河野 啓一/花冠同人

河野啓一の俳句ブログ

11.29デイケア

2007-11-29 20:31:09 | Weblog
それぞれの彩をもみじに木々の色
デイケアのひととき紅葉の葉を描く
並木道黄葉に埋もれ車椅子
木々の色落ち着く頃や秋は往く

ミシュランのガイドブックに東京の料理店の★ランクが乗ったそうな。ベルギーで一度だけ一つ星の店へ行った昔のことを思い出した。
大阪の吉兆もとんだミソをつけて、タベモノはよろず信用できないと悟った昨今。官僚も政治家も。悲しいことだ。

11.27小春日

2007-11-27 21:47:28 | Weblog
小春日の日溜まり嬉し絵筆とる
かぶ買いて煮物酢の物漬け物に
紅葉背に黄金の銀杏見事なり

冬近し柿の実狙う鴉かな
鴉ども我が家の柿を狙いおり
デイケアで松山の人に会う漱石忌

些細なことで妻と口論して朝家を出る。夫婦を象徴す一文字は?とのアンケート結果に;20代は愛、30代は、絆(または和)、60代以上では忍、とか。さもあらんと苦笑い。

桜紅葉銀杏黄葉、まだまだ見ごろが続き、素晴らしい。




11.20冬来る

2007-11-20 16:31:31 | Weblog
遠き空白く霞てみて冬来る
比良山頂伊吹も白く雪を呼ぶ
木犀の刈られて丸く冬支度
家々の影明るくて冬隣

柿の実のひとつ小鳥に残したし
柿の木を翳め鴉の羽音かな
彩錦限りなき道ドライブ路

連日の病院通い。昨日の皮膚科光線療法は若い医師の態度が気に食わず、後味の悪いこと。今日の循環器病センターの新任の先生は万事丁寧で、待ち時間の長さを忘れるほど。人柄の差は種々様々だ。まだ残る紅葉の街路樹を賞でながらドライブして帰る。

もみじ-2

2007-11-16 15:59:46 | Weblog
堂々と欅紅葉の枝広げ
とりどりのもみじ華やぎ秋惜しむ
花よりも黄葉の良さを知る年に

湖の向こう伊吹の裾紅葉
もみじ紅葉黄葉往く秋惜しみけり
柿の実を翳め鴉の羽音かな
華やげるもみじの中を散策す

暖冬の所為で周辺からモミジの気配が絶えず、句作もテーマが偏ってしまう。
年相応に毎週の病院通いで、今日の泌尿器科PSA検査はOK。替わってPsoriaの治療にUV療法を開始する始末。車窓から季節の移りかわりを観察出来るのがせめてもの慰めか。ドライバーを務めてくれる妻には感謝のほかない。

11.10秋惜しむ

2007-11-10 18:10:19 | Weblog
手のひらに団栗ひとつ秋惜しむ
秋惜しむ両の手に受ける夕陽かな
秋惜しむかのごとく小川の流れ行き

秋夕陽浴びてものみな光るかな
街路樹の錦を重ね秋深し
渓の音短き秋を告げんとす

いよいよ千里タウンの紅葉の色合いが重厚さを増してきた。欅が良い。全体の調和に欠かせない色だ。銀杏、桜、それぞれの持ち味。ゆりの木は独特の風合い。しかし本命の楓紅葉は来月まで待つことになるのだろうか?箕面の住人からは何も言って来ない。

11.08立冬/往く秋

2007-11-08 18:29:35 | Weblog
冬立ちて比良山頂の高さかな
立冬の陽射し野山に凛として
並木道錦を散らし秋深む

この秋は紅葉ゆっくり歩み来る
往く秋を惜しむや渓の水の音
往く秋を遥かに能勢の棚田かな

急に朝晩冷えるようになった。デイへの往復、並木の色がとりどりに変化していて、目を楽しませてくれる。家内は桃山台公園へ油絵スケッチの日。

11.05水煙1月号投句控

2007-11-04 21:20:02 | Weblog
望月の光あまねく野の草に
渡り来て水面に騒ぐ鳥の声
野の池についと団栗投げてみる
秋雨に烟る野の池鳥の影
松手入れ終りて庭の朝静か
秋の日のなお暖かしバラ芽伸ぶ
やわらかき木犀の香の部屋の中
この月に思い托さむ十三夜
夕暮れて日を囲むごと鰯雲
朝日にも夕日にも柿の光りけり

11.04秋日和

2007-11-04 18:27:40 | Weblog
秋日和柳生の里の苅田かな
大和路の秋や柳生の朴葉すし
大和路や柳生の里は柿の秋
山里の名も無き木にも秋の陽が

家々の影明るくて秋夕べ
鳥の群れ塒を指して天高し

今日は絶好の行楽日和。倅の車で奈良は柳生の里へ。半年振りに吟行と洒落込むことが出来た。柿の葉鮨は有名だが、旧柳生街道入り口近くで鄙びた朴葉すしというのにお目にかかる。
帰って民主党小沢代表が辞意とのニュース!政治家はもう全く信用できない。