STRONG 遠藤 創造と破壊 銀幕の隙間でひとこと。

映画 TV CM 映像の現場で、いい効果やビジュアルを作り出しながら
ここで喋ったりぼやいています。

ヤベェ~よ。すげぇ~よ。

2014-05-31 00:18:42 | 映画

昨日 ついに 完成初号試写に 行って来た。
そう 『 るろうに剣心 京都大火編 』の 完成試写会である。

朝 TMC に入り、現在参加中の「プラトニック」のセットが無事に廻るのを見届けて、
9時15分ころに ゴジラの実家 へと向かう。
試写会場に入ると..........「おぉ~っ!元気ぃ? ヤバイの出来たよぉ!」っと真っ先に来てくれたのが
なんと 大友監督 でした。
「またやっちゃいましたねぇ!?」っと応え、固い握手をして雑談に突入。
次々と現れる 懐かしい顔ぶれ。
やはり、半年以上も一緒に地獄巡りをしたメンバー。
どんなに 時間が開こうとも?昨日も一緒にいたように話しが出来る。

こいつ等と一緒に 前作で自ら上げたハードルを
今回もこいつ等と超えたということになる。

今回も小生のポジションは、操演部としての参加。
つまり クレジットは Strong 遠藤 と言う訳だ。

内容については、守秘義務のために語る事は出来ないが?これだけは言う事が出来ます。

まず小生の30年を超える映画界での生活において、これほどの スケール は初めてである。
そして、長年の悲願である 「アメリカ映画を超える」という夢が叶った気がします。

おそらく ご覧になった全ての人が 日本映画 である事を忘れるような?圧倒的に畳み掛けてくる
展開に中毒になるような疲労感を得る事となるだろう。

どえらいモノを作ってしまいました。

願わくば、この『るろうに剣心』が日本はおろか海外に置いても良きムーブメントとなり
皆さんに楽しんでいただきたいです。

本日の講釈は、ココまで。


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信じているんだけどなぁ。

2014-05-11 17:49:47 | 職業としての映像
本年のある日。

一本の電話がかかって来た。
ある美術監督「先日 お願いした 映画 なんだけど、監督がやっぱりいつも一緒にやっている人がいいと言って来て、
       遠藤さんにお願いする事が出来なくなりました。すみません。」
STRONG   「あぁ そうですか......残念です。」

そんなやり取りがあり、その事を SNS を通じて 仕事が急に無くなった事 冗談めかして報告した。

すると? その SNS を通じて、兼ねてからの友人 K から 連絡が入った。
K  『空いているんですか?』
ワシ 『うん、さっき 急にバラされちゃってね。(笑)』
K   『よかったら? ウチの仕事やってもらえませんか?』
ワシ 『 いいけど、モノはなぁ~に?』
K   『 2H なんですけど。』
ワシ 『 えぇっと、期間は?いつから?いつまで?』
K  『 2月10日くらいから、ロケハンになって3月のアタマ終わりです。』
ワシ 『 なんか、丁度よさそうだね? やらせてもらいます。』
K  『 じゃぁ、とりあえず明日 ウチの事務所に来て下さい。詳しい事をお話しします。』
ワシ 『 解りました。じゃぁ ◯△時にどうですか?』
K 『 その時間なら?事務所におりますので、待ってます。』
そんなやりとりをSNS の DM でして、明けて次の日に実際に合いに行った。

久しぶりの再会だったので、お互いの近況なんかをひとしきり話し、入室してからしばし経過してから
本題へと入って行った。

K 『 今回は、よろしくお願い致します。』
ワシ 『 こちらこそ、よろしくお願いします。』
K   『 コレが準備稿です。』
ワシ 『 はい。 ところで?メンバーの編成は?どうなっているの?』
K 『 はい、持ち道具さんは、もう決まっていまして。 装飾のアタマ は ◯ ◯ さんです。』
ワシ 『 えっ? ◯ ◯ さん? ワシ 今回 助手で呼ばれたの?』
K 『 そうなんですよ。 もう一日ロケハンも行ってもらっているんです。』

困惑して一分ほど考えてから。

ワシ 『 あのぉ~ 2H だよね? 製作 ◯◯◯ だよね? 予算そんなにないでしょ? ワシ ◯◯さんの下に着くのは?
    全然気にならないけど、このご時世で? ◯◯さんとワシを使うのは?かなり贅沢なんじゃない?』
K   『 解っています。でも どうしてもキチンとやらないといけない作品ですし、いつもはボクがやっている作品なん    ですが、いまやっている作品で行けないんで。』
ワシ 『 じゃぁ、ウチの若いのだけ使えば?アイツ結構出来る方だよ。それにしても 2H でこのメンバーは無いでし     ょ? なんか?気を使わせているなら?そんなのいいから、はっきり言っていいよ。いらないって。』
K 『 いいえ、やってください。 お金は、なんとかしますんで。でもちょっと負けてください。』
ワシ 『 そう? まぁちょっと負けるくらいならいいけど、ほんとうに大丈夫なの?』
K 『 大丈夫です。 お願いします。』

こうして、その仕事を請け負い 無事にクランクインして、そして無事にクランクアップした。

いまの作品に合流したのが 3月15日。
そして現在 5月11日 彼との連絡は途絶え、当然の如く その時の 2H の報酬は振り込まれて来ない。

通常は、翌月の末 もしくは? 翌々月のアタマ もしくは?精算を提出し次第に報酬を受け取ると言うのが?
暗黙の了解となっているが 契約書 取り交わさないので、口頭でのお知らせになる。

しかし、事務所は不在 電話には出ない まぁ当然だろう。
だが もっとも腹立たしいのは? 払わない事もさることながら、SNS には アメフト観戦等の記事をアップしていることだ。 いったいどういう?神経なんだろう?

友人だと思っていたのに?  とりあえず、被害者を募り始めている。
だんだんと 攻撃的になって行く自分を恐れながら。

本時tの講釈は、ココまで。


5月になりましたね。

2014-05-01 12:25:03 | 撮影現場って言うのはね
いよいよ本年の3分の1が過ぎ去りました。
昨年の今頃は、映画『黒執事』の撮影で北九州の小倉にいました。
最近 当ブログにお越しの皆さんの多くが、業界に興味を持って『 進 路 』を意識しての検索でヒットしている感じを受けますので、今日は この業界での収入について少しお話ししましょう。

皆さん ご存知のように小生は、フリーランスとして活動しております。
しかし、ある会社の番頭さん的な事もしております。
これは、契約している訳でも何でも無いのですが、いずれその会社の役員になる事を約束した上での
活動となっており、毎月ちゃんとした手当を頂いている訳ではありません。
小生の我がままで、フリーランスの体制のままやらせてもらっています。
無論 その会社を通じての作品参加となれば? しっかりと頂いています。

小生がフリーランスと名乗っているのは?
あくまでも マネージメントを人に任せず自分ですべてを行っているからです。

会社に属さないと言う事は、自由に作品をチョイスできます。(生活に左右されますが)
その代わり、リスクも伴ってきます。
まずは、ギャランティの保証がありません。

正直に申しますと 本年 の収入は?
まだ 昨年の ひと月分 もありません。
オファーを受けて、作品に参加しても 先方(美術会社 や 製作会社)が一向に
ギャランティを振り込んで来ないためにこう言った現象が発生します。

現在 連絡がつかない会社が 2社ほどあり、そろそろ 裁判に持ち込もうか?
何て事を考え始めているくらいです。

業界で会社を起こしている人間は、綺麗に辞める人間はいません。
発つ鳥 跡を濁しまくりでいなくなります。
か?と思うと? またどこかで同じような会社を起業していたりします。

そんな人達のおかげで
幾ばくかの蓄えも?そろそろ 底が見えて来ている訳で(笑)
かなり厳しい年になっています。
ワイフが怖い。


こうして、われわれフリーランスの業界人は、たとえ仕事をしていても?
収入の方は無かったりもするのが現実です。

これを俗にいう『 貧乏 暇無し』ってやつです。

日本の業界は、契約書というものを書きません。
つまり 人と人の信頼関係と口約束の世界なんです。
ある日に電話が来て。
「いつから空いてますか?」
「◯月◯日からなら、動けますよ」
「じゃぁ、今度◯◯組で◯◯な映画なんですけど、やってもらえますか?」
「いいですよ。期間はどのくらいですか?」
「◯月中旬から準備で ◯月◯日インで、ざっと3ヶ月くらいですかね?」
「解りました。やらせてもらいます。」
と言うような?やり取りがあって、数千万円が動く世界なんです。
ほんとにアバウトなんです。

信用だけが頼りなんですが.............。
裏切られる事も チョイチョイ あります。
金の切れ目が縁の切れ目とは?良く言ったもんで。
友人だと思っていても..........?

と言う訳で、これから業界を目指す方。
堅実なアナタは、どこかの会社に所属した方がいいですよ。
冒険家なアナタは、フリーランスもいいですかね?

本日の講釈は、ココまで。








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