Men's wear      plat du jour

今日の気分と予定に、何を合わせますか。 時間があれば何か聴きましょう。

同行三人

2013-02-11 | Others
 ちょっとそこまで行ってました。

先月のことですが、出かけた先で階段をのぼろうとすると、狭い階段の上のほうで20代の女性が幅いっぱいの大きなダンボール箱を抱え、片足を踏み出したまま身動きがとれない状態になっていました。

かなり限界に近そうなのは、鼻の穴が開いて喘いでいるらしい表情から見て取れます。
急いで駆けのぼって箱を受け止め、後ろ向きに1Fまで降ろして邪魔にならなそうな場所に置こうと身体の向きを変えると、後ろで「すみません、すみません」と申し訳なさそうに言う声が聴こえました。

さてその箱を地面に降ろそうとすると、女性の「すみません、すみません」の声のニュアンスがさっきと違って聴こえます。
顔だけ振り返ると、階段をおりた背後に位置する辺りで台車を指して「すみません、こっちへお願いします」と言っているのでした。
それくらいお安い御用ですが、後から思い出すとおかしくて仕方ありません。

そんな他愛ない話を一番喜んでくれたのが、満月の「阿闍梨餅」が大好きで一気喰いする小泉さんでしたが、今はそれも出来ないので、今回の「ちょっとそこまで」は然るべきところで菩提を弔ってもらうことも目的の一つでした。



普段遊んでもらってる方々と一緒に旅に出て、私が旅先で出会った人たちに会ってもらったり、食べたり飲んだり出来たらという思いは漠然とありましたが、皆さん忙しい身の上ですから現実なかなかそうはいきません。

ところが今回、筒井君が旅の前半に付き合ってくれました。
既婚者なのに、滅多にないありがたいことです。
よくお遍路の方で身体のどこかに同行二人とあるのは、弘法さまと一緒という意味らしいですが、私たちは同行三人で、日によってはゲストを加え観て食べて飲みました。

ほんの二三年前まで、筒井君はイタリアだけでなく京都も毎年出かけていたそうですが、折角来てくれたと思うと、観てない所があったらあっちこっち観てもらいたいと強行軍になってしまいます。

帰ってからヘトヘトだったんじゃないかと、あとから心配になりました。

でも一緒に旅すると普段知らなかったことが分かります。
出町ふたばの「名代 豆餅」が好きだとか、鯖寿司も同様に好きだなんてことは漠然とは聞いていましたが、その二つがあったら相当幸せなんじゃないだろうか、というくらいたくさん食べるのを目の当たりにしました。
今回は「苔」にも開眼したそうなので、来冬のジャケットに反映されることでしょう。




Koutou-in, Daitoku-ji, Kyoto





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