河野 啓一/花冠同人

河野啓一の俳句ブログ

7.30土用

2007-07-30 23:20:58 | Weblog
碁は負けて今日は土用の鰻かな
剪定の音サクサクと夏の雲
隣家より剪定の音西日映ゆ
ハイビスカスまっすぐ我に向きて咲く

明け方にすごい豪雨、起きたときには青空。参院選のスカットした気分のよう。
T氏と碁を打ったあと、テレビを見てすごす。選挙民がお灸を据えた真意がよく判ってない感じ。それにしても俳句はなかなか出来ない。

老鶯の鳴きかね今日も苦吟せり
彼のごとく自由を得たし黒揚げ羽

7.23 梅雨明け

2007-07-23 11:34:29 | Weblog
青空に白雲遊び百日紅
風鈴の音の涼しくて梅雨明けぬ
風鈴のきららと響き梅雨明けぬ

芙蓉花を訪ねて舞うや黒揚げ羽
雨止みてぐんと伸びたる箒草

気象庁は慎重だが、生活実感としては梅雨明け到来!横浜の次男坊からお盆前に帰省するとメールがくる。夏休み、子供の季節だ。

せみ取りの道具とり出し点検す
梅雨明けや竿竹売りの声巡る

7.18 当季雑詠

2007-07-18 13:28:13 | Weblog
瀬戸夕べ夏空溶けて海に化す
渓流に水汲み涼を提げ帰る
青紫蘇を敷きて涼しや冷や奴
葉桜を漬けてさくらの香り立つ
梅雨晴れ間三々五々と庭雀
雨止みて空いっぱいに欅伸び

デイケアの送迎車から深緑があふれるように眺められる。今年は蝉の声が遅いように思うが、「もう鳴いてますよ」という人も。そろそろスカッとした夏がきてほしいもの。
それにしても度重なる地震で新潟地方の方々はお気の毒だ。1万人もの人が避難生活とテレビは報じている。

プレートの押し合い続き夏揺れる
台風も避けてくれたる攝河泉

7.11 花芙蓉

2007-07-11 22:03:46 | Weblog

花芙蓉はや咲き出て風流る
紅芙蓉はや咲き出づる雨上り
出不精になりし朝の紅芙蓉
裏庭の暗きに映えて紅芙蓉

ふと窓の外を見ると鮮やかな紅色の花が咲いている。去年より少し早い気がする、もう芙蓉の季節が来たらしい。雨模様で足元が悪く外出も億劫だが、努めて体を動かすようにしなければ--。

水煙9月号投句(控)

2007-07-06 09:19:50 | Weblog
苦瓜の蔓伸び始む五月雨
皿のびわ色も形もまろやかに
たこ穴子鱧も嬉しき夏の旅
鉄線花涼やかないろ空の色
白砂にしかと根付きし浜万年青
そよ風の過ぎゆく窓辺アマリリス
緑陰にタクト踊りてワルツかな
クレーン立つ島の漁港や風薫る
夏至る蟹釜飯の茶漬けかな
佳人二人訪ね来る日や合歓の花

7.04当期雑詠

2007-07-04 19:26:17 | Weblog
雨蛙蓮の浮葉に遊ぶ朝
人影の去りし小道や百日紅
雨止みてさやけき空や百日白

女子学生マニキュアに余念なし百日紅
佳人二人訪ね来る日や合歓の花

梅雨晴れ間搬出終わる作品展

この1週間、大阪モノレール千里中央駅構内で、昔の絵画教室同窓生有志による作品展を実施。近作がなく、数年前の淡彩スケッチで勘弁してもらったが、照明のおかげで意外に良く見えた。T氏 ,Oさんのお世話で本日無事終了。
この駅の1日の乗降客は1万5千人。仮に1%としても150人の人がチラッと見てくれる計算になる。
いわゆる企業のフィランソロフィーの一端らしく、出品は無料とか。次回の準備をしておかなくては。

7.01山開き

2007-07-01 09:38:33 | Weblog
山肌に法螺の木霊や山開き
護摩壇に赤く燃える火山開き
山開き護摩木のポンと爆ぜる音
山開き読経の声の岩に沁み
山伏の問答おかし山開き


今日7月1日は富士山の山開きと聞く。山により、地方により、さまざまな時期や情景だろうが、以前、箕面の滝道の入口付近、西安寺で、役の小角の流れを汲む修験者の山開き行事を見たことを思い出す。数十人の修験僧が集まって見ものであった。