富山きのこクラブ

富山のきのこ情報・きのこ料理の情報が集まります。

第36回きのこ観察会

2009年09月06日 | きのこ

富山きのこクラブの皆様

砺波青少年自然の家周辺で中央植物園/きのこ部会の第36回観察会がありました。天候は晴れ、老若男女30人弱とワンちゃん(中田家のジュン君)1匹の参加が有りました。Dscn1597_2

未来の富山のきのこ分類を担う期待の新星!

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カエンタケ
[Podostroma cornu-damae (Pat.) Boedijn]
Dscn1601 キクイムシに害されたナラの木の根元に発生します。猛毒に付き要注意です。素手で触ることもお薦めできません。

昼食もそこそこに同定会が始まりました。
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オオクロニガイグチ
[Tylopilus alboater (Peck) Sing.]
Dscn1603 昨日、有峰で話題になりました。井口さん曰く「こいつは美味しい!」

アミガサホウライタケ
[ Marasmius brunneospermus Har.Takah. ]
Dscn1604 傘の表面に押しつぶしたような白いしわがある。胞子紋は白にところどころ茶色の部分が混じる(ホウライタケは白)。詳細は高橋春樹氏のHPを参照してください。

モミジタケ
[Thelephora palmata Scop.: Fr.]
Dscn1605 右が幼菌、左が成菌(生臭いので採取するのが嫌になるそうです)。「山渓の図鑑」では幼菌しか載っていないので、成長した姿を覚えておくこと。

ヒナツチガキモドキ
[Geastrum trichiferum (Rick) Fisch.]
Dscn1607 ヒナツチガキは表面に毛があるけれども、本種は毛が無いことで区別します。

カワラタケ
[Syn. Trametes versicolor (L.:Fr.) Quel.]
Dscn1606 ヒポミケスキン(タケリタケ菌)に寄生されるとこのように赤く変色します。Dscn1608 ヒイロタケと比べてみると、間違えそう…というか、実際、汚れたヒイロタケと間違えました。

トラシマチチタケ
[Lactarius sp.]
Dscn1609 キカラハツモドキと混同されてきました。傘の断面に縞模様があり、ヒダが分岐する点が異なります。

ヒメヌメリイグチ
[Suillus viscidipes Hongo]
Dscn1610 アキノアシナガイグチと混同されているケースがあるらしいです。

ヒメダイダイタケ
[Hygrocybe aurantia Murrill]
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フタトゲホコリタケ
[Lycoperdon bispinosum Yasuda]
Dscn1612 外皮が2種類の刺からなるのが特徴。

チビホコリタケ
[Lycoperdon pusillum Batsch:Pers.]
Dscn1613 ヒメホコリタケとの相違は刺が独立していること。ホコリタケの世界も広い…。

Pluteus …
Dscn1614 誰か和名を付けてください…早い者勝ちだそうです(^^;

キクモンクヌギタケ
[Mycena chrysantemiformis Har. Takahashi ]
Dscn1615小さな白いきのこの事だよ!こんなのは見えないですよネ。

タマゴタケモドキ
[Amanita subjunquillea Imai]
Dscn1616 KOHで黄色く変色するが、柄のササクレが激しくなく、つぼも浅い。これは、タマゴタケモドキの白色タイプ。この辺で出てくるのはほとんどこれだろうと言われているそうです。

ダイダイイボカサタケ(青木仮称?)
[Entoloma sp.]
Dscn1618 「カサは径2~2.5cm、高さ2~2.4cm、円錐状で頂部に突起があり、その長さは2~3mm。湿時やや透明条線をあらわし、ダイダイ色、淡橙色ないしやや淡いアンズ色で乾いてくるとアンズ色地に白い放射状の絹繊維模様をあらわし、縁は波状。胞子紋は帯褐肉色」(日本きのこ図版引用)

オガサワラハリヒラタケ
[Gyrodontium versicolor (Berk. et Br.) Mass G.]
Dscn1619 温暖な地域に出る。針の先が丸くなっているのが特徴。

アラゲカワラタケ
[Trametes hirsuta (Wulf.:Fr.) Quel.]
Dscn1620 表面に白い毛が生えている。
こちらは幼菌
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ヤキフタケ
[Trametes pubescens (Schum.:Fr.) Pilat ]
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ヒカゲオチエダタケ[Marasmius occultatus Har. Takah]
Dscn1623 幼菌と成菌で傘の色が異なります。柄にシスチジアが無いのでつるつるしています。

コツブチャツムタケ
[Gymnopilus sp. ]
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ニセキンカクアカビョウタケ
[Dicephalospora rufocornea (Berk. et Br.) Spooner]
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ヤマジノカレバタケ
[Collybia biformis (Peck) Singer]
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ライラックフウセンタケ
[Cortinarius cumatilis Fr. var. cumatilis ]
Dscn1627傘は初めまんじゅう形で後には開いてほぼ平らになる。表面の色はライラック色で、湿っているときにはぬめりがある。ひだは初めはほぼ白色で後には淡褐色となり、 密、上生。柄は白色、表面に淡ライラック色の付着物がつくこともありくもの巣膜がつく。根もとはふくらむ。

コゲチャアンズタケ
[Cantharellus omphalinoides Corner]
Dscn1630 (井口さんコメント)「北陸のきのこ図鑑」にあるよ。

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皆様、次回は北陸3県きのこ会交流会でお会いいたしましょう。井口さんも参加されるそうです。

では。

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有峰きのこ観察会

2009年09月05日 | きのこ

富山きのこクラブの皆様

今日は有志が集まって有峰きのこ観察会です。下界は朝から霧雨でしたが、有峰は快晴、朝の気温は19℃ととても爽やかでした。
ビジターセンター周辺ではシロヌメリイグチやハナイグチが出ておりました。

シロヌメリイグチ
[Suillus laricinus (Berk. in Hook.) O.Kuntze]
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ハナイグチ
[Suillus grevillei (Klotz.) Sing.]
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昨日から富山に来県の井口さんを含めて参加は14名、9時半過ぎにビジターセンター前に集合し、冷タ谷へ出かけました。
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ニワタケ
[Paxillus atrotomentosus (Batsch:Fr.) Fr.]
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ハナイグチ
[Suillus grevillei (Klotz.) Sing.]
Dscn1559ここのは黄色いタイプか?

カラマツベニハナイグチ
[Boletinus paluster (Peck) Peck]
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お昼過ぎから同定会が始まりました。
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ニガイグチ
[Tylopilus felleus (Bull.:Fr.) Karst.]
Dscn1563これは初めて見ました。柄にきれいな網目があります。

ベニヒガサ
[Hygrocybe cantharellus (Schw.) Murrill]
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カイメンタケ
[Phaeolus schweinitzii (Fr.) Pat.]
Dscn1568 コーヒー色のきのこ染めができるそうです。

アオアシアセタケ
[Inocybe calamistrata (Fr.:Fr.) Gill.]
Dscn1569 柄・傘表面にササクレ、根元が青くなる。

クロトマヤタケ
[Inocybe lacera (Fr.:Fr.) Kummer]
Dscn1570 上と似たような種ですがこちらは根元が青くなりません。

ザイモクイグチ
[Pulveroboletus pseudolignicola Neda]
Dscn1571 これは富山県初記載のようです。

キツネノロウソク
[Mutinus caninus (Pers.) Fr.]
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いつもの事ながら、聞いたことの無いきのこの名前がポンポン出てきます。
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キノハダアシグロタケ
[Polyporus tubaeformis (P.Karst.) Gilbn. & Ryv.]
Dscn1575 「北陸のきのこ図鑑」にあるよ。(井口)

コカブイヌシメジ
[Clitocybe fragrans (With.:Fr.) Kummer]
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シラゲアセタケ
[Inocybe maculata Boud.]
Dscn1577 表面に白いササクレあり。しらげ=白髭

チェンマイツエタケ
[Xerula Chiangmaiae var. raphanipes (Berk.) R.H. Petersen & Nagas. ]
Dscn1578 Dscn1579 ツエタケは柄が白いのですがこちらは柄に粒点があります。美人でおなじみのチェンマイが原産地。ツエタケの世界も複雑なようです…(^^;

シロカレハタケ
[Marasmius prasiosmus (Fr.) Fr.]
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キッコウスギタケ
[Pholiota destruens (Brond.) Gillet]
Dscn1582 幼菌のため傘がひび割れていない。

コナヨタケ
[Psathyrella obtusata (Fr.) A.H.Smith]
Dscn1583 ナヨタケにも大きい奴や小さい奴があると…

ザラツキトマヤタケ
[Inocybe squamosa Bres.]
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シワタケ
[ Phlebia tremellosus]
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ミヤマオチバタケ
[ Marasmius cohaerens (A. & S.:Fr.) Cke. & Quel.]
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ガヤドリナガミノツブタケ
[Cordyceps tuberculata (Leb.) Mair.f. (Hen.) Kobayasi ]
Dscn1587 スズメガ科の蛾の成虫に寄生。気生型で、山地の渓畔に近い林内の倒木上、葉、立木の根元、日陰崖の壁面に稀に着生する。

モリノカレバタケ
[Collybia dryophila (Bull.Fr.) Kummer]
Dscn1588これがほんとのモリノカレバタケ…胞子紋が白い。

同定会は14時半過ぎにお開きとなりました。井口さんは明日の観察会にも参加されるそうです。楽しみですネ。
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帰りに舞茸の様子を見に行きましたが…姿かたちも見えず。ミズナラの木の写真をとってきました。Dscn1593

未完成ですが取敢えずアップします。
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明日からの観察会について

2009年09月03日 | きのこ

富山きのこクラブの皆様へ

植物園の橋屋です。
明日からの3日間、菌類懇話会顧問の井口潔さんが富山県に来られることになりました。このため定例の観察会等も少し変更したいと思います。注意願います。

9月6日(日)以外はきのこ部会の活動ではなく、有志の集まりになりますので野外保険等はありません。ご注意ください。

9月4日(金) 富山県立大学構内きのこ観察
午後1時に富山県立大学の噴水前(校舎の日陰)に集合。その後、構内を時計回りに一周し、観察・採集を行います。蚊が多くいるものと思います。蚊避け対策を各自願います。場合によっては薬勝寺池公園も調査するかもしれません。
  この夜、会食を行いたいと思います。希望者は3日中に橋屋までメールでお知らせください。

9月5日(土) 有峰観察会
亀谷料金所8時半~9時集合(先着特権あり)
(当日、植物園では「オオオニバスに乗ろう」イベント実施につき、橋屋は参加できません。栗林さんに担当していただきます。)
熊避けの鈴等をお持ち下さい。車の運転はくれぐれも注意願います
※この日の昼から計画していました植物園観察会は行いません
※この夜は会食は行いません

9月6日(日) きのこ部会野外観察会
集合:午前10時、解散予定14時半頃(いつもと同じです)
場所:砺波市青少年自然の家
富山市方向から、国道359号線を頼成の森を過ぎ西へ、車線が狭くなって少し行くと左手に案内あり

きっと今回も楽しい観察会になるものと思いますし、加えてこれまでは名前が決まらなかったきのこにも名前が付くチャンスです。
今回の観察会も井口氏からとても有意義なお話・情報が聞けるでしょう。
この機会を生かさない手はありません。井口氏には積極的に質問して、よりしっかりしたきのこ知識を身につけてください。

_/_/_/_/_/ 富山県中央植物園 橋屋 誠_/_/_/_/_/