河野 啓一/花冠同人

河野啓一の俳句ブログ

8.31夏送る

2007-08-31 18:27:09 | Weblog
雲の峰小さく並び夏送る
狭き庭風の流れて紅芙蓉
並木道黄葉の兆し見え初めて

尾瀬ケ原木道よぎる秋の風
水郷の葦も色あせ猛暑過ぐ
糸満の島の野菜の実りかな

ようやく耐えられる暑さ、一輪の紅芙蓉が涼しげに感じられる。先日は月蝕を観るのに二階への階段を必死に登ったが、今日はテレビの映像も参考にのんびりと--。
松山市で高校生の「俳句甲子園」とかいう対抗戦をやっているそうな。(朝日夕刊)

8.18猛暑

2007-08-18 18:50:19 | Weblog
高気圧巨きくありてこの猛暑
苦瓜の西日を浴びて二つ三つ
流水に浸せる足の涼やかさ

夏空に響かせ平和の鐘が鳴る

この何日かのやりじれない猛暑!豊中は今日38度とか。甲子園の高校球児はどんなに大変だろうか。
それよりも何よりも、60年前南方でむなしく散っていった若者(諸先輩)のことを想像すると--。

8.11夏の湖

2007-08-11 23:04:31 | Weblog
カヌー漕ぐオールのひびき夏の湖
オホーツク海風受けて夏ウオーク
星月夜さやけき夜のキャフェテラス

雨上がり合歓の花訪う揚羽蝶
手鋏の音涼しくて今朝の庭

3人の子らがそれぞれ子連れで集まり、賑やかな一日に。
それにしても暑い! なぜか屈斜路湖(北海道)でカヌーに乗った時のことを想いだす。

8.5 せみ

2007-08-05 16:26:00 | Weblog
忘れ得ず蝉も哭くかな原爆忌
空蝉の出自離れず風に揺れ

夜の明けて窓の蝉の音容赦なく
汗拭きてともかく午睡の床に就く
土生姜見れば涼しさ思わるる

テレビを見ながら、しばし家内の絵のモデルを務める。ともかく暑い!
長らく不調だったPCの日本語変換の調子が急に復旧した。よくわからないが気温の関係でもあるのだろうか?

8.4水煙10月号投句(控)

2007-08-04 23:28:14 | Weblog
梅雨晴れ間はや咲き出る紅芙蓉
風鈴の音軽やかに梅雨明ける
瀬戸夕べ夏空溶けて海に化す
大空に読経広がり山開き
渓流に水汲み涼を提げ帰る
剪定の音サクサクと雲の峰
夏凉し摘みしばかりの京野菜
碁仇を待つ日の午後や百日紅
向日葵の花摘む朝の涼しさに
夏帽子はしごを立てし植木職