深く潜れ(Dive Deep)! キネシオロジー&クラニオセイクラル・ワーク(クラニオ)の蒼穹堂治療室

「ココロとカラダ」再生研究所、蒼穹堂治療室が送る、マニアックなまでに深く濃い、極私的治療論とお役立ち(?)情報の数々。

光の旋律

2010-05-14 16:23:00 | 趣味人的レビュー
確か『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』で流れていたCMじゃなかったかと思うのだが、Kalafinaが歌う『光の旋律』がとてもいい曲で、ネットで調べたら、それがアニメ『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』の主題歌であることがわかった。その時はもう『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』は既に始まっていて、次の放送が第3話だか第4話だかだったので、過去放送分がどこかにupされていないか調べて視聴し、面白そうだったのでテレビ放送も視ることにした。

『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』は、フジテレビの『ノイタミナ』(注1)に対抗して始めたんじゃないか、とも言われているテレビ東京深夜の『アニメノチカラ』で放送された。この枠は原作なしのオリジナル・アニメをやるというコンセプトで、その第1弾が『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』だった。

(注1)ノイタミナはanimationの反対読み。この枠では過去にアニメ版『のだめカンタービレ』、『モノノ化』、『墓場鬼太郎』などが放送されている。

『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』は、「ほとんど何も起こらない戦争物」という一風変わったアニメ。大きな戦争によって「終わってしまった」世界の更にその辺境、前線から遠く離れた田舎町セーズにそびえる第1121号要塞、通称「時告げ砦」を守る5人の少女兵たちの話(注2)。第1話で語られる「炎の乙女」の伝説が物語の悲劇的な終わりを予見させつつも、少女たちのまるでオママゴトのような軍隊生活や地域の人たちとの交流をほのぼのと描き、そしてその中で、それぞれの少女たちが背負っているものが次第に明らかになっていく。やがて、のどかだった町にも戦争の暗い影が迫る…
空の音響け 高く悲しみを越えて
君の目に映るものは すべて本当の世界
涙さえ君を ここに留めておけない
降り注ぐ光の中 明日(あした)を奏でて…

やがて君の手が掴む 永遠(ことしえ)の真実
かなわないと思うから いっそ高らかな声で
その歌に君は「希望」と名づけて泣いた
夢見る人の心に 確かに届くよ
(『光の旋律』より)
(注2)少女たちのキャラが『けいおん!』とかぶるのは、監督が『けいおん!』をリスペクトしているためなんだとか。

最終回の、大島ミチルの音楽をバックに「炎の乙女」の伝説が鮮やかに反転する、詩情あふれる戦闘シーンがいい
──けど、これまでの物語がここに向かって収斂していくんだから、もっとディテールをきちんと描いてほしかった。このクライマックスからラストにかけての弱さによって、作品の評価は二分するだろう。

今『アニメノチカラ』は、1930年代の上海を舞台に特殊能力を持った者たちで組織された特務機関の戦いを描く、第2弾『閃光のナイトレイド』を放送中。こちらも、暗号解読器をモチーフにしたOpがとってもクール

著作権がらみの監視が厳しいと見えて、さまざまな動画サイトでupされた動画がしばらくすると消されて見られなくなってしまう中、ここから『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』全話と『閃光のナイトレイド』既放送分を見ることができる(『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』はSo-Ra-No-Wo-To、『閃光のナイトレイド』はSenkou no Night Raidで登録されている)。

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