羊頭狗肉の話

「整体師が教える今すぐはじめる冷えとり法」無料レポート、というのを見つけて、さっそくダウンロードを申請した。送られてきたＵＲＬからファイルをダウンロードしてみたら、あれあれ…？？　冷えがどのように体に悪く、どんな症状の原因になっているか、という話ばかりで、いつまでたっても、「冷えとり法」が出てこない。おかしぃなぁと思いつつ読んでいくと、最後に「冷えとりの方法については、これこれのＵＲＬから申し込める有料レポートを見てくれ」だと！？

オイラ、思わずタイトルを確認しちまったぜ。しかし、何度見直しても「整体師が教える今すぐはじめる冷えとり”法”」と書いてある。オイオイ、タイトルと違うじゃん。無料レポートだから「カネ返せ」とは言えないが、とんだ時間の無駄遣いだった。どうもレイキ治療などをやっている先生らしいが、具体的な方法は有料でしか教えられないような「お宝情報」だと言うのなら、無料レポートは最初から「冷えは体をどのように蝕んでいくか」とかってタイトルにすべきだったと思う。

オイラは単なる治療家の好奇心で無料レポートを読んでみただけだからいいけど、本当に冷えに悩んでいる人が、この無料レポートを見て、それじゃあと有料レポートを請求するだろうか？

オイラ？　オイラはＮＯだな。無料レポートがコレなら、その有料レポートってものの中身も、何となく察しがついちまう。多分、いろいろそれらしいことを述べた後、「…しかし、それを本当に行うにはレイキを修得しなければならない」みたいな話になって、「冷えを取りたい人は、ウチの治療を受けなさい（あるいは、レイキのセミナーに参加しなさい）。『有料レポートを見た』と言えば、少しは安くしてあげますよ」ってな感じに終わるのだろう。

この、無料レポート（元々は無料の小冊子）で皆が知りたいと思っている情報を提供して信用を得、その人たちを今度は顧客として取り込む、という２ステップのマーケティング手法（この先生の場合は、無料レポート→有料レポート→治療／セミナー、という３ステップか）は非常に有効とされ、今も広く用いられている。再春館製薬がやっているドモホルンリンクル（だったっけ？）の無料お試しセットなども、このヴァリエーション。

その戦術の正否を決する「命」が、無料レポート／小冊子／試供品のクオリティ、レベルの高さであるはずなんだけど、この「冷えとり法」レポートは、その辺をものの見事に外しているようにオイラには見える。さてさて、先生の努力は報われるのでありましょうか？