スピリチュアル・ブームがやって来る？

BGMはアニメ『絶園のテンペスト』のOSTから「邂逅」。

かつて神田昌典さんは来たるべき時代の姿を「両性具有化」と「宗教経済」というキーワードで表現していた。

そのうちの「宗教経済」というのは、広い意味でのスピリチュアリティが購買動機となって実体経済そのものにインパクトを与えていく、ということを言っていたと私は理解している。

この「広い意味でのスピリチュアリティ」とは例えば、あまり旅行などには行かないが神社仏閣などはパワースポットとして訪ねるとか、ファッションアイテムの1つとしてパワーストーンを身につける、といったようなことだ。

オカルティズムに基づく占星術的には、2012年に物質に重きを置く魚座の時代から、精神・霊性に重きを置く水瓶座の時代にシフトしたとも言われていて、確かにスピリチュアルなものがより許容されやすくなってきているのは事実。そこから容易にスピリチュアル・ブームの到来を予測することができるが、それとは全く違う文脈からもスピリチュアル・ブームが予見されるという。

相馬一進（かずゆき）さんはメルマガでこのように書いている。

先日、あるコンサルタントの方がこんな話をしていました。


「ノマドとかフリーエージェントのブームって、
もうすぐ終わりますよね。

あまり準備をせずに会社を辞めて起業したノマドの方が
そろそろ貯金が尽きて、挫折して、再就職もできなくて、
行き先がなくなる頃ですよね」

と。


そう、その通りですね。


起業というのは本当に大変で、
10人がやったら、９人は失敗します。


また、今の新卒の就職率の低さを見ても分かりますが、
起業で失敗すると、再就職は困難です。


再就職をしても、九分九厘、前の会社員時代よりも
給料など、待遇が悪くなるでしょう。


すると、今度は何が起こるのか？


スピリチュアルブーム、癒しブームが来るのです。


歴史は繰り返すというわけです。

30代以上の方は覚えていらっしゃると思いますが、
今から10年ほど前、起業ブームがありました。


そして、その数年後には何が起こったのか？


そう、2005年に始まった、テレビ番組の
「オーラの泉」に代表されるような
スピリチュアルブームです。



1995年に、オウム真理教の地下鉄サリン事件が起きてから、
宗教の番組、スピリチュアルの番組が
テレビで流されることは皆無になりました。


地下鉄サリン事件の当時、人気があった
宜保愛子（ぎぼ・あいこ）さんのオカルト番組でさえ、
事件以降は番組がほとんどなくなっていたくらいですから。


「オーラの泉」という番組が流行ったのは、
その数年前の起業ブームなくして、
考えられなかったわけです。



そして、この度のノマドやフリーエージェントのブームもまた、
同じようなスピリチュアルブームを引き起こすでしょう。


スピリチュアルというのは、
起業に失敗した方のための心の癒し、
現実逃避の手段だからです。


・あなたは今のままでいいんだよ。

・今の場所で、幸せを見つけよう。

・流れに逆らわず、流れに身を任せよう。

・時には、人生設計さえ捨ててみよう。

・必死にならなくてもいいんだよ。

・過去も、未来も手放そう。



そういったメッセージを発信する、
スピリチュアルリーダーが次のブームを作るでしょう。


書店に行っても、上記のようなメッセージの本が増えていくと、
私は未来予測をしています。


このように、マーケター、プロモーターというのは、
常に時代の流れを読み、次にお客さんが抱えるであろう悩みを
解決していく仕事なんですね。

 

上の引用の中の

スピリチュアルというのは、起業に失敗した方のための心の癒し、現実逃避の手段だからです。

の下りは実に身も蓋もないが、そういうことも含めて、これからスピリチュアル・ブームあるいはスピリチュアル・バブルがやって来るのかもしれない。

だとすると、重要なのは時流に上手く乗って大きくなれるかどうかではなく、そのブーム／バブルが終わった後も生き残っていられるかどうか、だと私は思う。