STRONG 遠藤 創造と破壊 銀幕の隙間でひとこと。

映画 TV CM 映像の現場で、いい効果やビジュアルを作り出しながら
ここで喋ったりぼやいています。

言い訳。

2013-05-25 23:13:41 | よもやま話し
昨今の作品は、満足な予算がない。

いや 昨今に限らず、予算が満足にあった作品なんて?おそらく50年は皆無だろう。

しかし、ここ15年と言うもの 露骨に かつ 圧力的に クランクイン前からプロデューサー等が
締め付けてくる。

「そんな 予算は、ありませんから」

この一言は、かなりの抑止力を持っている。

クランクイン 前に この一言を言う事によって、押さえられる事はかなりある。


しかし、抑止力となるべき言葉「予算がないから」は、クランクイン前には プロデューサー等にとって
便利な剣となるが、いざクランクインすると?大きなリスクを孕んでくる。

それは、いいものいい作品を作る上で、現場においてのそれを遠ざける『 言い訳 』になるからだ。
インしてから、どんなに 監督やプロデューサーが高いクオリティーを望もうとも?
それをしなくてもいい言葉が『予算がありませんでした』となる。

プロデューサーが「ここは、こうした方がいいんじゃないですか?」と思ったり言ったりしても?
今度は、現場サイドから「その予算がなかったものですから」と返されるからだ。

このお互いの 汚いやり取りで、現代の映像界は成り立っている。

気の毒なのは、現場で走り回っている若者達だ。
満足なギャラももらえず、厳しいスケジュールをこなし、安い賃金 故に休みも無く次の作品に
向かって行く。
モチベーションをどこに?持って行っているのか心配になる。

我々、上に立つ者が これからどれだけの人間を輩出出来るか?
ほぼ 絶望的なところまで来ている。

立ち上がれ! 開ける ドア は教えてやる!
言い訳なんか、捨てちまえ! ヤツ等と同じ事をしていても巡らない!

本日の講釈は、ココまで。Mm0989_2