、青山台の里桜が遠くから見える。造幣局のよりはかなり遅いことが判る。

11.04.25春雷

2011-04-25 09:38:33 | Weblog
「好きな句」
山菜の香りも詰めるかごいっぱい/敬二
緑や白やうす茜に耀く山菜を香りとともに籠いっぱいに詰めて。想像しているとなんとも豪華で素朴な味わいです。山菜とりなど知らない私には羨ましい限りです。

「投句」
春雷にクリスマスローズの葉が揺れて
春耕に土の粗きや鄙の畑
プレゼント子の釣り来る桜鯛

[お礼」

11.04.24花ミズキ

2011-04-24 12:25:05 | Weblog
春雪をまた頂きし浅間山/小口泰與
 浅間は雪が薄れたり増えたりしているのでしょうね。八十八夜も近いというのに繰り返し寒さがやってくる今年の気候です。誠に共感を誘われます。

「投句」
薔薇新芽茜色して陽に伸びて ○ 正子師添削 陽に伸びし
花ミズキ春の雪かと見紛えり
水盤に草花浮かべ春惜しむ

[お礼」
小西宏さま、古田敬二さま、小口泰與さま
「花びらを浮かべ疏水の水ゆたか」に夫々嬉しい共感のコメントを頂戴し誠に有り難うございました。久しぶりの京都でした。

11.04.23大銀杏

2011-04-23 18:45:09 | Weblog
「好きな句」
葉の中は淡き色した桜餅/高橋秀之
桜もあらかた散り新緑の季節がやってきましたが、淡い桜色を桜葉に包んだ桜餅を見て、行く春の思いをふと感じるこの頃です。

「投句」
大銀杏古刹の庭に芽吹き終え
花びらを浮かべ疏水の水ゆたか ○ ****小西,古田、多田、黒谷氏

京料理春雨けぶる南禅寺


11.04.22親鸞忌

2011-04-22 19:59:10 | Weblog
「好きな句」
手を打てば翔び立ちそうな花豌豆/桑本栄太郎
誠にユニークな視点から詠まれた写生句かと思いました。素晴らしい!

「投句」
大銀杏芽吹き堂々雨空に
芽柳のしだれて賀茂の川原かな **小西黒谷氏
嫋々と朧に霞む東山

思い切って親鸞賞に750回大遠忌団参に参加。昼からあいにくの雨が降ってきて、観光バス(チャーター便)での移動なども大変。階段が多くて寒くて、いろいろ困難を極めた。早い目に帰ってきて、ぐったりと疲れを休める。
京都の町も大いに新緑が目立つようになっている。西本願寺境内に御影堂をはさんで一対の大銀杏があり新芽を空に広げていた。興正寺も門がまえ、堂宇はほとんど変わらない。脇屋師の法話を聞き、御門主さまと写真を撮って、南禅寺界隈の料理旅館で、借景の雨にけぶる東山から、嫋嫋と靄が立ち上るのを見ながら昼食。雑句、駄句はいくつかできたが、投句するには?も多い。

11.04.21すみれ草

2011-04-21 21:46:05 | Weblog
「好きな句」
雲影のまた過ぎゆけり芹を摘む/小口泰與
次々と雲が影を写して通り過ぎて行く水辺。生い茂った芹をゆったりと摘んでいる人の姿が想像され、豊かな気持ちになります。

「投句」
嬉しくて人の情けとすみれ草
若葉はや花押しのけて丘の辺に
車窓から畑一面の紫雲英 ○  ・れんげそう子らの編みたる首飾り

11.04.20穀雨

2011-04-20 17:40:41 | Weblog
「好きな句」
紀の川に沿うて村々柿若葉/津本けい
柿の産地和歌山ならではの景かと納得です。何処へ行ってもあの淡く透き通った柿若葉が見られる、すばらしい季節がやってきましたね。若葉の色を見ていると身も心もすっかり伸びやかになってきます。

「投句」
定まらぬ穀雨の空にわが心
ふらここや飛行機雲と孫娘
さくら草淋しき花や時過ぎて