Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

未来を花束にして

2017-01-27 21:39:00 | ベン・ウィショー


原題「Suffragette(女性参政権運動家)」が「未来を花束にして」という邦題になった時、ネットでは「女性の権利のための闘争という重く深刻なテーマを感じさせないきれいなオブラートに包んだようなタイトルになってしまった」と、映画本来のイメージを意図して軽く美しいものに変えてしまったのでは、と論争が起きました。

しかし映画を見て、「確かに重い!邦題にちょっと心を救われたような気がする」ってなりました。

主役のモード(キャリー・マリガン)が、興味本位で同僚についていった公聴会で証言をするシーンがあります。

その短い発言が一番心に刺さります。

「母も洗濯女でした。母は私が4歳の時に熱湯を浴びて死にました。父親はわかりません。私は7歳でバイトに入り12歳でフルタイムになりました。洗濯女には学問はいらないからです。」

それから同じ工場労働者でも男性の方が就業時間が3時間短いのに賃金が高いこと、しかも男性は配達が多く外へ出られるのに、女性は洗濯溶剤などが充満した空気の悪い室内で、高温のアイロンや熱湯など危険にさらされながらの重労働。

「20歳の時から部署の責任者となり、今24歳です。」と言うと政治家に「若いのに順調な出世ですね。」と言われ、「洗濯女は短命ですから。骨が痛むんです。」

しかもローティーンの頃から働き始め、工場長にセクハラもされていたよう。これでは「別の生き方があるかもしれない」と思っても誰に責められるでしょう!



ベン・ウィショーは当時の一般的な夫サニー役。

何かで読んだのですが、この映画の男性の役はずいぶん多くの俳優から断られたそうです。理由は「どうせ小さい役だから」。そんな状況で誰の後にいったい何番目にオファーが来たのかは存じませんが、この役を受けたウィショーさん尊い。

サニーの素敵な写真があったのでお借りしてしまいました♡↓


Ben Whishaw's Notebookさんより



脚本は「The Hour裏切りのニュース」のアビー・モーガン

そのせいか(?)同ドラマの主役2人ベン・ウィショーとロモーラ・ガライも。

カリスマ女優メリル・ストリープとヘレナ・ボナム・カーター、

元マカボイ妻アンヌ・マリー・ダフの他に、

もう1人の重要な役エミリーにナタリー・プレス(写真1番上)。
彼女は映画「Island」でコリン・モーガンと一緒に主演していました。

モードにスパイ話を持ちかける警察官にブレンダン・グリーソン、
どこかで見たなあと思ったら「白鯨との戦い」のおじいちゃんだった!
あそこでもウィショさんと共演してましたが、彼は「パディントン2」にも出演予定が決まっています。

あと警察だったか政治家にも見た人がいると思ったらサミュエル・ウエストで、彼はその昔「ハワーズ・エンド」でヘレナ・ボナム・カーターの恋人役を演じてました。