10年前（２００９）に始まった岩国爆音訴訟の控訴審判決が、今日広島高等裁判所で下されました。控訴して４年が経ち、弁護団の先生方も、岩国に泊まり込み実際の爆音を体験したり、原告一人一人の意見を聴取したり、地道な作業と努力を重ねてこられましたが、判決は「飛行差し止めは認めず」「騒音は滑走路の沖合移設で軽減されたとして賠償額も減額」という、とても残念な結果でした。
飛行差し止めを認めない理由としては、米軍といういわゆる「第３者行為論」には、司法として判断できない（口を出すことができない）というものでした。裁判長の主文読み上げを聞いていて、”日本人が騒音に悩まされ日々の生活が困難になっているのに（憲法で保障されているのに）、米国との安保条約・地位協定は、憲法より上なのか？”と、大変な怒りを覚えました。しかし、爆音の酷さは、違法状態であるとして賠償を認めるという、相反する判断に思えました。
さらに、岩国では昨年春、厚木から空母艦載機が６０機も移駐してきて（東アジア最大の航空基地）爆音は数倍もひどくなっているにもかかわらず、艦載機移駐後については、騒音のデータがなく判断できないと判決で言われ、信じられない思いでした。
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