降版時間だ!原稿を早goo!

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★銀座奥野ビルは昭和だった。

2016年05月13日 | 新聞


日刊ゲンダイの五木寛之さん(83)連載コラム「流されゆく日々」の写真を30年以上担当されている石山貴美子さん(68)の写真展「わたしが出会った素敵な作家たち」に行った(14日まで。中央区銀座1丁目の奥野ビル@巷房)。

野坂昭如、開高健、金子光晴、井上ひさし、草野心平、吉行淳之介、田中小実昌、寺山修司、大島渚、唐十郎、戸川昌子さんら(順不同)若かりし頃のスナップに見入った。
いずれも、1970年代に創刊され、五木さんらが編集長を務めたリトルマガジン「面白半分」誌上を飾った作家たち(→同誌があったことは知っているけど、内容は僕はよく知らない……)。

「野坂昭如さんが亡くなり、先月は戸川昌子さんも亡くなりましたねぇ……」
「この写真展の1970年代が、最も小説が元気だった時代ではないでしょうか……」
「今も第一線で活動されているのは、五木さんだけになりましたねぇ……」
と石山さんと話した。


会場の、中央区銀座1丁目の奥野ビルがとてもいい。
知人の会合で周辺の飲食店に何回か来たことがあったけど、こんな昭和モダンな建物があったとは知らなかった。
1932年(←5.15事件の年!)に本館、1934年に新館が建てられた、銀座屈指の高級アパルトメン。
そして、銀座最古の手動式エレベーター、フロアを示す針がかっこいい=写真
80年以上前に建てられ、現在も現役ビルが銀座に残っていたのか。
レトロどころか、アンティーク級な奥野ビル。

写真展も、建物も、昭和——。
どっこい、ビルを出たら、ユニクロとラオックスのビニール袋をたくさん抱えたアジア人旅行者が闊歩していた。

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