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絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

Oさんの風景画 鳩の絵

2011-10-09 | 絵画指導
いつも人物を描かれるOさんが、風景画に挑戦しています。



これは、デッサン会で風景画をしたときのスケッチを60号で描いたものです。
風景だけでは平凡でテーマ性に欠けるので、鳩を入れました。

私も、三羽のカラスを描きましたが、単なる点景として入れるのか、その鳩をメインにするのかで、絵の組み立てが変わります。

この場合は、風景が平凡なので、鳩が主役です。

ここで、注意してほしいのは、メインの鳩はどれか?という問題です。
今は、鳩がたくさんいるので、平均的です。一応一番近くにいる鳩が目立つので、
これを主役と考えて描くと良いでしょう。

その際、一羽だけがメインというより、手前の三羽くらいが主役と考えて、その他は脇役という設定にするのが良いのではないかと思います。
レンブラントの夜景という絵がありますが、あのような考え方です。
全員を同じように目立たせるのではなく、主役と脇役を作ると言う考え方です。

鳩の場合は、それぞれ自分からの距離が違いますから、空気遠近法から言えば、遠いものほど小さくなりますし、空気を被って弱くなりますから、その設定は意識しなくても、自然に近づけるだけで、脇役が引っ込んでくれますね。
今は、まだ脇役がうるさい感じがするので、もう少し自然に溶け込むことが必要です。
秘訣は、薄いグレーを含めた混色をすればよいのです。

周りと同化させることですが、空気遠近法は、空の色が被されば遠くのものに感じます。
遠くの山が青く見えるのは、空の色が被さるという考え方です。

この絵では、まだ主役が良い感じになっていません。
もっと、鳩のポーズの研究が必要です。

私は、カラスでしたが、そのためにカラスを探し回りました。
そして写真を撮りまくりました。500枚以上の写真を撮ったでしょう。
そして、そこから選び出しました。

その意味では研究して、最もふさわしい配置やポーズを作るのです。

それが、いかにも自然にさりげなく、しかし見る人に何かを感じさせるものになるようにです。その判断も画家の力量です。






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