王将戦挑戦者決定リーグ最終局、藤井聡太七段は広瀬章人竜王に126手で敗れ、タイトル挑戦はなりませんでした。
初手で、藤井七段が珍しく角道を開け、戦型は矢倉を選択しました。得意の角換わりを避けたのは少し意外でした。序盤から中盤にかけ、徐々に形勢は広瀬竜王に傾きました。しかし、そこから藤井七段が巻き返しを図り、終盤で上部が厚くなり藤井七段が逆転したようです。しかし、最後に広瀬竜王の猛攻に1分将棋の藤井七段は読み切れず、結果的には頓死という形になりました。最後は広瀬さんが芸術的な寄せで勝利しました。それにしても両対局者とも、二転三転の手に汗を握る素晴らしい将棋だったように思います。
藤井七段はこの大一番で、少し硬さが見えたように思います。矢倉を選んだことはともかく、結局、序盤から中盤にかけて、やや不利な状況を作ってしまいました。広瀬さんの矢倉が見事な堅陣であるのに対し、藤井君の矢倉は跡形もなく、玉が裸になってしまいました。しかし、それでも自陣に駒を投入せず、攻撃は最大の防御とばかりに攻めを重視しました。こうした重要な対局になると、その人の本当の棋風というものが出てくるんですね。普段は玉型の安全度を重視していた藤井君が、今日に限れば完全に攻め将棋でした。これが棋士・藤井聡太の本質なのだと思います。
広瀬竜王はこのアウェーの状況下、持ち前の実力を発揮しました。繰り返して書きますが、やはりマイペースで大らかな人はメンタルが強い。この調子で竜王戦も一矢報いてほしいものです。今日の対局で「広瀬さんって強いんだ」と感じた方も多いのではないでしょうか。藤井君はペナルティーエリア内に入ると物凄い能力を発揮しますが、広瀬さんはエリアの少し外側からが上手いんですよね。まさにファンタジスタです。
藤井君の最年少タイトル挑戦は難しくなりました。可能性が残っているのか僕にはよくわかりません。しかし、やはり挑戦より獲得です。木村王位を見ればよく分かります。すべてがA級棋士の中で4勝2敗という成績ですから、誰もがすでに今現在、藤井君がトップクラスの実力を持っていることは認めたのではないでしょうか。今日の敗戦がいい方に転ぶか、悪い方に転ぶかは分かりません。しかし、どんな大棋士でも一度は通らなければならない道ではないですかね。この悔しさをバネにできるかどうかで、今後の藤井君の成長曲線も変わってくると思います。
それにしても大きくニュースで取り上げられていましたね。普通の人だとプレッシャーに圧し潰されてしまいそうですが、藤井君に関しては注目されることに向いている性格だと思います。数年前まで斜陽産業だった将棋界の救世主・藤井聡太の戦いはまだ序章に過ぎません。
初手で、藤井七段が珍しく角道を開け、戦型は矢倉を選択しました。得意の角換わりを避けたのは少し意外でした。序盤から中盤にかけ、徐々に形勢は広瀬竜王に傾きました。しかし、そこから藤井七段が巻き返しを図り、終盤で上部が厚くなり藤井七段が逆転したようです。しかし、最後に広瀬竜王の猛攻に1分将棋の藤井七段は読み切れず、結果的には頓死という形になりました。最後は広瀬さんが芸術的な寄せで勝利しました。それにしても両対局者とも、二転三転の手に汗を握る素晴らしい将棋だったように思います。
藤井七段はこの大一番で、少し硬さが見えたように思います。矢倉を選んだことはともかく、結局、序盤から中盤にかけて、やや不利な状況を作ってしまいました。広瀬さんの矢倉が見事な堅陣であるのに対し、藤井君の矢倉は跡形もなく、玉が裸になってしまいました。しかし、それでも自陣に駒を投入せず、攻撃は最大の防御とばかりに攻めを重視しました。こうした重要な対局になると、その人の本当の棋風というものが出てくるんですね。普段は玉型の安全度を重視していた藤井君が、今日に限れば完全に攻め将棋でした。これが棋士・藤井聡太の本質なのだと思います。
広瀬竜王はこのアウェーの状況下、持ち前の実力を発揮しました。繰り返して書きますが、やはりマイペースで大らかな人はメンタルが強い。この調子で竜王戦も一矢報いてほしいものです。今日の対局で「広瀬さんって強いんだ」と感じた方も多いのではないでしょうか。藤井君はペナルティーエリア内に入ると物凄い能力を発揮しますが、広瀬さんはエリアの少し外側からが上手いんですよね。まさにファンタジスタです。
藤井君の最年少タイトル挑戦は難しくなりました。可能性が残っているのか僕にはよくわかりません。しかし、やはり挑戦より獲得です。木村王位を見ればよく分かります。すべてがA級棋士の中で4勝2敗という成績ですから、誰もがすでに今現在、藤井君がトップクラスの実力を持っていることは認めたのではないでしょうか。今日の敗戦がいい方に転ぶか、悪い方に転ぶかは分かりません。しかし、どんな大棋士でも一度は通らなければならない道ではないですかね。この悔しさをバネにできるかどうかで、今後の藤井君の成長曲線も変わってくると思います。
それにしても大きくニュースで取り上げられていましたね。普通の人だとプレッシャーに圧し潰されてしまいそうですが、藤井君に関しては注目されることに向いている性格だと思います。数年前まで斜陽産業だった将棋界の救世主・藤井聡太の戦いはまだ序章に過ぎません。