Straight Travel

日々読む本についての感想です。
特に好きな村上春樹さん、柴田元幸さんの著書についてなど。

「粋酒酔音 世界の音楽と酒への旅」 星川京児著 (音楽之友社)

2005-02-14 | 柴田元幸
「粋酒酔音 世界の音楽と酒への旅」 星川京児著 (音楽之友社)を読みました。
作者は音楽プロデューサー。民族音楽を中心としてさまざまなジャンルの音楽を手がけ、愛し、世界各国をめぐっています。そして無類の酒好き!
この本は章を春夏秋冬に区切り、世界中のおすすめの音楽と酒がとりあげられています。
音楽に携わっている方らしく、文章も切れがよくリズミカルです。そしてとりあげる音楽と酒がとてもマニアック・・・。
アジアの打楽器からロシアの合唱団、日本の民謡までその取り上げる音楽は本当に多彩。
お酒も、椰子酒トゥアック、インドの花の花片を使った蒸留酒モフア酒、アイルランドのミード(蜂蜜酒)、タンザニアの筍から作る酒、遊牧民のミルクの酒アルヒーなどなど聞いたことも飲んだこともないものばかり。通常一般の流通にのらない酒も紹介されています。
「酒席と音楽は切っても切れないもの。気持ちの酔えない音楽を作ってどうするの」という
言葉に、作者の自身の仕事に対する誇りとこだわりが感じられました。