STRONG 遠藤 創造と破壊 銀幕の隙間でひとこと。

映画 TV CM 映像の現場で、いい効果やビジュアルを作り出しながら
ここで喋ったりぼやいています。

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2016-08-13 00:37:11 | 職業としての映像
自信喪失。

現在 外資系制作会社 作品。
日本においては、ミドルハイバジェット の映画に参加している。

7月3日にクランクインしたが、イン当初はクランクアップ目前の 大友組「三月のライオン」に参加していた。
その 三月のライオンで、新人二人を起用して挑んだが アップと同時に小生の元を離れる事になった。

そして、休む間もなく 現在参加中のマンガ原作の実写化作品 でも
学生インターン女子 一名  本年新卒で、二月から大事に育てて来た新人女子 一名 そして、某極悪 映画の現場で
知り合い 操演に興味を持って、美術からスイッチしてきた男子一名で 挑んだ。

現場は、打ち合せとは大きく異なり、CGI や諸処の事情で ベタ付きにも関わらず まったく仕事が無い状況。

さすがの小生でも 憤怒を押さえるのに必死な感じ。

しかし、意欲ある 夢と希望に満ちた若者にとっては、現場で一日仕事が無いという破壊力は計りし得ない。
ただでさえ、現場での自分のあり方を模索し続けるポジションにおいて、それを推し量る目安も機会も無い。
己の存在価値を必要以上に考える時間と何もしないで現場にいる後ろめたさで、どんどん自滅の道を辿って行く。

小生が闘ったところで、現 現場の演出部には SFX を用いたアクションの経験が無いために
どういった場面で SFX を用いるかが解っておらず、オーダー出来ず 操作に時間を要する物である事だけが解っているために
出番の指示がだせない。
いろいろな マイナスのファクターが重なり、小生の大事な大事な パダワン達が メンタルクラッシュして行く様を
間近で見守りつつ、引き止める魅力を失った映画界を背に 彼女達を見送るしか出来ない自分。

何度もこの場で言ったが.......所詮 ワシのような 元不良が育成めいた事をするのは?
烏滸がましかったのかもな。
ここ十年で、何人がワシの元に来ただろうか?

大風呂敷を広げて、受け入れて来たが結局 嫌な思いをさせていたんじゃないだろうか?
見返りを求めてつもりは無いけど、どこかで感謝されたいなんて思っていたかも知れない。
多くの若者が訪れ、残った者はわずかの4名。

今回 奇しくも 男子が残ってくれるという?
長年望んでいた結果になったが、まだ作品も終わってない状況で 離脱者が出るのは?
指導者である小生の責任に他ならない。

とりわけ、新卒の子は 時代劇の継承者として 大事に大事にスペシャリストとして育成しようと
考えていたので、ショックが大きい.....すこぶる大きい。
彼女が エラそうに「バカじゃない、侍はそんな振る舞いしないし!」なんて事を新人助監督に
まくしたてている事を想像して喜んでいた。

しばらく 育成めいた事は止めようと思う。
毎回 思う。
でも若者達は、やってくる。
このジレンマから解放される日は来るのか?


馬鹿なお人好しが よなよな 片手によなよな思いに耽る。
あしたも現場だが 今夜はもう少し 苦い酒を飲ませてもらおう。
久々のブログ更新がこんな内容で申し訳ない。

所詮 独り言なので勘弁してください。
本日の講釈は、ココまで。