Men's wear      plat du jour

今日の気分と予定に、何を合わせますか。 時間があれば何か聴きましょう。

冬の仕度

2022-08-23 |  その他
毎年のようにエスカレートする猛暑で、夏のスタイルは年々難しくなってきました。
そんな中、洋服屋さんでもないのにもう秋冬のことをご相談に来てくださる方には頭が下がります。

仕事がら早いうちに盛夏の準備を終え、その後はやはりその先をイメージし始めていますが、普通のお仕事の方で先のシーズンを気にするというのは、よほどお好きでないと出来ないことです。

こちらがイメージに合う生地を探すのに時間がかかるのを見越してのことかも知れません。
ありがたいことにそのお陰で、ごくオーソドックスなビジネススーツのオーダーながらおそらくその柄では現行で一番のクオリティーのものが見つかりました。

秋冬もどんな生地や服の出来上がりに出会えるか楽しみです。



先日初めて伺ったお宅で、「子供達が小さい頃、クリスマスに買ったモミの木を植えておいたらこんな大きくなって」と庭を見せてもらいました。

それを聞きながら思い出したのは、クリスマス・ソングのこと。

ジョニ・ミッチェルが1971年に発表した"Blue"というアルバムは、他のジョニ・ミッチェルの作品同様、文学で言えば私小説のような内容だと言います。

その中の"River"には何百ものカバーバージョンがあって、本人も数年前、曲に合わせた動画付きのものを発表したり、ハービー・ハンコックのアルバムにゲストで呼ばれた時もこの曲を再録しました。

最近見つけた演奏では、Kennedy Center Honors というイベントのジョニ・ミッチェルを讃えるライブでブランディ・カーライルという人が歌ったのが出色です。

日本のクリスマスには独自の大ヒット曲がいくつもあるし、海外のヒット曲やクリスマスのスタンダードもたくさんありますからジョニ・ミッチェルのこの曲が有線でかかることはあまりイメージ出来ませんが、もう50年も歌い継がれてきたということですね。

動画を公開した時、ジョニ・ミッチェルは「独りぼっちのクリスマスを歌ったのがあってもいいんじゃない」とコメントしています。
どこかで聴いたようだと思い出す山下達郎さんの曲は、ゴージャスなコーラスを重ねて丁寧に作り込んでいるせいかこの曲に比べたら歌詞ほどの寂しさはほとんど感じないくらいですが、"River"は淡々としたところが寂しさを助長します。

未聴で興味の湧いた方がいらっしゃいましたら、先ずはブランディ・カーライルの方を検索してみて下さい。
その歌唱に、客席のジョニも感極まったのか身体が震えたように見えます。
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