ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

「同期のサクラ」第7話

2019-11-21 18:53:46 | Weblog
「同期のサクラ」第7話、見ました。前半の5話は同期の青春群像に重きを置いて描かれていましたが、ここにきて、にわかに展開が重くなってきました。良くも悪くも遊川脚本らしいのですが。

サクラの故郷の島に架かる橋が地元住民の間で「安全性に問題があるのでは」との不安が生じているのを払拭するため、会社側は説得役にサクラを選びました。しかし、橋の強度が万全でないことを知ってしまったサクラは動揺します。

また同期の4人も駆けつけ、サクラの実家に寝泊まりするのですが、サクラの唯一の肉親である堅物の祖父が、自らは余命いくばくもないことを知り、同期たちに土下座して頼むのです。「サクラをよろしくお願いします」と。僕は遠い昔を思い出しました。中学生の頃、友人と2人で、もう1人の友人の家の前で彼が出てくるのを待っていました。すると、たまたま庭にいた彼の父親が「息子と仲良くしてやってください」と言ったのです。中学生のガキに向かって。まだ大人が子供を物扱いされることが多い時代に。サクラのじいちゃんの姿を見て、埋もれていた記憶が蘇りました。ドラマにはそうした力もあるのですね。

そのサクラのじいちゃんは死んでしまいました。もうファックスは帰ってこないのです。そして故郷の島に橋を架けるという夢もサクラは自ら断ち切りました。一途さと優しさを持ち合わせるサクラの決断でした。最愛の祖父と長年の夢を一気に失ったサクラの心は壊れてしまったようです。その過程の高畑充希の演技は素晴らしいものがありました。サクラの無念が画面一杯に伝わり、高畑さんはどこかに消えてしまったかのようにサクラになり切っていました。視聴率も12%を超えました。これは名作になるかもしれません。



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