絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

思いだすこと 1

2010-06-15 | 高校生の絵
高校生を指導していて、まさかこんなことまで指導するとは?と感じたことがありました。

県展に入選、水彩連盟展に入選、創元会展で特選、群馬県展で特選
などということが、当り前のように何年も続くと、出版社から作品を掲載依頼が来てしまいます。
普通高校生ではありえないことなので、そこまでの指導は要らないのですが、本校の場合は、必要になりました。

「先生の作品が素晴らしいので、ぜひ本に掲載したいと思いますが、よろしいですか?」というものです。それは、選ばれたのでうれしいとうっかりOKを出すと、大変です。
「掲載料が16万円です」などと、言われました。
私は、何度もそういう経験があるので、その都度断ってきましたが、絵を売って生活している人は、そういう本に載せて、自分はこういう本にも載る立派な絵描きなのだと買う人を安心させるために役立てる人もいるんですね。
だから、それだけのお金を出しても構わないという人もいるので、それはそれで良いのですが、生徒の場合には、そんなお金をかけても載せたいという人は滅多にいませんから、まず、そういう話があるかもしれないということを予め話しておいて、騙されないようにという注意が必要になりました。

もっとも、それらの本も出版社が作品を選ぶので、全員に声が掛るわけではありません。

今回も、そういうことが起こりました。大人の人なので、その辺は自己責任ですが、やはり同じ話をする必要を感じました。

いろいろ普通ならしなくてもいい経験をさせてもらいました。

嬉しい依頼は、県庁から選ばれて、1年間作品を県庁の会議室に飾るというものでした。
私も過去に2度依頼を受けましたが、それを生徒が依頼されたことがありました。
県展の作品のなかで、県の職員の人が特選以外の作品の中から選んで、作者に依頼するものです。おそらく、毎年5~6点ではないかと思います。

その代わり、その作品と額は、1年間貸し出しているので、他の展覧会で使うことができません。ただ、お礼がもらえるので嬉しいです。

それは、この絵でした。



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高校生の絵 17

2010-06-15 | 高校生の絵
もう一つ、本庄第一高校の絵では、異色な作品をご紹介します。



この作品は、代々木ゼミナールの全国高校生美術作品コンクールに出品するために制作しました。私は、現代絵画的なことも教えるため、このような作品をまず、デザインで行ないました。そして、その延長として抽象的な作品も指導しました。
この作品は、そのような過程を経て出て来た作品です。部員は、全員がこのような作品をデザインで作りました。画面の外までスパッタリングしています。

結果は、銅賞だったと思います。全国3位でした。
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美術史クイズ 35 解答と解説

2010-06-15 | 美術史クイズ
美術史クイズ 35

解答 

第1問 ローマのパンテオン アグリッパ

第2問 サンタクローチェ教会  ジュリアーノメヂチ

第3問 聖家族

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
解説

第1問 オクタビアヌスの家来のアグリッパが作りました。
    その後、壊れて作り直して現在の姿にしたのが、ハドリアヌスです。
    ラファエロは、功績が認められて、普通なら入れないパンテオンに埋葬されました。

第2問 サンタクローチェ教会は、前に広場があって、そこでロレンツォ豪華王の弟のジュリアーノが民衆の前にさっそうと登場しました。その時に持っていた大きな旗は、ボッチチェリーがデザインしたものだそうです。現在は、その広場は年に一回、中世サッカー試合のイベントが開かれているそうです。

第3問 ウフィッツィ美術館を入ると、最初の方にボッチチェリーの春やビーナスの誕生などがありますが、建物の反対側の目玉はティツィアーノのウルビーノのビーナスとこのミケランジェロの聖家族です。これは、油彩とテンペラで描かれているそうです。
丸い絵なので、目立ちますね。
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高校生の絵 16

2010-06-15 | 高校生の絵
本庄第一高校の美術部としては、珍しいタイプの絵を紹介します。
油の60号です。



私の指導は、形を描いて明暗法で描き進める方法を教えますが、この子は、色味が良いので、敢えて明暗法のアドバイスをしないで、見ていました。私が指導してしまうと、こういう絵になりません。生徒に良い面が見えた時は、しばらく静観してみるのも必要です。

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