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若年性或いは老人性痴呆症にならない為にもね?

Cuando Caliente SHIZUOKA#37

2006年04月02日 | Weblog
 トークバトル「どう考える 女系天皇」投稿特集に寄せて

 静岡新聞「どう考える 女系天皇」特集の最終回に当たり、読者の賛成、反対の意見が寄せられている。読んでみると、それぞれ傾聴に値する意見である。

 女系賛成の方々のお考えというのは現行の日本国憲法の男女平等精神に基づく価値観によっているのであろう。(その心根にあるのはフェミニズムやジェンダーフリーへの憧れといったものであろうか)。この方々は「女系容認こそ皇室尊重」であると結論付けておられているようであるが、本当にそうなのかと大いなる疑問が湧いて来るのである。

 これこそ、移り気な世論(その時々の感情)を代弁する以外の何者でもない。今、雅子さまや愛子さまにご同情したところで、「次にこの方々を非難、誹謗しない」という保障があるのか。仮に女系天皇を肯定して皇室典範を改正して、女系天皇が誕生したとしよう。これは、一点の曇りもなく、天皇家を民間に解放するということである。その結果、天皇の尊厳性は失われてしまい、同時に「日本国に天皇はいらない」という世論が形成されていくこと必定である。
 これは、大東亜戦争の敗戦に伴うGHQ 占領政策の最終目的だったはずであり、今、その崖っぷちに我が「日本国皇室」は立たされている。

 「男女平等」という淡い恋心が醸し出す「雅子さまおかわいそう世論」で安易に女系を容認すれば、次の残酷な「あのお方は尊敬に値しない」という移り気な「世論」の揺り篭となるであろう。最近の「皇室サイト」に寄せられる国民の苛立ちに目を向ければ、私でさえ、女系天皇制に対する危惧を抱く理由がお分かりいただけると思う。かのお方を誹謗するのはたいてい「女性」であるが、来るべき「女系天皇」には庶民に近づいたが故の更なる厳しい目(ねたみそねみの類)が向けられること必定である。

 一方、女系反対の立場の論客は「掛け替えない男系維持」ということに尽きるのであるが、総じてGHQによって皇籍を離脱させられた方々に皇族に復帰していただき「男系」の維持をお願いし、日本の伝統を守っていただきたいということを切に希望するのである。
 静岡市の15歳高校生が素晴らしい文章を寄稿しているので、書き留めて置く。

 私は、第一子優先は容認しますが、女系は反対です。天皇は今迄千数百年男系を守り続けてきたのに、それを現代の私たちが「柔軟」という言葉で身勝手に替えていいはずがありません。
 儀式や祭祀が時代や状況に合わせながら変わっていくのは仕方がないかも知れませんが、天皇の根底にある血筋は、これを変えてしまったら、国家の礎(いしずえ)の転覆ともいうべき大きなしっぺ返しが返ってくる気がいたします。
 また、「親から子へという直系継承が国民には親しみ易い」というご指摘もありましたが、「親しみ易さ」で議論を進めた場合、分り易いものの、現在のようなご一家の芸能人扱いが加速することになると思います。
 そう考えますと、やはり旧皇族の復帰が最も良い方法と思います。そして、GHQ(連合軍総司令部)の命令で皇籍を離脱させられた方々に、今度は日本人の召集で戻っていただけたら、伝統が守られ新たな扉が開かれると思います。(全文)

 このような考えを持つ高校生もいるのであるから、日本の将来も捨てたものではないと確信する。

 
 話は変わって、3月31日の記事に、「栗山元地位米大使ら参与に、陛下の相談役、宮内庁(共同通信)」というのがあって、その内容は:

 皇室の重要事項について、天皇陛下の相談役となる宮内庁の参与に元駐米大使の栗山尚一氏(74)と東大名誉教授の三谷太一郎氏(69)の二人が4月1日付けで就任することが決まった。現参与の中島敏次郎氏(80)と大西勝也氏(77)は3月31日付けで退任する。
 新参与の栗山氏は1954年に外務省入省。外務事務次官、外務相顧問、駐米大使などを歴任した。三谷氏は日本近代史が専門で2005年に報告書をまとめた日韓両国による「日韓歴史共同研究委員会」の日本側座長などを務めた。
 ともに最高裁判事だった中島氏と大西氏はともに2000年4月から参与を務めた。(全文)

 言いたくもないのであるが、宮内庁は外務省のゴミ箱か?。この栗山氏の目を見張るような現役時代の「実績」については、今月号の「WILL」や「諸君」誌上でつまびらかに述べられているので、そちらを読んでいただければ良いと思うのであるが、それにしても、これでは「大和田・栗山」ラインによる「宮内庁支配」ではないか。
 ここはひとつ、麻生外務大臣にコメントを求めたい。そして、こよなく日本を想う「櫻井よしこ氏や平沼赳夫氏は、この人事に対して『意見』はないのか?」とお聞きしたいものである。