河野 啓一/花冠同人

河野啓一の俳句ブログ

10.31柿

2007-10-31 22:09:53 | Weblog
植木職柿の木だけを残しけり
朝日にも夕日にも柿の耀きて
柿赤く夏柑いまだ青くして

中日が日ハムに勝って日本一に王手。緊迫した好試合だった。明日は沢村賞投手が出てくるので日ハム有利か?

10.28紅葉

2007-10-28 22:08:22 | Weblog
夕映えに桜紅葉を透かし見る
うす紅葉溪の水音のさやけくて
滝道の小さき枝先うす紅葉
錦織る並木の桜紅葉かな
湯の香して紅葉散り敷く谷のあり

昨日は植木屋さんが来てくれたのに雨。今日はやっと絶好の晴天。今年は暑さが長引いたためか紅葉がかなり遅れている模様。変わって近所の桜並木の紅葉がようやく綺麗になってきた。父の祥月命日で順教寺住職に来ていただく。

10.26秋深し

2007-10-26 15:29:18 | Weblog
秋深し湖畔に座して絵筆とる
公孫樹うす黄緑に秋優し
夕べきて日を囲むごと鰯雲

橙の青く大きく実を着けし
秋雨に烟る野の池鳥の影
秋雨やなお咲き続く紅芙蓉

明日から日本ハムー中日の日本シリーズ。ほぼ同時進行で海の向こうのボストンーコロラド戦。国会論戦も白熱しそうだが、合わせてテレビから目が離せない頃となった。
行楽の秋に遠出がかなわず、句作はすべて身の回りの題材ばかり。

10.15庭の秋

2007-10-15 13:03:56 | Weblog
松手入れ終わりし庭の朝静か
木犀の香り溢れて空広げ
選定の音す家内の鋏かな

いわし雲うずの真中にお日さまが
未草ひとつ残りて空高し
いわし雲いつしか屋根の上を過ぎ

梯子立て柿の実急に近くなり
秋蝶の黄色い風を配り飛ぶ
箒草紅き毬藻の如くなり

今朝はベランダに出て暫時日向ぼっこで。やっと秋らしい天気がやってきました。
今日からこれまでの俳号を止めて、父母からもらった本名に換えることに致しました。そうです6人兄弟の一番上、「惣領の甚六」です。どうぞ宜しくお願い申し上げます。 啓一


きんもくせい

2007-10-10 20:26:18 | Weblog
朝の香が陽射しを呼べるきんもくせい
吾が陰の伸び行く先に木犀花
やわらかき木犀の香の部屋の中

子らの網木の実を詰めて山帰り
野の池についとどんぐり投げてみる
木の実散る古木の陰や遍路路

万博公園から中之島に移転した国際美術館に日曜日に行って見た。昔講義を聴き実験に没頭した母校の跡地だが、付近に当時の面影ほとんど残っていない。
家内の油彩画「秋日」が吹田市美術展に入選。

9.03枝豆

2007-10-03 11:59:18 | Weblog
枝豆やしばらく畦の主役かな
黒豆の枝豆太り天高し
枝豆の莢そっとつまみけり

コスモスの鉢植えを買う二人連れ

遊歩道海辺に秋の気を吸いぬ
若き日の夢遠くして桐の秋

<12月号投句控>

秋光を浴びて野に立つ讃岐富士
風さやか稲田の波に光あり
秋桜花束揺れてカクテルに
親潮に乗りて秋刀魚の現れる
丹波路の出石の里や蕎麦の秋
母のこと思い出すころ箒草
鍬音も高く甘藷を掘り当てぬ
網戸来て秋蝶の影ひらひらす
黒豆の枝豆並び天高し
若き日の夢遠くして桐の秋