STRONG 遠藤 創造と破壊 銀幕の隙間でひとこと。

映画 TV CM 映像の現場で、いい効果やビジュアルを作り出しながら
ここで喋ったりぼやいています。

大変 ご無沙汰しております。

2012-06-02 09:52:24 | 職業としての映像
久々に更新します。
先月の29日に無事クランクアップいたしました。

今回は、美術 装飾 としての参加でしたが、内容はまさに盛り沢山という他ない作品でした。

ストーリーの性質上、細部の細部まで飾りを要するもので、膨大な時間と道具を必要としました。

しかし、昨今の2時間モノ の中でも最もローバジェットな枠の作品で、やりたいことや欲しいものの半分も出来ないというフラストレーションに加え、監督と我々のスポークスマン的な助監督が個性的(こう言うしか無い)過ぎて、円滑な作業が出来なかった。

久々に美術をやるので、それなりに燃えていたが............いやはやホントに美術という仕事は大変です。

やる事の多さ、要求される事の多さは、他パートの追随を許しません。

しかも昨今は、その仕事に対してのリスペクトもなく、要求はズゥズゥしくなる一方です。

どこがそうなのか?と言うと、予算が無い事を知っていて次々に要求して来ると言うところ。
その姿勢は、とくに局に近い TV業界の連中に顕著です。

スケジュールは超がつくほど厳しく、食事もままならない、人としての最低限の生活もできない現場。

そんな環境で「いい作品にして下さい」なんてのは、依存心を通り越している。

ズゥズゥしいにも程がある。甘ったれるんじゃない!

人を動かせば?金が動き、人を集めればそこには生活がある。

いい環境あってのいい仕事を思い出してほしい。

悲惨な事故や死人が出る前に。

我々が組織となった日、日本の映像界はどぉなるだろう?

本日の講釈は、ココまで。