Simplex's Memo

鉄道と本の話題を中心に、気の向くまま綴ります。

豊橋鉄道3100形の一族。(その7)

2005-09-21 05:52:05 | 鉄道(路面電車)
豊橋鉄道3100形7両の「いま」をお伝えしてきたシリーズも今回が最終回。
現役ラストナンバーの3107を紹介したい。

3107は名古屋市電1471として1942年に誕生した。
幸い戦災に遭うことなく1971年の3月まで名古屋で走った後、豊橋にやってきた。
既に名古屋時代にワンマン化されていたのは3106の時にお話ししたとおりだが、豊橋にやってきた1971年6月の時点では東田本線のワンマン化が開始されていなかったため、3101~3105は車掌が乗務するツーマンカーとして使用された。

その後1993年に冷房化、その後尾灯を角形のものに交換している。
冷房装置はCU77A。余談だが780形も同形式の冷房装置を使用している。
なお、冷房化されずに姿を消した2両について触れておくと、名古屋市電1473だった3108は1993年に、同じく1474だった3109は1990年にそれぞれ廃車されている。


次は駅前に進入するところを撮ってみた。

現在の広告主は「トーリンホーム」
豊橋市内に本社を持つ木造注文住宅販売会社である。
ここのHPの中に「トーリン号」として広告電車が紹介されている。
1999年10月から現在のデザインで走っている。
カラフルだけど、どぎつさは感じない。なかなか好感が持てるデザインだと思う。

3107が最後を迎えるのは、同形式のラストナンバーであること、3101→781、3102→782と広告が継承されたのを見て、次は3103→783だろうと勝手に思いこんでいたため最後を迎えるのはまだ先だろうとタカをくくっていた。
しかし、783が「トーリン号」として登場したため、3107の寿命は長くないなと思っていた矢先に運用を離脱し、解体に向けて作業が始まったという。
結局、現役時代の3107を最後に目撃したのは8月28日の夕暮れ、3202とすれ違いざまに駅前へ進入する所だった(写真左)。


先月改装を終えた780形が稼働を始めてから、僅か一ヶ月間に3両の3100形が姿を消した。
これから残る780形4両が岐阜から搬入されてくる。
現役で走る3100形の姿を見ることが出来る期間は長いとは言えない。
そして、恐らく3100型と前後して元名古屋市電1200型である3700形も姿を消すため、現役の「元名古屋市電」の路面電車は全滅、という事になる。

3100形が全廃になる前にもう一度、豊橋へ行ってみたいと考えている。
最後の最後まで地味という印象は拭えない電車だったが、「地味」という事は堅実にその使命を果たしてきたという事でもある。

それでも、流石に「最後」となると沿線にカメラを持った人が増えるだろう。既にそうなりつつある印象もある。
のんびり、ゆったり乗ったり撮ったりできるのも今のうちだろう。

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2 コメント

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消えてた (りゅーでん)
2005-09-24 20:53:25
本日1週間ぶりに赤岩車庫へ行ったら先週に

解体中だった3101、3106、3107の3両は

跡形も無く消えていました。(TT)



永遠にさよならになってしまいました。

当地で壊した形跡は無くどこかへ持っていたものと

思われます。いったいどこへ?



一方で3200が台検(全検?)に入っており

次の780の登場は少し先のようです。
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消えましたか。 (Simplex)
2005-09-25 16:54:01
りゅーでんさん、こんにちは。



>跡形も無く消えていました。

3両とも赤岩口の車庫から姿を消してしまいましたか。

しばらくの間は電車の入れ替えに伴う解体が続くので、寂しいものがあります。



>次の780の登場は少し先のようです。

旧市ノ坪にいる780形4両に動きがあったという話は聞かないので、今年度福井へ行く車両を搬出した後、豊橋へ行く車両を搬出するものと思われます。

そう考えると、来月の到着はないと見れば良いのかなぁとコメントを拝見して思いました。

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