STRONG 遠藤 創造と破壊 銀幕の隙間でひとこと。

映画 TV CM 映像の現場で、いい効果やビジュアルを作り出しながら
ここで喋ったりぼやいています。

JCVD を観た。

2009-06-30 23:51:57 | 映画
本日は、某美術会社の応援として、一日 身体を泣かして来た。

ご用命を下さったのは、二十数年前に小生の下についていた T くん。

彼は、若い頃からストイックで、リスペクトできる。

しかし、ストイックもいいが、昼から午後9時半まで肉体労働をして、夕食の時間をとらないのは??となる。

とか言いつつ、自虐的にも「また何かあったら、呼んでね」と行って帰って来た。

「自虐的」と言えば、JCVD という映画をご存知かな?

この JCVD と言うのは、何隠そう ジャン クロード ヴァンダム のことなのだ。

邦題では「その男、ヴァンダム」となっています。

あまり書くとネタバレになってしまうので、ストーリーについては書きません。

この映画、ヴァンダムがヴァンダムとして出演している。

自らの私生活をネタに自らが演じている。 ドキュメントではなく、一本の映画として作られている。

その内容は、自虐ネタばかりで「オレは、アクションだけで行きたい訳じゃないんだ!」と言わんばかり。

こうして、もがき苦しんでいる 心の葛藤 を描いた作品もあまりないし、しかもなんか笑える。

「ロスト イン ラマンチャ」以来の玄人の胸に突き刺さる映画だと思います。

小生もまだまだもがき苦しんで、ジタバタしていこうと思ってます。

しかし、「 JCVD 」の企画って、バンダムの持ち込みなんだろうか?

他人の企画だったら、ヴァンダムって懐が深いですよね? 

どうやって、この企画通したんだろ? その書き方、教えて欲しいなぁ。

小生は、しばらくは 慰めの報酬 ばかりなのでした。

本日の講釈は、ココまで。
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皆さんは、どう思いますか?

2009-06-27 23:22:57 | 映画
季節もすっかり夏となりつつある今日この頃。

窓を全開で、リビングで映画鑑賞なんてこともありますよね?

夜の涼しい風がソヨソヨと部屋に入り込む中、電気を暗くしての 映画鑑賞。

いいですよね?

そこで、みなさんは こんな事を感じた事はありませんか?


「効果音はウルサイけど、セリフが聞き取れない」

「CM 中は大音量になり、番組中(映画 ドラマ)は聞き取れないほど小さい」

そう感じた方は、多いと思います。

CMがほぼ入らない、BSやCS 等で観ると「日本映画」もしくは「日本語吹替え」に顕著に現れます。

最近のTVや受像機は、ボリュームレベルが数値で画面に表示されるので、一見して違う事が解ります。

これには、いろいろな訳があるのですが、興味のある方は調べていただきたい。



われわれ作り手としては、もう少し視聴者やお客様の目線で考えて、こう言った事を改善して行くべきですね。

とは言うものの、現在の業界はアフレコをする事がほとんど無く、かぶせて鮮明なセリフを録る事ができません。

つまり、現場で全ての収録が行なわれているのです。

(アレッ?じゃぁ後からセリフを入れる、吹替えもなんで聞こえ辛いんだろう?ナゾです。)



録音部さんも現場での雑音が入らないよう絞っているし、 空いているスタッフは、自動車を停めたり人を止めたり

しているのです。

日本の役者さんの発声にも問題がありそうですが、日本の言語そのものが、感情や表現を表すのに囁いたり小声で

喋ったりと言う事が多いのも確かです。

でもお芝居ももう少し、なんとかなりませんかねぇ。

現代の技術で、どうにかならないものですかね?

あとで着ける 音楽や効果音のレベルも大きすぎる気がするのですが........。

みなさんは、どう思われますか?

本日の講釈は、ココまで。
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応援の日々。

2009-06-26 11:30:20 | お仕事
23日から本日、単発の応援の仕事をしている。

まぁ簡単に言うとアルバイトというやつだ。

23日は、美術装飾の助っ人

24日は、操演(特効)の助っ人
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25日は、また 美術装飾

そして本日は、「ヨロシク」と昨日言われて内容はまだ聞いていない。

どうやら、夕方近くに渋谷あたりで合流と言う事らしい。

何にせよ、お仕事があるのがありがたい。

いろんな経験をして、いろんな事が出来るようになったお陰で、美術以外のアルバイトが出来てます。

というか、どの仕事も 小生が業界に入った頃は、装飾部がすべてやっていたことだけど。

なんとか、こうして喰い繋いでいる内に「好転」することを期待しつつ、出掛ける準備を

することにします。



本日は、もう一回 更新しようかと思ってます。
(約束はしませんよ。)




現場移動(久々に仕事)

2009-06-24 00:11:45 | 職業としての映像
本日は、久々の仕事だった。

と言ってもロケセットの「飾り込み」の応援。

しかし、実際にオファーをもらって仕事の出るのは、テゴマス「七夕祭り」のプロモ以来となる。

現場移動ってヤツもかなり久しぶりの事。

この現場移動だが、いまでは当たり前のようにナビゲーションシステムってヤツで、スイスイとしているが、

この「ナビ」ってモノは、もともとはアメリカが「ミサイルを正確に敵国に落とす」ために作られたものだ。

軍事的に打ち上げた、数知れない衛星を無断で使用しているのが、このドライブナビゲーションなのだ。

しかし、その衛星の老朽化がいま問題となっている。

数年後には、衛星の老朽化のためにナビゲーションシステムに誤差が生じるであろうとの事。

その誤差は、数メートル~数キロに渡るらしい。

まぁ、ただでその数百万ドルもする衛星達を使わせてもらっているのだから文句は無いけど。

数メートルなら、ウロウロしているスタッフやロケバス等の車両を見つければ問題ないが、

数キロとなると話しは別だ。

現場だと思って行っても、当然の如く誰もいないし撮影もやっていない。

しかし、小生は心の底では、「はやく、そうなればいいのに」なんて不謹慎な事を考えている。

なぜなら、小生はナビを着けていないし、着ける事も考えていない。

あまり迷った事が無いし、運転前に地図を見ておけば、ほぼ間違いなく行ける。

一度通った道は忘れないし、いわゆる特技を活かせるようになるからだ。

本当のプロドライバーには、そんな血の通わないモノに用はないのだ。

といいつつ、小生はプロドライバーではない。

本日の講釈は、ココまで。


初志回帰。

2009-06-21 00:28:34 | 職業としての映像
本日、戸棚を整理していたら「おぉ!」となった。

それは ↓
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なんとも懐かしい、小生のデビュー作 台本。

表紙が若干痛んでいるものの、何の筆記後も無い。

確か初めてと言う事で、2冊頂いたのでした。


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ご覧のように「わら半紙」に印刷されていたんです。

いまでは、真っ白なツルツルした紙が使用されていますが、こうしてみると「わら半紙」の方がらしい気がします。

当時は、スケジュール表も個々には配られず、われわれが撮影所の広場や入口に張り出された、青刷りのプリントをノートに書き写していました。現在は、当たり前のような事が、そうではなかったのです。

思えば、コンビニも無いしハンズも無い。

携帯も無ければ、パソコンも無かった。

便利なツールが増え、仕事の分量も増え、現場で本当に必要な精神や気質が失われてしまったように思います。


こうした古い台本を見ると、業界に入って来た頃の新鮮な気持ちが、やや戻って来ます。

いまは、生きる事が精一杯ですが、これからも野心や希望を失わず頑張って活きます。


ブスブスと燃えカスになりそうな、内なる炎をせめてメラメラに戻しましょう。

と言っている、小生にヒザには。



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本日の講釈は、ココまで。


遂に行政が入ったか?

2009-06-19 18:11:41 | 職業としての映像
久しぶりに「東京スポーツ」を買ってみた。

理由は、察しのいい方ならお解りだと思う。

先日 お話ししたように NOA の 斉藤選手 の大きな決断が気になっていたからだ。

彼の実家が、心ないファンから、嫌がらせを受けているらしい。

周知の通り、プロレスは「プロスポーツ」として認められていない。

こう言った 最悪の事態 になった場合、ブクシングのようにコミッションがしっかりしている競技として認められて いるスポーツ であっても 問題にはなるが、ケアもしっかりしている。

ボクシングにしてもプロレスにしても、一度リングに上がってしまえば、何があってもおかしくはない。

三沢選手は、無理を押しても試合に出たかった。

対する 斉藤選手は、精一杯の仕事をしたのだ。

どちらにもいくつかのフォルトはあるだろうが、どちらにも「 罪 」はない。


この事件をきっかけに「行政指導」的な、会合が設けられたらしい。

何かが起きてからしか、こう言った連中は動いてくれない。

最低限のルールや健康診断、ライセンスやコミッショナーと問題は山積みだろう。

なぜなら、プロレスは「エンターテイメント」でもあるからだ。



われわれも「エンターテイメント」を作っている。

われわれの現場もプロレスのリングとよく似ている。

一度クランクインしてしまうと、何が何でも「 撮影 」すると言う状態だ。

睡眠不足による、交通事故や病院にいけずに 「命を落とした」スタッフを何人も知っている。

プロレスにコミッションが無いように、われわれの映像界にも ユニオン が無い。

「自分の身は、自分で守れ」「怪我と病気は自分持ち」

これがわれわれの業界の現状だ。

つまり、安心して働ける環境ではない。


ハリウッドには、監督 脚本 俳優 スタッフ それぞれにユニオンがあり、最低限の安全と生活が保障されている。

現在の現場は、過酷なスケジュールと緊張感の無さで、いつ「大事件」が起きても不思議ではない。

やはり何か「大きな事故」が起きて、犠牲者が出るまで「 行政 」は動いてくれないのだろうか?

と言うより、現行の「 労働基準法 」を 国がしっかりと執行してくれるだけでも違うと思うが。



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最後に 、斉藤選手の選択は正しいと感じます。

嫌がらせをするような「人の痛みを知らない輩」は、気にする事はない。

本当に解っている プロレスファンは、斉藤選手こそを応援してやるべき。

斉藤選手のバックドロップは、世界一になったのだ。

なぜなら、あの三沢選手をマットに沈めたのだから。

そうでなければ、三沢選手に申し訳ない。

しかし、決して忘れてはならない 事実 があることも確か。

本日の講釈は、ココまで。


フリーランスのメリット&デメリット

2009-06-19 01:18:26 | 映像美術のお仕事
最近は、めっきりとヒマをしているが、ココで「これから業界をめざす」人達に

アドバイスとして、フリーランスのメリットとデメリットを言っておこう。

小生も最初から フリーランス だった訳ではない。

下積みの3年程は、美術装飾会社に入社して自力を着けていった訳です。

その会社も自ら辞めた訳では無く、会社そのものが解散してしまったために否応無しに「フリー」になりました。

自分でなろうとしてなった訳ではないので、そりゃぁ苦労しましたし不安で一杯でした。

ナニせ、業界で名前も売れていないのに「オファー」があるとは思えませんでしたから。

「コノ番組(大江戸捜査網)が終わったら、会社を解散するから。」と当時の社長に言われた時は、正直 一般職に戻る覚悟さえしていました。

そこで運良く(悪く?)、「太陽に吠えろ!」の小道具さんが諸事情により急に辞めてしまい、撮影所で「大江戸~」の後片付けをしていた小生と 師匠 に「このアトが決まってなかったら、ウチの番組やってくれない?」

そこからが、フリーランス生活の始まりです。

前置きが長くなりましたが、ここから 本題に入りますね。

まずは、「メリット」から

◯ 作品をヤル気になるまで、時間が自由(蓄えやライフスタイルによるが)

◯ 作品を選ぶ事が出来る(上記( )に加え、オファー先とのチカラ関係に左右されるが)

◯ 社会的会社的な行事に出なくて済む

◯ いろいろな会社や同業者、またはメディアで仕事ができる。

◯ コネクションやネットワーク、知り合いが多くなる。

◯ ベースや人材を持てば、ギャランティが良い(そうでなくても一般的には、社員よりも金額は良い)

◯ 自分で、確定申告 できる(良いか悪いかこれは、人によります)

どれも裏を返すと デメリット につながる。




そして デメリット

● オファーが来るまで、仕事がない

● 自分で、営業に廻らなくてはならない。

● 失敗が許されない(次のオファーが来なくなります)

● 何も保証がない

● ベースが無い場合は、個人で仕事を受けられない

● 生活が安定しない

● 先の予想がつき辛い

● オファーの受け方で、大作を逃したりする

● 一度、受けたら断れない(例外を除く)

コレ等がデメリットだが、逆にメリットになりうる事もある


結果から言うと、どちらも ちゃんとヤラなければ、お金はもらえないということ。


箇条書きにしたが、それぞれがコレだけではないのは、言うまでもない。

あとはどちらかを選ぶか、実際に体験すれば解って来るだろう。



個人的には、フリーランスでヤリたい人も、どこか「美術装飾会社」に入社して、自力を着けて顔を売ってからの独立をお薦めする。


本日の講釈は、ココまで。P1050044
大作ヤリてぇ~なぁ~!


舟木くん、お帰り!Part 2

2009-06-17 21:43:47 | 格闘技
NOA の 三沢選手の不幸をキッカケに久しぶりに「プロレス」について、考えたり調べてみた。


大きな存在を失ってしまった プロレス界。

これからのプロレス業界に大きな影響を与える事は、言うまでもないだろう。

そんな事を考えながら、ネットでアレやコレを検索していたら.....「 ?! 」

うれしいニュースをみつけた。

それは、「舟木 誠勝 選手」が 全日本プロレス のリングにあがる。

こんなに大きなニュースを見聞き逃していたなんて!


あれほどドップリと浸かっていた「プロレス」から、これほど自分が遠のいていたとは。



なにはともあれ、舟木くんがプロレスに戻って来るのは、嬉しい限りだ。

彼が最初に焦がれて、その身を投じた「プロレス」。


人間は、一通りの苦難を越えて「原点」を見つめ直さなければならない。

彼がどんな ファイト してくれるのか楽しみだ。

試合形式は、タッグマッチ。

パートナーは、全日本プロレスの「武藤 選手」で、対するコーナーには「蝶野 選手&鈴木 選手」だ。

武藤 蝶野 舟木選手は、新日本プロレスの同期入門。

鈴木 選手は、新日本の後輩で舟木くんと同じ歳で、パンクラス旗揚げ一緒に参加した仲だ。

それぞれが、同じリングから育ち、また同じリングで出会う。



10年前なら、東京ドームをフルハウスにできたカードだ。


いまでは、TV(地上波)ですら見る事が出来ない。

残念だが、まずは新聞で読み、DVD になってからの観戦になるだろう。



ふたたび、おかえり「舟木くん」いい試合を期待しているよ。



本日の講釈は、ココまで。


さて問題です。

2009-06-17 00:31:43 | よもやま話し
いつ来るとも知れない、仕事のオファーを 完全に ヒッキー状態で待っている。

こうなってくると、天国のように感じられた 我が家 も少々居心地が悪い。

strong W に対する罪悪感やこれからの生活の不安等々で、会話もはずまない。

お互いに気を使って、家庭内に「言ってならない」「言い辛い」「聞き辛い」ワードが増えつつある。

あれほど忙しかった事がウソのようだ。

ほんと~に映像業界は極端なんだからっ!

もぉっ!


しか~し、我々の絆がこのくらいの事で、オシャカになる訳もない。


だがやはり、少々「ノイローゼ気味」なんだろうか?

愛娘の「ミルコ」の視線もどこか冷たく感じる事もある。

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さて、ここで「 問 題 」です。

Q - 1

2コマ目の「ミルコのセリフ」は、小生の耳にいったい どう?聞こえたでしょうか?
◯ ◯ を言葉で、埋めて下さい。



考えられる 「 解 答 」を コメント してくださいね。

正解者の中から、一名様に「幸福の念」を贈らせていただきます。

締め切りは、6月22日(別に理由は無い)

本日の講釈は、ココまで。


ベテランでも。

2009-06-14 00:16:30 | 格闘技
先ほど、またしても驚きの悲報を目にした。

プロレスラー「三沢光晴」がリングの上で、逝ってしまった。

年齢は、小生とほぼ変わらない。

先日、映画「ザ?レスラー」について、書いたばかりだというのに。

こんなタイムリーは、歓迎出来ない。

小生の記憶では、三沢選手は器用で、天才とも言うべきレスラーだ。

格闘技を長く続けると言う事は、身体中に怪我をかかえて、それらと巧く折り合いを付けながらリングに上がる。

小生ですら、高校時代に痛めた ヒザ は、完治せずに折り合いをつけながら仕事や生活やトレーニングしている。

つまり、完治しないキズと巧くつき合っていく訳だ。

そのキズの原因の多くは、厳しい練習や試合で受けた相手の技だ。

プロレスというのは、「受けの美学」である。 相手が技を掛けて来たら受け止め、反撃するところに真髄がある。

バンプ(受け身)の巧いレスラーこそが最強と信じて疑わない。

三沢選手もそうである。 彼のバンプは一級品だった。

彼が生涯に受けた「バックドロップ」がどれほどの数なのか?

また彼が放ったバックドロップの数は?




蓄積なのか? 油断なのか? 受けきれないほどの強力なバックドロップだったのか?

時代が進み、技の危険度が上昇した結果、受け身がとり辛いものが増えてしまった。

お客の目も肥えて、受け身のとれない技と知っていて、大きな声援を贈る。

いまでは、必殺技じゃなくなっていた バックドロップ。

小生が知っているバックドロップは、みんな必殺でした。 プロレスラーだからこそ、受けられる技なのです。

プロレスラーですら、一歩間違えれば命を落とすのです。


三沢選手、貴方は素晴らしい レスラーでした。

リングの上こそ、三沢選手にふさわしい場所です。

深く深く、ご冥福をお祈り致します。