富山きのこクラブ

富山のきのこ情報・きのこ料理の情報が集まります。

タマチョレイタケの顛末

2009年05月31日 | きのこ

四ツ木様
富山きのこクラブの皆様へ

きれいなタマチョレイタケですね。
もしできましたら、つくばの早乙女さんにタマチョレイタケを送ってあげていただけませんか?

四ツ木さんが写されたきのこは、マツオウジ(Lentinus sp.)ではなく、ツバマツオウジ(Lentinus lepideus)だと思います。
ツバマツオウジは小型~中型で、柄にはつばがあり、傘の表面がやや割れる傾向があります。またきのこには個体差もあり、感じる私の臭覚も関係があるのですが、ツバマツオウジはマツタケ臭のような香りが強いと思います。
四ツ木さんが見つけられたツバマツオウジの発生していた木はスギかヒノキの倒木でしょうか?もしわかりましたらお教えください。

_/_/_/_/_/ 富山県中央植物園 橋屋 誠 _/_/_/_/_/

橋屋様
富山きのこクラブの皆様

本日、タマチョレイタケは 筑波大学生命科学研究所 早乙女 梢さんにクール宅急便でお送りしました。
(ツバマツオウジの件)橋屋様ありがとうございました。
発生していた木は写真にも写っていますが、製材された状態で半分土に埋まった古いもので、当方では特定できませんでした。

_/_/_/_/_/ 四ツ木 丈司 _/_/_/_/_/

皆様

早乙女さんは富山きのこクラブへご入会されております。どうぞ可愛がってあげてください。宜しくお願いいたします。

ウラベニガサの胞子紋…ピンクでした。
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ススタケ(細竹=ネマガリタケ)とナラタケの味噌汁
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有峰事情

2009年05月30日 | きのこ

富山きのこクラブの皆様

例年、粕漬け用のウドを求めて、有峰林道の開通日に通っています。今年は5月23日に開通した(と後から判った)のですが、崖崩れの為に小見線は不通になっています。このため、現在、有峰湖に入るには山の村からのルートしかありません。

東谷の倒木に発生していました。

ウラベニガサ[ Pluteus atricapillus (Batsch) Fay ]

Dscn1205 Dscn1207 橋屋さんが言うハルニレ?の倒木上に出ていました。ひだがピンク色を呈しています。

昨年、カバイロチャワンタケ [Pachyella clypeata (Schw.) Le Gal ]としましたが…井口さんより疑義がありました。現在調査中。

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伊藤家ご用達のウドの若芽

Dscn1211 Dscn1212 今年も出遅れたために、ほとんどのポイントは先人が入っておりました。しかし、粕漬け用のウドはまだ地面の中にある若芽を使うので、取り残しが沢山ありました。こんなのを丸ごと漬け込みます。

オオシャグマに出会えるかと新緑のカラマツ林に立ち寄りましたが…何もなし、林内は薄暗くなんとなく雨模様。

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PM2:00、とうとう大粒の雨が降り出し、土砂降りとなりましたが…砥谷半島へ。本日のもう一つの目標は…昨年採取したオレンジ色のモリノカレバタケ属菌の採取です。

Dscn1218 今年もブナの大木の周囲に発生しておりました。

Dscn1215Dscn1217 今年も出ていましたが、やや遅かったか…。サンプルを採取し、後は井口さんにお任せ…かな(^^;

柳の樹に発生していた硬質菌…調査中(^^;

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ナラタケ[ Armillariella mellea (Vahl:Fr.) Karst. ]

Dscn1223 今年は、ヌメリスギタケモドキには出会えませんでしたが、ナラタケに出会えました。

展望台から有峰湖を望む…気温15℃、霧がかかって何も見えません

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現在、小見線は崖崩れのため不通。通行止めになっています。

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しつこく探したのですが、昨年見られたアミガサタケやテンガイカブリタケは見ることが出来ませんでした。結局、少しの細竹(ススタケ)とヨシナ(ウワバミソウ)とをおまけに採取してきました。

明朝はナラタケとススタケの味噌汁がでてくる…信じられないコラボレーションですよね!

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胞子紋採取できました

2009年05月30日 | きのこ

橋屋様、伊藤様
富山きのこクラブの皆様へ

さっそく胞子紋の採取を橋屋様の指示通り実施し、胞子紋を採ることができました。002_4 004_3 011_2
「もしこのきのこがハルシメジの仲間であれば、胞子紋はピンク色(肉色)になるでしょうし、フミヅキタケの仲間なら汚褐色になるものと思います。もしどちらでもなくて、白色であれば、キシメジ科のツブエノシメジの仲間当りが有力な候補になってきます。」

胞子紋の色は焦げ茶色(汚褐色)です。(添付写真では全くの素人が写した写真ですので分かりにくいかも知れません、3番目は虫めがねで拡大したもの)
このきのこは、伊藤様が推定されたツバナシフミヅキタケで間違いないと思いますが。
橋屋様、伊藤様ありがとうございました。

_/_/_/_/_/  小沢 知彦 _/_/_/_/_/

 かさが淡ベージュ色を帯び、粘性がほとんどないようにみえる(枯れ葉などの付着がない)こと・ひだが褐色系の色調を持つこと・柄が微細なざらつきをこうむることなどに加え、発生環境が「木材チップの上」ということですので、おそらくはツバナシフミヅキタケではないかと考えます.
 多くの図鑑では、柄がもっと太く、かさもまんじゅう形~半球形のものが図示されているようです. 橋屋さんのおっしゃる通り、胞子紋を作らせてみると、さらにはっきりすると思います.
 和名は「文月茸」ですが、関東地方でも4月~6月ごろの春季に発生する代表的なきのこです.都内の公園では、近頃はチップを散布するのが一般的になってきたためか、本種やサケツバタケ・キンカクイチメガサ・ハタケチャダイゴケなどがよく見かけられるようになりました.

_/_/_/_/_/ イグチ 潔 _/_/_/_/_/


タマチョレイタケ(材上) Polyporus tuberaster

2009年05月30日 | きのこ

富山きのこクラブの皆様
橋屋様

 薬勝寺池公園にて小さなタマチョレイタケ(材上)を一個見つけました。020 019今年はトガリフカアミガサタケも例年発生する場所に顔を出してくれず、またこのところ目につくキノコが見られずさみしい思いをしていますが久々のヒットです。

 その他に5月3日に見つけたマツオウジ(Lentinus lepideus)ですが、これも例年今頃は結構発生しますが今年はこの一個しかまだ見ていません。006 007  キノコの発生は梅雨が近くならないと駄目なのか知れません。
 
_/_/_/_/_/  四ツ木  _/_/_/_/_/


6月のきのこ部会行事

2009年05月26日 | きのこ

富山きのこクラブの皆様へ

植物園の橋屋です。
5月も月末の週になってきました。

6月6日(土)の午後1時からは友の会きのこ部会で、服部力博士による講演を行います。
服部博士が北陸で講演をされるのは初めてのことだと思います。
ぜひ多くの皆様のご参加をお待ちしております。

これに関係して、毎月第一土曜に行っています植物園園内の定点観察会は翌7日(日)の午後1時から開始いたします。またこの日は午前10時から有志による薬勝寺池公園の調査もありますので、ご参加の皆様はよろしくお願いいたします。

さらに、その翌週の6月14日(日)にはきのこ部会主催行事である「初心者のための顕微鏡講習会」が開かれます。これは申込制ですので、事前申込が必要です。現在既に1人の申込がありますので、ご希望の皆様はお早く申込みください。
6月21日(日)には「中級者のための顕微鏡講座」も行いますので、こちらの申込も受け付けております。

気温があがり、雨も周期的に降るようになって、各地できのこの便りも聞かれるようになってまいりました。若いマツ林では秋に出るアミタケ(富山で言う“しばたけ”)が出ているようですし、枯れた松の切株や倒木ではマツオウジが出ているようです。
しかし、この時期は気温が高くなりますので食用にする場合は、腐敗には充分気をつけてください。

富山県中央植物園        橋屋 誠