森岡 周のブログ

脳の講座や講演スケジュールなど・・・

脳卒中後の機能回復に影響を与える要因(part 1)

2011年07月04日 23時46分45秒 | 脳講座



1)体性感覚フィードバック
4野の興奮性調べるために感覚入力を使用しており,麻痺側への体性感覚入力が運動回復に関係するかもしれない.
Sharma N, Cohen LG. Recovery of motor function after stroke. Dev Psychobiol. 2010 Nov 17. [Epub ahead of print]


以下は他の論文からの吟味です.

この際,他の研究と吟味すると近位筋には固有感覚,遠位筋には固有感覚だけでなく,皮膚触覚が必要です.
すなわち,4aには固有感覚,4pには皮膚触覚となります.

麻痺側は初期は自分では動かすことができません.
他動運動であっても環境と身体を相互作用させながら,セラピストが動かし,探索行為をさせることが大切です.
Active touchを意識しながら.

という理由は3野と4野は直接的な機能連結はなく,3→1→2野(あるいは3→1,あるいは3→1→2,その後連合野処理)の階層処理を終えた情報が4野に入るからです.
特に,皮膚触覚はその様相が強いのです.一方,固有感覚に伴う運動感覚はダイレクトに4野にも入ります.
1野,2野は感覚入力だけでなく注意の影響を大きく受けますから,Active touchなのです.

この回路網については次回記載します.

twitter

2011年07月04日 22時39分03秒 | インフォメーション
畿央大学もtwitterをはじめたし,なりすまし対策にも配慮しなければなりませんし,,,私もとりあえず登録しました.
けれど,ブログ中心は変わりありません.
ひらめき,短文での思考の言語などはtwiterでも表現していきます.
ただし,日々,ヘビーなので,質問やリツイートの要求にはお答えかねますのでご了解ください.
あくまでもつぶやきなので,これがコミュニケーションの本体にはなりません.
私は左脳よりも右脳の紡錘状回を大切にしていますので・・・


あくまでも私のコミュニケーションはメールでもなし,twitterでもなし,
膝をつきあわせて,face to faceで酒を飲む.
それにつきます.


けれど...情報や思いはtwitterにも発信していきますので,フォローよろしくお願いします.


神経心理学に掲載!

2011年07月04日 08時35分17秒 | インフォメーション
神経心理学雑誌に以下の原著論文が掲載されました.
沖田学,宮本謙三,森岡 周,八木文雄,椛 秀人:模倣障害を呈した右片麻痺患者及び失語症患者における視覚情報と体性感覚情報の異種感覚情報の統合が模倣に与える影響~視覚遮蔽下模倣検査による検討~
神経心理学27: 79-167-176, 2011

沖田先生おめでとう! 仕事が順調で何よりです.このように形にのこすことは,美しい仕事です!
天国の八木先生は,私たちに微笑みをなげかけているでしょう.
八木先生を思い出すと,いつも無念になります.
先生の仕事に恥じないように,日々,闘っていきたいと思います.
それを思い出させる論文となりました.