横浜でキネシオロジーのサロン「スリーエイト」をやられている澤ひろゆきさんからまた質問メールを頂き、澤さんから許可を得てそれを紹介する。
BGMはアニメ『ログ・ホライズン』のOSTから「深く静かに」だ。
まず澤さんからのメール。
高澤先生
こんばんは。澤です。
たびたび質問申し訳ございません。
もしお時間あるときにお答え下さると嬉しく思います。
では以下、質問になります。
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先日、全身性エリテマトーデスが悪化されているというお客様が来られました。
発症して17年だそうです。
今年の入り、体調が急に悪くなったそうで
血小板の数値が通常の半分以下で、もし脳に微細な出血でもしていたら脳出血で危なかったと診断されたそうです。
今現在は薬を服用して、血小板の数字は上がっているそうですが、そのような話を聞いた後なので、クラニオをしても大丈夫かな?
と心配になりました。
万が一、薬を飲み忘れていて、クラニオによって何かの変化が起きた結果、最悪の事態も想定できるなという不安もありクラニオはしませんでした。
お客様としては体調面よりも、これからの生活においての心理的サポートを主訴として来られていたので、セラピーとしては滞りなくすることができました。
何も知らずに施術をしてたら、怖いケースだなと感じました。
高澤先生の翻訳されたクラニオセイクラルリズムの禁忌事項にも、全身性エリテマトーデスのことは記載されてませんでしたので、ご質問させて頂きました。
ちなみに、そのような場合は高澤先生でしたら、どのような対応をされますか?
お答え頂けると今度の励みになります。
澤ひろゆき
確かに手技療法、代替療法には禁忌となる事柄があって、それを知らずにやっていると大変なことになる場合がある。
で、私が回答した内容は──
澤さん、蒼穹堂治療室の高澤です。
質問頂き、ありがとうございます。
クラニオについては、一般的には
・過去に頭部、脳への強い外傷を受けたことのある人
・脳腫瘍、脳血管疾患などの既往のある人
・高熱のある人
に対しては禁忌とされています。
ただ、そういう人に対してもクラニオを行いたい/行った方がいいと思われることもあり、その場合は頭蓋ではなく仙骨にホールドして行います。
それは、そういう人に対しては仙骨にホールドしてやれば絶対に間違いない、ということを保証するものではありません。が、どんな施術を行っても(それこそカウンセリングでさえ)リスクはあるわけで、あとはケース・バイ・ケースで判断するしかないと思います。
またCV4(第4脳室圧縮)のいうテクニックは子宮の収縮を促す作用があるとして、妊婦には禁忌と言われています(ただし逆に、予定日をかなり過ぎても陣痛が起こらない場合はCV4を使うとよい、とも)。
CV4についても、妊婦に対しても決して禁忌ではない、という意見もかなりあるので、本当のところは不明です(例えば鍼治療では、三陰交への鍼は流産に繋がるため妊婦には禁忌、とされてきましたが、現在ではそういったことは根拠がないと否定されています)。
とはいえ、仮に妊婦にCV4を行って相手が流産したりしたら、実際のところ施術との関係はわかりませんが寝覚めが悪いのは確かなので、特別な理由もなく安易に行わないのが賢明かと。
そんなところですが、いかがでしょう。
では。
この回答について更に付け加えると、
・感染症や伝染病に罹患している人
に対してもクラニオ(だけじゃなく手技療法、代替療法は全て同じだと思うけど)は禁忌とされている。
(注)感染症と伝染病は同じものじゃなく、細菌やウィルスなどの病原微生物が体内に侵入することで発症する疾患の総称が感染症で、そのうち人から人にうつるものが伝染病。
そもそも伝染病の場合、罹患した人は隔離しなければならないから禁忌は当然だし、感染症も医療機関を受診する方が先。
ところで、その澤ひろゆきさんのサロン(JR石川町駅から徒歩2分)をお借りして、4/19(日)の10:00~17:00に、クラニオの初心者を対象にバイオダイナミックなクラニオの初歩を学ぶ横浜1日セミナーを行うことになった。
予定している内容は、クラニオの概論と施術者の意識のあり方(プレゼンス)、そして静止への誘導。参加費は30000円。
このセミナーへの申し込み、問い合せは、
hiroyuki.sawa@gmail.com
080-1464-9645
ブログ:http://ameblo.jp/kinesi-therapy/
のいずれかで、澤ひろゆきさんまで。残りあと2名
3/6現在、セミナー参加枠、残りあと1名になりました。