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きのうを思い、きょうを実感し、あすに想いを馳せよう。
若年性或いは老人性痴呆症にならない為にもね?

songzhaoのボケ封じ数学講座第84講

2009年01月01日 | Weblog
 今日は昨年93歳で亡くなられた現代数学界の巨星、伊藤清博士を偲ぼうと思います。

 氏は1915(大正4)年生まれ、1938(昭和13)年に東京帝国大学理学部数学科を卒業されました。大東亜戦争敗戦当時29歳でした。・・・ということは、所謂『教育勅語』により日本人としての『身の嗜み=修身=矜持』を極めていた人でもあったのだと思います。晩年は2006(平成18)年初代ガウス賞受賞、2008(平成20)年文化勲章受賞に輝きました。


 伊藤清博士が第1回ガウス賞を受賞

 2006年8月22日マドリード国際数学者会議において、数学の応用に対して新設されたガウス賞を京都大学名誉教授・数学解析研究元所長、伊藤清博士が受賞されました。確率微分方程式の創始を始めとする確率解析の業績とその社会へ与えたインパクトの大きさが評価されたものです。

 伊藤清博士のコメント

 今回、国際数学連合がドイツ数学者連合と共同で創設するガウス賞の第一回受賞者に選ばれたことをたいへん光栄に存じます。

 カール・フリードリッヒ・ガウスは、その業績があらゆる科学的領域において、現在に至るまで私たちを啓発し続けている偉大な数学者であり、その名を冠した賞の趣旨は、その数学的業績が数学以外の分野にも多大の影響を与えた数学者を顕彰することにあります。この賞の栄えある受賞者に選ばれたことの喜びはたとえようもありません。

 確率解析における私の仕事は、純粋に数学的な研究でしたが、それが評価されての今回の受賞につきましては、ともに数学の研究に勤しんできた仲間たちとは勿論、私の想像を超えた領域にまで確率解析の成果を応用された方々とも、その名誉と喜びを分かち合いたいと思っております。

 
 ガウス賞

 キーテクノロジーとしての数学を振興する新しい科学賞

 数学が古来からの重要な学問分野であることは疑いようもない。しかしながら、数学が現代科学技術の背後にある駆動力であることを知っているのは、その道の専門家のみのように見受けられる。ガウス賞は、専門家以外の人々にこの基本的な事実を認識してもらうために創設された。この賞は、その数学研究が科学技術やビジネス、さらには人々の日常生活など数学界の外にインパクトを与えた科学者を顕彰する。

 ガウス賞はドイツ数学者連合と国際数学連合の両者により設立され、ドイツ数学者連合が運営を行う。本賞はメダルと賞金(現在は10,000ユーロ)からなる。賞の財源は、ベルリンで開催された国際数学会議の余剰金である。

 本賞設立の公式発表は2002年4月30日、賞に名前を冠したカール・フレンドリッチ・ガウスの生誕225年記念行事で行われた。この賞は4年に一度の国際数学者会議において授与され、2006年の会議が最初となる。受賞者は国際数学連合の審査会によって7月までに選出される。

 ガウス(1777~1855)は全時代を通してもっとも偉大な数学者の一人である。彼は後にも先にも類例がないほどに、科学理論と実践とを結びつけ、その青年時代に既に数学への並外れた貢献をしている。1801年に出版された整数論の論文は、科学研究における真の傑作として現在に至るまで生き残っている。同じ年にガウスはケレス小惑星が次にいつどこに現れるかをわずかな観測によって予言し、広く世間の名声を集めた。ハノーバー州の地図作成の際にガウスにより開発された最小二乗法は、今なおデータ解析に必要不可欠な手段である。彼の六分儀は、測量術への大きな貢献を称えて、最新シリーズの10マルク紙幣にその写真が載せられた。そこにはまた鐘型の曲線があり、それは確率論におけるガウスの正規分布のグラフである。ガウスはウェバーと共に最初の電信も発明した。電磁気学への貢献を顕彰して磁気誘導の国際単位はガウスである。

 国際数学連合は、1936年より数学への基本的な貢献に対して「数学のノーベル賞」ともいわれるフィールズ賞を、また1982年より理論計算機科学の分野において傑出した研究に対してネバリンナ賞を授与してきた。ネバリンナ賞と4人までのフィールズ賞は国際数学会議の開会式において4年ごとに授与されている。ガウス賞受賞も同様に行われることになる。

 ガウス賞とともに、国際数学連合はその受賞対象を広げ、今や他の学問分野に対する貢献も含まれることになった。授与式には受賞者の業績紹介も行われる。数学的業績の紹介は、日々の生活における数学の重要性を広く認識してもらうために、ジャーナリストは勿論として一般の聴衆に向けて行われる。http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/~kenkyubu/news/ito/gauss.html


 ガウス賞もノーベル賞も教育勅語の賜物ではないかと私は思うのです。

謹賀新年

2009年01月01日 | Weblog
 明けましておめでとうございます。

 我が君の千代に八千代にさざれ石の巌となりて苔のむすまで(古今和歌集)

 私情を申せば、十二支はいやおうなしに五巡し、本年の誕生日を以ってもはや還暦。

 棺桶に片足突っ込んだようなものか。

 正月は冥土の度の一里塚目出度くもあり目出度くもなし。

 いつになく厳しい年になりそうな気配であるが、何としても生き延びねばなるまい。


 平成21年元旦。